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PwC税理士法人編
PwC税理士法人顧問
岡田 至康 監修
2026年度予算法(2025年12月30日付法律第199号)は、2025年12月30日付官報に、「2026会計年度の国家予算見積りおよび2026–2028年度の複数年度予算」として掲載・公布され、2026年1月1日から施行されている。法人所得税関連として、以下の改正が含まれる。
2026年度予算法では、TUIR(所得税統一法)第86条第4項が改正され、有形固定資産、資本的資産およびTUIR第87条(資本参加免税)に基づく免税のない持分から生じたキャピタルゲインは「実現」事業年度に全額課税所得算入となる。なお、事業(部門)の譲渡に係るキャピタルゲインは、当該事業(部門)を3年間以上保有していることを条件に、最長5事業年度にわたり分割計上することが引き続き可能である。本改正は、2025年12月31日現在進行中の事業年度の翌事業年度に係るキャピタルゲインから適用される(暦年事業年度の場合、2026年からの適用で、中間前払い税(仮払税)も同様)。
2024年12月31日現在進行中の事業年度の財務諸表に計上され、かつ2025年12月31日現在進行中の事業年度の財務諸表にも引き続き計上されている再評価差額、各種準備金および課税繰延引当金について、税務上の認識(recognition)を行う制度が再導入される。これらに対し、法人所得税(IRES 24%)および地方生産税(IRAP 3.9%)の代替税として、一律10%の税率が適用される。この制度は、中期的に、課税繰延対象の準備金(分配時課税の準備金等)を株主に分配する可能性がある納税者に適用される。当該代替税は、2025年12月31日現在進行中の事業年度に係る法人所得税申告書(IRES申告)上で確定し、4等分で納付する(第1回は、2025年12月31日に終了する事業年度に係る所得税(確定申告期限は2026年10月末)に係る確定税額の納付期限(2026年6月30日)までに納付し、残りの各回分は、後続の3事業年度における所得税の確定税額の納付期限までに、それぞれ納付)。
2026年度予算法では、TUIR第89条が改正され、法人等の受取配当に係る95%免税制度が見直されている。具体的には、新たに最低持株要件が導入され、免除の適用を受けるためには、1.発行会社の資本に対する直接持分が5%以上(なお、同一グループ内の間接持分は考慮)、2.税務上の帳簿価額が50万ユーロ以上である持分を保有、のいずれかの要件をみたす必要がある。なお、非居住者である法人等に係る配当源泉(軽減)税率1.20%の適用についても同様の持株要件を満たす必要がある(該当しない場合でも、租税条約上の源泉税率は適用可能)。また、キャピタルゲイン免税に係るTUIR第87条も改正された。従前の要件(譲渡日前12カ月の初日からの継続保有、保有期間中最初に終了する決算における固定(金融)資産区分での計上、資本参加先の法人等が租税優遇国・地域に所在しないこと、当該法人等が事業を営んでいること)に加えて、発行法人の資本に対する直接持分が5%以上、または税務上の帳簿価額が50万ユーロ以上であることが免税適用の要件となる。本改正は、2026年1月1日以降に承認される配当等に適用され、また、2026年1月1日以降に取得等される株式等の譲渡に係るキャピタルゲインに適用される。
税制インセンティブ分野における2026年度予算法の最も重要な措置の一つは、資本財投資の税務上の取得原価の新たな引上げ(hyper-depreciation)制度の導入である(「トランジション4.0/5.0」税額控除制度の代替)。国内に所在する一定の生産設備等に係る新たな有形/無形の資本財投資を行う納税者について、減価償却費およびファイナンスリース料の計算基礎となる資産の取得価額が、投資金額の区分に応じた累進的な率で増額される(具体的な増額率は、250万ユーロ以下の投資については180%、250万ユーロ超1,000万ユーロ以下の投資については100%、1,000万ユーロ超2,000万ユーロ以下の投資については50%)。本インセンティブは、2026年1月1日から2028年9月30日までに行われる投資に適用され、かつ対象資産が欧州連合(EU)加盟国または欧州経済領域(EEA)加盟国で生産されたものであること等が条件となり(清算中の法人等は対象外)、一定の届出および証明書類の電子提出が必要である(関連実施法令で規定)。本制度は、同一費用に関する他の国内および欧州のインセンティブと併用可能であるが、併用による総額が実際に要した費用を超えないこと、かつ各制度が同一の投資部分に重複適用されないことが条件となる。なお、2025年度予算法に基づく「インダストリー4.0有形資産」税額控除の対象となる投資は、本制度の適用範囲から明示的に除外される。
