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成長の定義は、いま大きく変わりつつあります。
AIをはじめとするテクノロジーの進化や、働き方・価値観の多様化が進む中で、プロフェッショナルに求められる「成長」の意味も大きく変化しています。
では、これからの時代において、「成長し続けるプロフェッショナル」とはどのような存在でしょうか。PwCコンサルティングが描くプロフェッショナル像とその実現に向けた取り組みを紹介する本連載。第2回は、ビジネスに特化したプロフェッショナルネットワークを世界に展開するLinkedIn 日本代表の田中若菜氏をお招きし、キャリア・ウェルビーイングや価値観の多様性といった観点から、個人と組織の成長を支える本質について議論しました。変化の中で自分の価値を更新し続けるとはどういうことか。そして、その成長を個人任せにせず、組織としてどのように支えていくべきか。本記事では、これからのキャリアや組織づくりを考える上でのヒントを探っていきます。
(左から)片山 紀生、田中若菜氏
片山紀生(以下、片山):
本日は、LinkedInの日本代表 田中若菜さんをお招きして、プロフェッショナル像のあり方についてお話できればと思います。
まずおうかがいしたいのは、「成長の定義」についてです。ビジネス環境が劇的に変化し、個人のキャリア観も多様化する現代においては、「プロフェッショナルとして成長し続けること」の意味合いも様変わりしているように感じます。
田中若菜氏(以下、田中):
おっしゃる通り、変化の激しい時代の中で、プロフェッショナルの成長に対する意識も大きく様変わりしています。それは、200カ国・地域以上の13億人以上がユーザー登録しているLinkedInのデータを見ると明らかです。
多くのユーザーの方々は、同じ仕事をしているつもりでも、世の中の流れの中で「必要とされるスキルはどんどん変わっている」と実感しているようです。ですから、取り巻く環境の変化を常に認識しながら、自分をアップデートし続けることが、今日のプロフェッショナルには求められています。
もう1つ、LinkedInのデータから見えてくるのは、そうした変化に対応するため、「自ら考え、行動する」というマインドセットを求めるプロフェッショナルが増えていることです。好奇心と柔軟性を持って、「どうすれば自分を変えていけるのか?」と常に問い掛け、変わるために行動し続けるマインドセットを持つことが重要だと思います。
LinkedIn 日本代表 田中 若菜氏
片山:
私も、プロフェッショナルとしての成長とは「変化する環境の中で自分の価値を更新し続けること」だと考えています。
今、田中さんのお話をうかがい、その考えはより確かなものになりました。
私は、土光敏夫さんの「深く穴を掘るには幅がいる」という言葉が好きなのですが、この言葉は、専門分野を深めるためには、その周辺領域の広い知識、すなわち“幅”が必要であるという趣旨で語られるものです。
まさに今の時代のプロフェッショナルにも当てはまる考え方だと感じています。
AIをはじめとするテクノロジーの進化や産業構造の転換が進む中では、一つの専門性にとどまるのではなく、それを深めながら新たな専門性を獲得していくことが求められます。
そのためには、学び続ける姿勢を持ち、自らの経験や知見をアップデートし続けることが不可欠です。単に知識を蓄積するだけでなく、それを実務の中で価値として発揮し続けることが重要だと考えています。
私自身も、CHROに就任したことをきっかけに、「人と組織」に関するより深い専門性を身に付けるため大学院で学び直し、この春に修了しました。インプットにとどめるのではなく、それを日々の意思決定や組織づくりにどう生かすかを常に意識しています。
田中:
それは素晴らしいですね。プロフェッショナルとしての成長のあり方を、CHROご自身が体現されていると感じました。
田中:
ところで、PwCコンサルティングでは、メンバーの一人ひとりのプロフェッショナルとしての成長を、組織としてどのように支援しているのでしょうか。
片山:
PwCコンサルティングでは、人材育成の基本的な考え方として「70:20:10」のモデルを掲げています。70%はOJTをはじめとするクライアントワーク(実務経験)、20%は上長や同僚からのフィードバックなどのソーシャルラーニング、そして残りの10%は研修などのフォーマルラーニングを通じて学ぶという考え方です。
PwCコンサルティング パートナー 執行役常務 CHRO 片山 紀生
自分自身を振り返っても、最も大きな学びの機会となったのは現場でした。上司や同僚からの学びももちろん重要ですが、クライアントからいただく言葉は非常に重く、自分の成長に大きな影響を与えてきたと感じています。
それに加えて重要となるのが、ソーシャルラーニングです。PwCコンサルティングでは、人材の評価機会となるキャリアラウンドテーブルを半年ごとに設けています。一人ひとりのメンバーについて、さらに伸ばすべき強みや克服すべき課題などのデベロップメントアジェンダを明確にし、フィードバックは成長のための贈り物(Feedback is a gift)という考え方のもと、忌憚のないフィードバックを行っています。
さらに、割合こそ10%と小さいものの、フォーマルラーニングも重要な成長機会であると位置付けています。新たな学びがなければ、視野や視座、視点の変化は生まれにくく、それに伴って新しいことに挑戦しようとする意欲も高まりません。
当社では、コアとなるコンサルティングスキルの習得に加え、AIエージェントの開発やAIの活用を実践的に学ぶトレーニングも強化しており、こうした学びの機会を通じて成長を後押ししています。
私自身も、フォーマルラーニングの一環として大学院で学び直しましたが、得た知見を実務の中でどのように価値として発揮していくかが重要だと感じています。
田中:
3つの学びの機会を通じて、常に成長し続けられる環境を整えているのですね。
