
サイバー脅威:2024年を振り返る
2024年は不安定な地政学的情勢やAI技術の進化などが影響し、サイバー脅威アクターの活動が全体的に増加しました。本年次レポートではサイバー脅威を取り巻く主なアクター、トレンド、ツール、目的についての考察や、インシデント事例を掲載しています。
コネクテッドカーの安全性確保のために、自動車へのサイバー攻撃などを検知し、防御するV-SOC(Vehicle - Security Operation Center:車両セキュリティオペレーションセンター)の必要性が高まってきています。PwCは、V-SOCの構築を支援します。
国連欧州経済委員会(United Nations Economic Commission for Europe)の「自動車基準調和世界フォーラム(WP29)」の「自動運転」(GRVA)分科会が策定したサイバーセキュリティ法規基準により、自動車業界は同法規基準に記されたサイバーセキュリティマネジメントシステム(CSMS)の整備を迫られています。CSMSが求める要件のうち、「車両に対するサイバー攻撃の検知・対応」および「サイバー攻撃の検知を支援するログデータの確保・フォレンジック」の2つに対する解決策として期待が寄せられているのがV-SOCです。
V-SOCにおけるデータ収集の基本的なパターンは以下のとおりです。
V-SOCでは上記の2経路から取得したログを整形し、SIEM(Security Information and Event Management)に取り込むことで、分析検知を行います。
PwCは、SIEMおよびベンダーの選定、運用設計、検知ルールの整備およびチューニング、インシデント対応プロセスの作成にあたって、車両を取り巻く環境や業務の知見はもちろんのこと、ITセキュリティ領域のノウハウも活用して支援します。
ITセキュリティ領域におけるSOC(IT-SOC)と比べ、V-SOCは新しい分野のため、検討すべき事項が幅広く、チャレンジングな課題となります。車両セキュリティの特徴を考慮し、全体の計画を策定する必要があります。
車両と通信するさまざまなサービスやデバイスを把握し、網羅的に脅威分析を実施した上で、対策すべき脅威および検知すべきポイントを整理する。
V-SOCの構築にあたっては、車両セキュリティとITセキュリティの双方の知見が必要となります。PwC Japanグループは、いずれの領域においても豊富な実績を有しており、V-SOC構築、構築に関わる脅威分析、ロードマップ作成、体制・プロセス構築、SIEM選定、SIEM運用設計、SIEM導入などの統合的な課題解決を支援します。
*1 車両内の通信は、通信速度やデータ量への増大に対応するため、CANからEthernetなどへの移行が進んでいます。
*2 以下のサイトの通りAutosar R20-11は、Intrusion Detection System Managerのコンセプトが含まれています。
(Autosar News&Event)
https://www.autosar.org/news-events/details/autosar-release-r20-11-published-2021-feb-02/
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