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組織文化:今こそ行動を起こす時

世界各国の経営陣と従業員3,200名を対象とした「グローバル組織文化調査2021」

  • 72%

    組織文化は変革実現のための取り組みを成功に導いていると回答した割合

  • 69%

    コロナ禍において変化に適応した組織のうち、組織文化が競争優位をもたらしていると回答した割合

  • 41%

    コロナ禍において連帯感を保つことが難しくなったと回答した割合

  • 77%

    経営陣の77%が自社のパーパス(存在意義)につながりを感じているのに対し、従業員では54%

経営陣は組織文化を力強い味方と捉えている

PwCが世界40カ国以上の経営陣と従業員約3,200名を対象に実施した最新のグローバル組織文化調査によると、強い組織文化はビジネス上の成果を向上させています。実際、経営陣の大多数(69%)が、コロナ禍における自社の成長は組織文化によるところが大きいと回答しています。世界中の企業が大きな変革を求められた1年でしたが、回答者の3分の2以上は自社の組織文化が変革実現のための取り組みに役立っていると答えています。同様に、自社はこの1年に変化に適応できたと答えた回答者の70%近くが、自社の組織文化が競争優位の源泉になっているとも回答しています。

全体的には、回答者の大多数(67%)が、組織文化は戦略や経営モデルよりも重要であると答えています。また、組織文化の課題として、人材の採用・定着力、デジタル化、安全衛生、コラボレーション(協力体制)に最優先で取り組むべきであるという点でも意見が一致しました。しかし、組織文化について必ずしも全員の意見が一致しているわけではありません。調査データによると、経営陣が語る組織文化の姿(特に多様性・公平性・包摂性:DEI)と従業員が実際に組織文化に対して感じていることの間には大きな隔たりがあります。

しかし、この隔たりを解消することは可能です。この1年の状況が示した通り、短期間での変革はクリティカル・フュー(少数の重大な影響を与える行動)に焦点を絞ることで実現できます。今後、経営陣がいくつものビジネス上の喫緊課題に取り組んでいく中で、自社が一段と成長できるか、それともかろうじて生き残るのかは、組織文化によって変わり得るのです。

「組織文化を競争優位の源泉となる独自のものとして捉えている組織は、連帯感をしっかり保ち、顧客ニーズに適切に対応し、革新性をもって優れた成功を収め、業績を向上させています」

Bhushan Sethi PwC 組織・人事戦略ジョイントグローバルリーダー

主な調査結果

組織文化は経営陣のアジェンダの中で優先度が上がっている

自社に独自の組織文化が根付いていると答えた回答者には、収益、従業員満足度、顧客満足度がコロナ禍においても向上したとの回答が多く見られました。

  • 経営幹部・取締役会役員の66%が、組織文化は組織の戦略や経営モデルよりも業績にとって重要と考えている

  • 経営陣の72%が、自社の組織文化は変革実現のための取り組みを成功に導いていると回答している

図1  質問:「自社の組織文化は経営陣のアジェンダの中で重要テーマである」との記述に、どの程度同意しますか。

組織文化は競争優位の源泉となる

経営陣がデジタルトランスフォーメーション、革新性、効果的な働き方、人材の採用・定着力などの課題に取り組み続ける中で、独自の組織文化が根付いているということが、真の意味での競争優位になる可能性があります。調査データによると、コロナ禍において特に敏捷性と強靭性を発揮した企業は組織文化に投資していました。しかも、こうした企業では、この1年の収益や顧客満足度、従業員満足度も向上したとの回答が多く見られました。さらに、組織文化に優先的に取り組み、積極的に管理している組織の方が、人材の採用・定着も容易です。調査では、偽りのない誠実なリーダーシップと組織文化の一貫性が連帯感の高さに合致することが分かりました。従業員は会社やその存在意義、同僚につながりを感じていると前向きな気持ちになり、その前向きな感情が物事に積極的に取り組むことを促し、変化を実現させる可能性があります。

図2 独自の組織文化が根付いている組織はビジネス上の成果が向上
  • 自社はこの1年に変化に適応できたと答えた回答者の69%が、自社の組織文化は競争優位の源泉になっていると回答
  • 自社の経営陣を「価値観、存在意義、組織文化を体現するロールモデル」と見ている回答者の83%が、自社の組織文化は競争優位をもたらしていると回答

