厚木市・セキュリティ研修高度化に向けたワークショップ

  • 2026-03-31

はじめに

PwC Japan有限責任監査法人(以下、PwC Japan監査法人)には、情報セキュリティ監査やシステム監査、内部統制評価など多様な経験を有するプロフェッショナルメンバーが在籍しており、グローバルな知見や手法を活用した評価・アドバイザリーサービスを提供しています。また、全国の地方公共団体への情報セキュリティ監査も多数手掛けており、自治体特有の課題や必要な対策に関する豊富な知見を有しています。

厚木市は県内でも有数の人口を誇り、DX推進に向けて、情報セキュリティを確保する取組の必要性を強く認識しています。そのため、市の情報セキュリティ担当である厚木市企画部DX推進課(以下、DX推進課)では、従来の座学的なセキュリティ研修ではなく、より職員の実務に直結するセキュリティ研修の設計を検討していました。

こうした中、両者でディスカッションを重ね、セキュリティ研修設計の検討材料として、職員のセキュリティへの意識や現場での対策・課題等を把握するため、ワークショップを開催することとしました。ワークショップでは現状の把握を行うだけでなく、参加した職員のセキュリティ意識を向上させる内容を検討しました。PwC Japan監査法人では企画・運営を支援するとともに、DX推進課が作成したワークショップ資料案に対してセキュリティ領域における観点で助言するなど、内容の作成にも寄与しました。

こうした中で2025年初夏、ワークショップが開催されました。ワークショップでは、市民生活を支えている職員とともに、これまで行政機関から民間企業まで幅広くセキュリティに関する支援をしてきたPwC Japan監査法人の視点を交えながら、日々の業務の中で感じているセキュリティ上の課題についてディスカッションしました。

ワークショップ当日

当日は4グループに分かれ、以下の4つをテーマに、原因や取るべき対策についてディスカッションしました。ディスカッション中は、PwC Japan監査法人職員がグループごとにファシリテートを担当し、職員の多様な意見を取りまとめ、セキュリティ領域における専門家としてフィードバックを行いながら進めました。

ディスカッション後、各チームで出た意見を全体に発表し、DX推進課の方からコメントをいただく流れで進行しました。

ディスカッションテーマ

  1. 事務所におけるセキュリティ対策
  2. 情報インシデント事例【メール誤送信】
  3. 情報インシデント事例【書類の紛失】
  4. 人事異動に伴う情報セキュリティ対策

ワークショップでは、部門や職位を超えた職員同士のディスカッションを通じて、現場でのセキュリティ課題が活発に議論されました。例えば「少人数勤務時に個人情報の取り扱い状況を複数人で確認するのが難しく、不安を感じることがある」との声が職員から上がりました。これに対しある課では「シフト作成時から複数人での勤務を必須とし、FAX利用時も複数人での確認を義務付けている」と実践例を共有しました。また別の課では「管理職が職員の作業状況を随時確認し、声掛けを通じて個人情報の取り扱いに対する意識を高めている」といった取り組みが紹介されました。日常では交流の少ない他部門の事例を共有することで、自身の部門のセキュリティの課題や対策について再考する機会となりました。

PwC Japan監査法人職員を交えたグループワークでは、職員が日頃の業務で感じていた違和感を言語化し、課題として共有する場面が多く見られました。ワークショップでは、「人事異動時における受け入れ側と異動者のセキュリティ対応」や「未認可機器のUSB接続禁止」などのトピックが話し合われましたが、必要に応じてPwC職員が情報セキュリティについての視点を提示し、職員とのディスカッションを深めていきました。このような議論を通じて、日常的な情報セキュリティポリシーの参照や、セキュリティ担当部署とのコミュニケーションの重要性についての再認識が行われました。

FAXや紙面情報の利用といった組織固有の業務形態を踏まえながらもDXによる業務効率化と高度化の必要性が強く認識される中、職員は改めて情報セキュリティに対する強い責任感を認識した様子でした。また、今回のワークショップでは各課で実施されているセキュリティ対策を部門間で共有し、改めて情報セキュリティポリシー等を確認することで、職員全体の意識向上にもつながりました。

ワークショップ開催後

実施後の参加者アンケートでは、約8割の方々から満足との好意的なフィードバックをいただいています。職員の皆さんにとってリスクと予防方法を再認識する場になったことがうかがえます。

また、厚木市DX推進課のご担当者より、以下コメントをいただきました。

「市職員の考えだけでは不足していた専門的な意見をいただいたことで、扱うテーマの選定、当日の進行等を円滑に行い、職員の情報セキュリティに対する意識醸成を図ることができました。実際に、受講後のアンケートでは「大変勉強になった」「今後も実施してほしい」との声が多数寄せられました。今回学んだ内容を活かし、市全体としてより安全で信頼される行政サービスの提供の寄与に努めてまいります。

また、本ワークショップは本市にとって初の試みでしたが、今後も内容をさらに充実させ、実施していきたいと考えております」

今回のワークショップ実施により、厚木市のセキュリティ研修がより実践的かつ高度な内容へと進化していくことが期待されます。

おわりに

私たちは今後もこのような支援を定期的に開催していくことにより、自治体でのセキュリティ意識の向上と、底上げのサポートを目指しています。

「今こそブレーキではなく、アクセルを踏むためのセキュリティ対策を」

セキュリティ意識は「筋力トレーニング」と同様、定期的・継続的に活動していくことが必要になります。脅威が日々進化する中、最新の知識をアップデートし続けることが重要です。

また、PwC Japan監査法人では今回実施したセキュリティに関する教育だけでなく、自治体でのDX推進の基盤強化に有効となる、セキュリティ対策実施状況を第三者の視点で評価することも実施しております。市民の日々の生活の安心と安全を守っていくためには、リスクへの適切な対処が必要不可欠であり、自治体職員から始まっていくセキュアな環境づくりが、自治体全体に広がっていくことが理想です。これはPwCがPurpose(存在意義)として掲げる「Build trust in society and solve important problems(社会における信頼を構築し、重要な課題を解決する)」そのものです。PwC Japan監査法人は、地方自治体の革新の原動力となる「セキュリティ向上」に資する存在として、これからも活動を続けていきます。

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