
【セミナー】アジアビジネスフォーラム-変貌するアジアの潮流と日本企業の挑戦-
PwC Japanグループは2025年6月4日(水)に、表題のセミナーをシンガポールで開催します。
2022-04-26
※2022年2月に配信したニュースレターのバックナンバーです。エネルギートランスフォーメーションニュースレターの配信をご希望の方は、ニュース配信の登録からご登録ください。
日本卸電力取引所(JEPX)における電力のスポット取引市場価格は2021年1月に高騰し、また2021年10月には例年数円程度で推移している月にも関わらず一時50円を超える価格をつけるなど不安定な状況にあります。そのため、新電力と呼ばれる事業者においては、市場価格変動に対するリスク管理体制を構築し、対応策を検討することの重要性が増していると言えます。
電力小売事業においては、市場価格の変動や需要家の電力需要量の変動など、需給収支の変動要素が多岐にわたることが特徴であり、販売、調達、需給管理、リスク管理を行うには、需給収支の算定に係る諸元を一元管理することが重要です(図1参照)。
小売、相対調達電源などの契約情報を基に策定した販売計画や調達計画に、電力や燃料の市場価格といった情報をリアルタイムにインプットし、それらの計画を日々更新することにより、自社の需給ポートフォリオがどのように変動しているのかモニタリングすることが重要です。特に、電力や燃料の市場価格が日々変動することで増減する需給収支を時系列に沿って追うことで、現在のマーケットにおける自社の収支の変動傾向を把握することができ、先物取引、相対調達電源の追加などヘッジのアクションを実施するにあたっての参考になります。
業務を実施する現場の計画情報を基に、収益の変動、リスクの日々の変動を可視化し、その情報を基に経営層が適切かつ適時に意思決定をする(リスクをテイクするのかヘッジするのか判断する)ことが非常に重要であり、そのためにはデータの一元管理、リアルタイム性が重要な鍵となると考えています。電力需給事業は市場価格変動によるリスクに晒されていることを経営層が理解することにより、現場にリスク管理の必要性を浸透させることができると考えます。
PwCでは、このような需給収支・リスク定量化の前提となる諸元を一元管理し、収支・リスクを定量化するツールを提供しています。具体的には、電力販売・調達の契約管理、電力・燃料市場価格を前提とした収支管理、市場価格の変動による電力需給収支の変動リスク管理を支援します。2021年度にはすでに数社のクライアントへの導入実績があり、2022年度以降もさらなる機能拡張、拡大を続けていく予定です。
本稿では、ソリューション画面のサンプルをご紹介いたします。画面はご要望に応じてカスタマイズ可能ですので、不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせいただければと思います。
画面イメージ1:需給バランス画面
需給バランス画面では、エリア、月、曜日区分、時間帯(30分コマ)ごとに需給バランスを可視化します。販売計画(小売需要量・卸売取引量)、調達計画(相対電源・スポット市場など)を基に、リアルタイムで自動的に算定します。
画面イメージ2:燃調、JEPXスポット市場フォワードカーブ画面
フォワードカーブ画面では、原油・石炭・LNGの先物価格を用いて、将来の燃調価格を現在の市場価格に基づいて算定します。またJEPXスポット市場フォワードカーブでは、TOCOM電力先物価格などをベースに、30分コマに価格を分解し、損益を算出します。
画面イメージ3:需給収支・リスク管理画面
需給収支では、販売・調達計画のデータおよび市場価格フォワードカーブを基に売上・原価・損益を算定します。またJEPX、燃調のリスク量(エクスポージャー)を集計して、過去の先物価格変動を基に最悪損失額として考えられるVaR(Value at Risk)を定量化します。
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