Brexitへの準備は万全ですか?
Brexitがどのような結果になるかに関わらず、来る日に向けた準備が必要です。英国がEUを離脱するまでの残り時間は少なく、企業はあらゆる事態に備え、起こり得る全ての混乱から身を守らなければなりません。以下のリストを確認し、離脱日に向けた準備ができているかを確認しましょう。
顧客と契約
- 離脱後の最初の数カ月間における主要な取引先や顧客のニーズを理解していますか?
- 貴社の契約上の義務のうち、Brexitによって影響を受ける可能性のあるものが何か(例:納期、製品寿命など)を検討していますか?
- 買い手または売り手のどちらが税関での申告および関税を履行する責任を負っているかを判断するために、全ての契約を見直しましたか?
- 関税が緩和されない限り、価格上昇は製品コストに重大なリスクをもたらします。この潜在的な脅威を軽減するための緩和策は明確になっていますか?
キャッシュフローと通貨
- 英ポンド安が貴社の英国での商取引に及ぼす影響を検討しましたか?
- 価格のインフレーションや関税の変更が原価にどのような影響を与えるか、またそれを緩和し、吸収し、価格に転嫁する方法について検討しましたか?
- 輸入付加価値税がキャッシュフローに及ぼす影響と、この新しく発生する税金の資金調達の手だては明確になっていますか?
人材
- 従業員とビジネスモデルに対するBrexitの影響を判断するための評価を行っていますか?
- 従業員がどこから赴任してきて今どこに在籍しているのか、またどこを移動しているのかを把握していますか?
- 英国がEUを離脱すると、社会保障制度の見直しが必要になるかどうかを確認しましたか?
- 為替レートの変動が、海外から赴任してきた従業員に与える影響を考慮していますか?
コンティンジェンシープランと規制
- 製品入手の問題を最小限に抑えるための追加の在庫保有要件を明確化していますか?
- 追加の緊急用在庫をどこに保管するかを検討しましたか?
- 主要な顧客が追加の在庫を必要としているかどうかを確認しましたか?
- 緊急用の在庫を積み増しする顧客からの需要の増加が、自社の生産、貯蔵、流通にどのような影響を与えるかを評価していますか?
サプライチェーン
- 直接・間接のサプライチェーンを完全に把握していますか?
- 離脱直後のサプライチェーンの寸断を緩和するために、短期的な変更を行うことは可能ですか?
- 離脱後、サプライチェーンのパートナー事業者が営業を開始する用意があることを確認していますか?
- 保険や運送業者の通行許可証などの新しい要件が、物流業務に与える影響を検討しましたか?
- サプライヤーから顧客への製品配達の遅延を緩和するための準備をしていますか?
税関
- 英国のEU離脱後、英EU間で製品を移動するためのEORI(Economic Operators Registration and Identification。英国とEU域内の事業者識別のためのシステム)番号を取得していますか?
- 英国およびEUの税関当局のシステムを通じて税関申告書を提出するために、EUおよび英国の通関業者を手配しましたか?
- 税関申告を完了するために必要な情報を特定していますか?
- 関税と輸入付加価値税の支払いに伴うキャッシュフローの負担を軽減するために、EUと英国に適切な包括保証金により支払いを繰り延べられるよう対応していますか?
- 運送関連会社が貴社に代わって申告を行う用意があることを確認しましたか?
これらは、Brexitの初日に確実に備えるための質問の一例です。この他にも、組織の構造改革、税務上の取り決め、ITインフラの変更なども考慮しなくてはならない可能性があります。来るべき時に向け、今すぐにも準備を始められてはいかがでしょうか。