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国税当局による税務調査において否認を受けると、様々なリスクが生じる可能性があります。追徴課税リスクはもとより、否認の内容によってはレピュテーションリスクが生じることもあるほか、加算税などの必要以上の税負担が発生する可能性があります。こうした税務リスクは、税務調査が開始されてから、当日の対応だけでは防止できないため、税務リスクマネジメントとして事前からの対応が重要と考えます。
このコラムでは、こうした税務リスクマネジメントにつき、対応すべき課題とその対応策を紹介します。
国税庁から公表されている資料によると、コロナ禍の影響で法人税関係の税務調査の実施件数が大幅に減少したものの、その後は徐々に回復をし、コロナ禍前の6割程度まで戻ってきている状況が確認できます。また、調査効率面では調査件数の回復率以上の伸び率が見られ、特に、「申告漏れ所得金額」「不正所得金額」「外国子会社合算税制の申告漏れ所得金額」「移転価格税制の申告漏れ所得金額」の項目に見て取れます(図表1)。
つまり、最近は、調査件数の回復度合い以上に金額面での指摘が増えているという状況です。結果論ということではなく、税務当局が一つ一つの調査事案に対しこれまで以上に内容を重視した調査を実施してきていることの現れと捉えることができます。
図表1:法人税の実地調査の状況(全国)
出所: 国税庁ウェブサイト「法人税等の調査事績の概要」を基にPwC税理士法人が作成
https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2023/hojin_chosa/pdf/01.pdf
税務調査は、企業の規模・経営状況・申告内容等に応じて、実施する調査の手法や調査の実施される期間(調査の対応に要する期間)、調査の対象となる事業所や支店等の数などがさまざまです。国税当局全体としては、経済・社会の変化に応じた重点課題を設定し、組織的に税務調査に取り組むとされており、最近の動向としては、租税回避行為のほか、国際取引(移転価格(TP)や外国子会社合算税制(CFC)を含む)や、消費税といった項目を重点調査項目として掲げています(図表2)。
図表2:法人税の海外取引などに係る調査の状況(主な国際課税関係)
出所: 国税庁ウェブサイト「法人税等の調査事績の概要」を基にPwC税理士法人が作成
https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2023/hojin_chosa/pdf/01.pdf
また、大規模法人については、調査に時間を要する項目や高度な調査手法・専門的知識が必要とされる分野がありますが、これらの調査についても、これまで以上に積極的に取り組むとされています。また、税務調査終了時には、各企業の経営責任者などとの意見交換を通じて、税務に関するコーポレートガバナンスの充実を働きかけ、自発的な適正申告の推進を図るといった取り組みが実施されています。
経済取引が複雑化していることに加え、税制の複雑化の要素も加わり、税務調査への対応は年々厳しさを増していると言っても過言ではありません。また、前述のとおり調査を受ける各企業においては、税務調査で当局から指摘を受けることはさまざまなリスク要因になることから、税務調査対応にに当たり、事前に適切な準備を行うことが欠かせません。企業側に必要となる準備と、税務調査中、調査後でそれぞれ求められる対応の要点について、次項からみていきましょう。
グループ各社においてどのような税務リスクの可能性があるかを網羅的に把握することが望ましく、各社の事業実態などを正確に情報収集したうえで適切に対応する必要があります。
情報収集により把握した内容について、①税務リスクの大きさ、②顕在化する可能性に応じて優先順位をつけていきます。
なお、税務部門のみで解決できないリスクが発見された場合には、事業部門等を巻き込んだ対応を検討することや、税務部門だけでは税務リスクを把握しにくい場合には、税務の専門家に依頼し、簡易的な税務調査(模擬的税務調査)を事前に実施してリスクの所在を確認するなどの方法も考えられます。
事前の準備により税務リスクが把握された場合、その時の状況やリスクの内容に応じて対応すべきことが変わってきます。
以下は、対応手法をイメージにしたものです(図表3)。
(1)税務リスクの程度に応じ、企業内部で文書化してポジションを整理する
(2)外部の専門家に税務意見書の作成を依頼し、ポジションの整理をする
(3)税務当局への事前照会を通じて、課税ポジションを明確にするそれぞれの手法における効果やメリット・デメリットを考慮し、いずれが適切かの判断が重要となります。
図表3:税務リスクへの対応手法
なお、「税務リスク×」と表示している部分は、事前の情報収集を行った結果、現在採用している税務ポジションが適当でないと判断される場合に、申告前であれば自己否認により解決を図り、申告後であれば自主的に修正申を行う(4)という対応が必要となります。また、将来にわたって課題が続くことが想定される場合、経営陣も巻き込んだビジネスなどの実態面の見直し(5)の検討も必要となるといえます。
税務調査は、事前に当局内で準備調査を実施し、調査すべきポイントを見極めて実施されるのが通例です。税務調査を受ける企業やその対応担当者からすると、「調査の着眼点は何か」、「どの程度確認が求められるのか」が気になるところだと思います。これについては、調査開始時に依頼される準備資料リストや、調査開始時に法定の通知事項として知らされる調査の対象年度、調査官のメンバー構成等から、おおまかな調査の着眼点を確認できる可能性があります。
また調査中は、さまざまな質問や指摘がなされることが予測されますが、税務調査官の意図を十分に確認して対応することが重要です。案件によっては、調査官が求める方法以外の手段で内容を示すことが解決の近道となることがありますので、調査官とのコミュニケーションを十分に図ることも重要と言えます。
調査によっては、調査官の認定と企業の認識が一致しないことも生じます。そうした際には、税務に対する企業のポジションのみを説明するにとどまらず、例えば、当局の判断に対する問題点を示すことや、他の事例の取り扱いとの比較をしながら不整合だと考えられる点を示すといった方法も有効に機能することがあります。よって、反論の手法を考えることに加え、判断のサポートや適切な手段を提案することのできる税務専門家を必要とするかの検討も必要となります。
税務調査の結果、納得できない課税処分を受けることとなった場合には、納税者の権利である不服申立てなどの実施の検討が必要となります。
方法としては、国税不服審判所への審査請求をすべきもの、税務当局に対する再調査の請求をすべきもの等、内容に応じ、手法や主張のポイントを検討する必要がありますので、税務専門家のサポートをご検討ください。
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