Source:PwC Italy
2025年12月22日、議会は、税制改革法案を採決した。関連法律改正は2025年12月31日に政府官報に掲載され、2026年1月1日に発効している。国際税務関連では、以下の改正が含まれる(注)。
(注)次の従前の制度は維持される:外国支店利益の免税(ただし、ブラックリスト指定国・地域(BLJ)に所在する場合を除く)(免税の適用除外を選択可能)、外国税額控除(FTC)、みなし利子控除(NID-課税所得の最大80%)、修正ネクサスIPボックス(適格純課税所得の最大80%)、無形資産処分に係る過年度償却の取戻し課税はなし、配当に係る資本参加免税(保有割合や期間の要件なし)、法人株式等に係る無条件のキャピタルゲイン免税、為替差損益に係る税制中立性、国外への支払い配当・利子・一定の使用料(BLJや軽課税国・地域(LTJ)への支払いを除く)に係る源泉非課税、等。
法定税率は、12.5%から15%に引き上げられる。
税務上の居住者である法人の定義は、他国がその国の税務上の居住者とみなすかどうかにかかわらず、キプロス会社法の下で設立された法人も含むように拡大された(租税条約の適用によって税務上他の国の居住とみなされる法人を除く)。また、登録事務所または法的拠点をキプロスに移転した法人は同国で設立されたものとみなす旨を明確化している。
繰越期間が5年から7年に延長された(なお、グループリリーフの適用前に、当該法人に係る繰越欠損金と課税所得を相殺する旨を明確化している)。
IPに係る資本控除
新株発行に伴う取得無形資産に係る資本控除/償却は、取得時の公正市場価値(FMV)または取得コストの低い方をもとに計算される。
無期限利用可能IPの償却耐用年数
無期限で利用可能であるIPに係る税務償却上の経済的耐用年数(UEL)は20年となることを明確化している。
研究開発費
IPに係る研究開発費用(資本控除対象の資本化費用を含む)に対する120%の特別控除(super deduction)が2030課税年度まで延長された(その全部/一部について納税者の選択制となっており、IPネクサス優遇税制の適用を受けていないことが条件となる)。
移転IPの価値
本法では、第三国/非EU加盟国から移転されたIP(法的所有権が変わらないIPの完全な移転、例えば本支店間移転や法人の税務上の居住地移転)について、EU加盟国からのと同様、当該移転時におけるIPのFMVを税務上の簿価とする旨を明確化している。
暗号資産の売却、贈与、他の暗号資産との交換、支払い手段としての暗号資産の使用に係る利益(マイニングにより取得した暗号資産に係る利益を除く)について、8%の定率で課税される。なお、関連法によると、暗号資産に係る損失は、同一年度の同一の者の他の暗号資産からの利益とのみ相殺できる(グループリリーフによる繰越しや相殺はできない)。
税務上の居住者である法人(または外国法人の恒久的施設)が税務上の非居住者である法人から受領する配当について、従前どおり、一定の要件のもと、保有割合や保有期間にかかわらず、100%非課税となる(資本参加免税の要件を満たせない例外的な場合における税率は、従前の17%から5%に引き下げられる)。
税務上の居住者である法人が受領する利子所得は、関連する事業経費を差し引いた後、常に純額で15%の法人税のみが課されることが明確化された(以前は、特定の利子所得に対して、特別防衛拠出金(Special Defence Contribution)と呼ばれる別の税(総額に17%の定率課税)が課されることもあった)。