DEIに関してオーセンティシティ・ギャップが存在する

データによると、現在、多くの従業員が自分の職場は経営陣が考えているほどインクルーシブ(包摂的)ではないと感じていることが分かります。この認識の隔たりの根底にあるのはオーセンティシティ(真正性)の問題です。経営陣は組織文化、価値観、パーパス(存在意義)を自ら体現していると考えていますが、従業員はそう捉えていません。この問題に対処しない限り、さらにはDEIの価値観を組織文化の中に根付かせない限り、組織は必要とする人材の確保と定着に苦慮することになります。

  • 経営陣の77%が、自社の存在意義に個人としてつながりを感じているのに対し、従業員では54%
  • 経営陣の61%が、自社は扱いが難しい繊細なテーマについてもオープンな議論を奨励していると考えているのに対し、中間管理職と一般従業員では42%
  • 独自の組織文化が根付いていると答えた回答者の半数以上が、自社は柔軟性を大切にし、従業員の個々のニーズに対応してくれると回答
  • 組織の多様性・公平性・包摂性を改善する必要があると答えた回答者はわずか21%
図3 質問:以下の記述について、どの程度共感しますか。

組織文化を変革する9つの主要イネーブラー

PwCは組織文化を変革する9つの主要イネーブラーを特定しています。調査によると、コロナ禍においてこのうち4つ以上を活性化させた組織では、組織文化が競争優位の源泉となる可能性と組織の適応力が著しく高まったことが明らかになりました。

したがって、組織文化を競争優位として活用する場合には、初めに、自社の組織文化は現時点でビジネス上の成果を向上させる能力に寄与しているのか、それとも阻害しているのかを評価します。次いで、事業の戦略目標を後押しするためには、どのような特性や行動を最も進化させる必要があるのかを特定します。最後に、組織文化の積極的な管理に着手します。そのためにはおそらく、組織文化を変革する重要なイネーブラー(公式・非公式の両方)を活性化させるために必要なケイパビリティを新たに構築することになります。

図4 組織文化を変革する9つの主要イネーブラー

Katzenbach Center(カッツェンバック・センター)について

PwCの戦略コンサルティング部門Strategy&に属するカッツェンバック・センターは、組織文化・リーダーシップ・チームワークを研究する組織として、25年前から組織文化が事業の発展に及ぼす影響について研究してきました。同センターでは、組織文化を「自律的な行動パターンであって、物事のやり方を決定づけるもの」と定義しています。2021年、約3,200名を対象に調査を実施し、コロナ禍を背景とした各自の体験について振り返っていただきました。その結果、組織文化がコロナ禍との闘いという物語のヒーローとなったケースがいくつもあることが明らかになりました。経営陣はコロナ禍において得た教訓をしっかり検討することで、今後に向けた洞察を得ることができるでしょう。

詳細はこちら(英語)

outside stairwell

グローバル組織文化調査2021――日本企業における組織文化変革

世界40カ国以上の経営陣と従業員を対象にした「グローバル組織文化調査2021」の結果をもとに、日本にフォーカスした分析を実施しました。グローバルの結果との対比から日本企業の特徴や課題を洗い出したところ、特に経営陣と従業員の間の組織文化に対する認識の乖離や、チェンジマネジメントに必要な条件の不足などが、課題として挙げられています。

一方で、組織文化は変革を実現する重要なイネーブラーの1つとなります。変革にあたって単純に戦略やオペレーティングモデルを変えればいいというわけではなく、これらを実行する従業員や組織自体が同じ方向を向いている必要があるためです。今後も企業はさまざまな外部変化に晒され、それに適応するために企業自体も変わっていく必要に迫られるでしょう。そのような環境下で日本企業が生き残るためのヒントとして、今回私たちは、組織文化を変革し続けるために備えるべき要諦を7つに整理しました。今後幾度となく迫りくるであろう時流の転換点に備えて、「変化し続ける」ことに重きを置いています。

時代の変化はよりスピードを速め、時には予想だにしない変化も生じるでしょう。これからの社会の中で、組織文化の変革を梃子に日本企業が生き残るために、本レポートがその一助となれば幸いです。

PDF[1,019KB]

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