過大支払利子税制

 

読み方:かだいしはらいりしぜいせい

定義

過大支払利子税制とは、法人の各事業年度の関連者純支払利子等の額が調整所得金額の50%を超える場合には、その超える部分の金額については、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金不算入とし、翌事業年度以後7年間繰り越して一定の限度額まで損金算入を認めるというものです。

支払利子を損金に算入することにより税負担を圧縮する租税回避が可能となるため、主要先進国では支払利子の損金算入制限措置を強化する傾向にあります。さらに、主要先進国では、租税条約において利子の源泉地国免税制度の導入が進められていますが、わが国の租税条約の改正でも、国際的な投資交流の促進の観点から、源泉地国免税制度への進展が考えられます。しかしながら、利子の源泉地国免税制度のもとでは、過大な支払利子により税負担を圧縮する租税回避行為による税源浸食(Base Erosion)が一層懸念されることになります。

関連者への利子の支払いを通じた租税回避行為を封ずる措置として、①過大な利率の制限措置(移転価格税制)、②資本に対して過大な負債の利子の損金算入制限措置(過少資本税制)、③所得金額に比して過大な支払利子の損金算入制限措置、等の手法が考えられますが、過大支払利子税制は、③の、所得金額に比して過大な支払利子の損金算入を制限する措置です。

以下のいずれかに該当する場合は、本制度の適用はありません。

① その事業年度における関連者純支払利子等の額が1千万円以下であること

② その事業年度における関連者支払利子等の額の合計額が総支払利子等の額(注)の50%以下であること

(注)関連者に対する支払利子等でその支払を受ける関連者において我が国の法人税の課税所得に算入されるもの等は除きます。

法人のその事業年度に係る支払利子等について、本制度と過少資本税制の双方が適用となる場合には、利子等の損金不算入額のうちいずれか大きい金額に係る制度が適用されます。なお、上述の適用除外要件を満たす場合は、過少資本税制が適用されます。

本用語解説は2018年6月1日現在の法令等に基づいて作成されており、これ以降の税制改正等が反映されていない場合がありますのでご留意ください。 また、本用語解説は概略的な内容を紹介する目的で作成されたもので、プロフェッショナルとしてのアドバイスは含まれていません。 個別にプロフェッショナルからのアドバイスを受けることなく、本解説の情報を基に判断し行動されないようお願いします。