BLJ(ブラックリスト指定国・地域)所在の関連法人への(直接的/間接的な)配当(諸免除条件付き)に関する源泉税規定は2025年4月に改正された。LTJ(軽課税国・地域)に係る源泉税規定も同時に導入され、2026年1月1日に施行された。BLJへの配当は17%の税率を維持し、LTJへの配当は5%の税率で課税される。
従前、FTC(外国税額控除)は、該当外国源泉課税年度終了から6年以内に申請する必要があったが、相手国で支払うべき税額が確認された日から6カ月以内に申請すれば、6年を超えて提出することも可能となっている。
印紙税は2026年1月1日付で完全に廃止された。
申告書の提出・納付
法人の年次所得税申告書の提出期限は、課税年度の翌々年の1月末となった(例:2026年の場合、期限は2028年1月31日。なお、従前は、課税年度の翌々年の3月末となっていた)。同様に、法人の自己申告方式による最終税額の納付も、課税年度の翌々年1月31日となっている(従前は、翌年の8月1日)。
時効(除斥期間)
税務当局は、課税年度の期間内、または申告書の提出日もしくは修正申告書の提出日のうち遅い方を起算日として6年以内であれば、更正を行う権限を有することとなった(従前は、除斥期間は当該課税年度の終了時点から6年間であった)。
Source:PwC, Tax Insights
政府は、複数法令を改正する包括的な政令(GEO第89/2025号)を採択した。本政令に係る税制改正項目として、以下が含まれる。
2026年(開始)事業年度から、IMCAは1%から0.5%へ引き下げられる。IMCAは、2027年(開始)事業年度から廃止される。
ICASは、2027年(開始)事業年度から廃止される。
関連法令に基づき、(建設仮勘定)資産の価額に係る減額調整を行った納税者については、当該資産を会計基準に従って定められる経済的耐用年数の半分に相当する残存期間(ただし最長5年)にわたり、自社の財産として保有し続ける義務が導入された。組織再編に伴い移転される資産や、清算/破産手続で処分される資産等、一定の資産はこの規定の対象外となる。これに従わない場合、当該金額についてIMCA/ICASが再計算され、減額が行われた四半期/年度から2026年12月31日(または2027年に終了する事業年度の終了日)までの期間について付帯税が課され、修更正に係る申告書の提出が求められる。
法律第239/2025号では、税法、税務手続法、会社法等が改正されている。法人所得税関係では、知的財産権、マネジメントおよびコンサルティングに関連する費用に係る1%の損金算入上限がある。前年度の売上高が5,000万ユーロ以下である納税者(税法第15条に規定される者を除く)は、非居住の関連者に係るこれら費用について、総費用(total registered expenses)の1%を上限に損金算入ができる。納税者は、基準年として採用される2024年度に関し、2024会計年度の会計資料(損益計算書や情報データ等)を確認する必要がある。2024年の非居住関連者に係る知的財産権、マネジメントおよびコンサルティング関連費用の割合を、2024年の総費用に対する比率として算出する。これらの費用が2024年の総費用の1%を超える場合、上限超過となる。当該1%上限を超過した場合、納税者は、計算年度(例:2026年)に計上された当該費用を、その計算年度の総費用の1%を上限としてのみ損金算入できる。2027年度以降は、当該計算事業年度の確定申告書に記載された費用に基づき算定される。なお、以下の場合は、1%の上限制限は適用されない。
税務グループの場合、1%上限に関する規定は、各メンバーの個別の状況に応じて適用される。
Source:PwC Romania
2025年12月24日、ベルギー国立銀行(NBB)は、公開国別報告(pCbCR)モデルを含む新たな最終タクソノミーが中央貸借対照表オフィス(Central Balance Sheet Office)のウェブサイトで利用可能になった旨を公表した。ベルギーにおけるpCbCRの公開義務は、2024年6月22日以降に開始する事業年度から適用される(暦年決算のグループの場合、最初の公開CbCRは2025事業年度を対象とし、2026年12月31日までに一般公開される必要がある)(注)。