片山:
おっしゃる通りです。PwCコンサルティングでは、世界中のすべてのメンバーが共通の体験と価値を得られる環境の実現にコミットしています。その考え方を言語化したものが、「People Value Proposition(PVP:従業員にとっての価値)」です。
そのPVPの柱の一つに「Committing to Growth(成長にコミットする)」があります。私たちは、成長を個人の努力だけに委ねるのではなく、組織として支えていくことが重要だと考えています。
ところで、LinkedInでは「成長にコミットするためのプラットフォーム」として、登録会員の学習やスキル向上を支える仕組みを提供されているとうかがっています。具体的には、どのようなご支援をされているのでしょうか。
田中:
LinkedInは「世界で働くすべての人のために、経済的なチャンスを作り出す」というビジョンを掲げ、登録会員の皆さまが成長し続けるための場ときっかけをネットワーク上で提供しています。
成長を支えるためのサービスの一つが、「LinkedInラーニング」です。いわゆるeラーニングですが、他のサービスと大きく違うのは、世界13億人以上の会員データをもとに、「何が学ばれているのか?」「どんな職種が求められているのか?」といったトレンドを分析し、それに合わせて自分の目指したいキャリアや、それを手に入れるための学びが選べるようになっていることです。
しかも、ただ学んで終わりではなく、身に付けた知識・スキルが生かせるポジションやキャリアを世界中に張り巡らされたネットワークの中から見つけ出せる点が、LinkedInラーニングの大きな強みです。自分が目指したいキャリアのロールモデルとなるような会員をネットワークの中から見つけ出すこともできます。そうした人々とのコミュニケーションを通じて、励まし合い、楽しみながらキャリアアップしていけることも魅力ではないかと思っています。
一方、採用する企業側にとっては、「どんな能力や経験を持っているのか?」というスキルベースで探し出せるため、求めている人材の採用につながりやすいというメリットもあります。
(左から)片山 紀生、田中若菜氏
片山:
興味深いサービスだと感じます。時代がめまぐるしく移り変わる中で、新たなスキルを持つ人材のニーズは高まっており、そのトレンドも常に変化しています。「今、どのような人材が不足しているのか」「5年後にはどのような人材が求められるのか」といった点を見極めながら、スキルベースで人材ポートフォリオを考えることが重要です。PwCコンサルティングでも、従来型ポートフォリオの見直しを進めています。
また、人材が成長し続けるためには、キャリアにおけるやりがいと、それを支える働きやすさのバランスを取ることも重要だと考えています。LinkedInでは、その点についてどのように取り組んでいますか。
田中:
やりがいと働きやすさを両立させるため、社員の多様性を大事にしています。一人ひとりが認められ、自分らしくいられる環境が整っていることで、心理的安全性が保たれ、自分の力を十分に発揮できるようになります。
LinkedInは、多様性に満ちたカルチャーを定着させるため、「Diversity, Inclusion, and Belonging(DIBs)」という考え方を大切にしています。
DIBsは単なるスローガンではなく、私たちの意思決定の基準と位置付けられています。13億人以上の会員の皆さまがいらっしゃれば、多様性は当たり前のことです。ですから私たち自身も、自分たちが自分たちらしくいられる場所を作り、互いに思う存分パフォーマンスを発揮して、成長できるような環境を整えていきたいと考えています。それが個人だけでなく、組織全体の成長にもつながっていくはずです。
片山:
個人の成長が組織の成長にもつながるという点には、大いに共感します。一人ひとりが成長にコミットする機運が醸成されれば、それが企業文化として根付いていくのだと思います。
PwCには、Purpose(存在意義)やStrategy(ビジネス戦略)、Values(価値観)を体現するための行動として、「PwC Professional」が定義されており、6つの主軸行動で構成されています。その主軸行動の一つとして挙げているのが「Evolve(進化する)」です。
先ほど田中さんもおっしゃったように、新しいスキルを身に付けるために、好奇心を持って学び続けることが、まさにこのEvolveに当たります。一人ひとりが学び続ける姿勢を持つことで、メンバー同士が自然に学びや知見を共有し合うようになり、挑戦や成長を歓迎するカルチャーが組織の中に根付いていくのではないかと考えています。
最後に、成長を求めて頑張っている方々に、田中さんからひと言メッセージをいただけますか。
田中:
どんな仕事やプロジェクトでも、必ずスキルを身に付けられる機会はあります。アルバイトや家事においても、日々何らかのスキルを得ているはずです。そこから、自分は何が好きか、何が得意かといったことが見えてきますので、学び続けることを意識していただきたいと思います。
また、これまでの経験や身に付けたスキルを整理してみることで、自身の強みや得意分野を再認識することができます。プロフィールの作成や経歴の棚卸しは、今後のキャリア形成を考える上でも役立つでしょう。
片山:
ありがとうございます。どんな経験からも学びを見出していく、というメッセージは、まさに今日お話ししてきた「成長」の本質だと感じます。今の世の中は想像以上のスピードで変化しており、人材に求められる能力や役割も日々アップデートされています。だからこそ、変化を恐れず、新しいことに挑戦し続けることが重要です。
成長とは、変化の中で自分の価値を更新し続けること。ぜひ、自分の可能性に線を引かず、挑戦し続けていただければと思います。
(左から)片山 紀生、田中若菜氏
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