2025年12月、欧州委員会(EC)は、pCbCRを統一テンプレートおよびiXBRL形式で作成できるよう支援するpCbCRタクソノミープロジェクトを開始した。ECは2025年12月22日にpCbCRの中核タクソノミーファイルを公開した。2026年1月からは、新たなレビューサイクルにより一般からのフィードバックを募集し、タクソノミーおよびレポートジェネレーターを改善する(更新版および関連文書を2026年7月に公表予定)。これを受け、NBBは、ECのpCbCRタクソノミーおよび様式を実装した。これに従って、欧州の事業体はpCbCRをiXBRL(Inline XBRL)で提出しなければならない。ECの最終iXBRLタクソノミーが2025年末から2026年初頭までに準備できていない場合に限り、暫定的にXBRLが認められる。2025年12月22日のECの公表物が最終版かどうかは、現時点では明確でない。非欧州の事業体は、ECのiXBRLタクソノミーを採用しない選択をする場合、引き続きXBRLを使用できる。なお、NBBはPDFでの提出はいかなる場合も認められないとしている点に留意が必要である。
(注)ベルギーのpCbCRについて、EU指令で認められている商業的に機微(sensitive)な情報の公表を5年間延期できるオプションはない。公表様式には、発生税額と納付税額に係る重要な差異説明の記載欄がある。なお、ウェブサイトでの公表の免除が認められており、特定の要件のもと、報告書をNBBへの提出のみにとどめることが可能である。
Source:PwC Belgium
税務総局(GTA)は、年次の税務申告プロセスの一環としての監査済財務諸表の提出に関して、XBRLベースの報告プラットフォームを導入する意向を示した(これまでは、PDF/Excel形式による財務諸表の提出となっている)。これまでのQSE/QFMAタクソノミーとは異なり、GTA指定のXBRLタクソノミーに合わせる必要がある。新たなXBRLベースでの報告に係る、適用開始日、技術的詳細、移行措置等については、追加のガイダンスが公表される。
Source:PwC Middle East
米国郵便公社(USPS)は、2025年12月24日付で、消印に関する新規則を採用した。消印は、投函された地域の郵便局ではなく、地域の処理センターで行われるとしている。輸送状況により、一部の郵便物が投函当日に最初の処理センターに到着しない場合が生じうるため、連邦・州・地方税の申告や納付で、期限内かどうかの判定を消印日に依拠する場合は留意が必要である。納税者は、投函時に地元郵便局で消印を依頼することや、必要に応じて米国の書留郵便と併用して郵便証明(Certificate of Mailing)を利用することなども可能である。電子申告・電子納付が利用可能な場合はそれらを検討し、郵送が必要な期日厳守の提出物や納付は余裕をもって発送し、郵送証拠を保管することも重要であろう。
Source:PwC, Tax Insights
デジタルサービス税(DST)関連法が改正され、DSTの税率(従前は7.5%)は、2026年1月1日から5%、2027年1月1日からは2.5%となる(2025年12月25日付、第33118号官報に掲載)。
税率3%を上限とするDSTの導入が提案されている。課税対象となるグローバル収入閾値は10億ユーロ、国内収入閾値は2,500万PLN(約710万米ドル)で、DSTから法人税額を控除することも想定されている。2026年2月2日にコンサルテーションを開催した。
Source:Government of Turkey/Government of Poland
その他、海外税務ニュースを含む当法人発行ニュースにつきましては、https://www.pwc.com/jp/ja/about-us/member/tax/tax-news.htmlをご参照ください。
本ニュースは、各国の税制改正の動向をお知らせする目的で、各国のPwCメンバーファームが作成する速報ニュースや各国省庁等のホームページ掲載の情報等を翻訳してお伝えしています。税制改正案の段階の情報が多いため、最終的な法制度につきましては、専門家にご確認くださるようお願いいたします。
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