「サイバーセキュリティ資産管理」によるCSIRTパフォーマンスの最大化

1.はじめに‐あらためて問う、資産管理の重要性

企業における情報セキュリティマネジメントでは、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)をはじめとする専門組織の設置を通じてセキュリティ機能が「集約」され、インシデントレスポンス態勢の高度化を実現しているケースが多く見られます。一方、この機能集約という業務面の整備のみが先行し、その機能の遂行に求められる保護すべきIT資産の管理は、依然として各組織に「分散」されている場合も少なくありません。

このねじれた構造がセキュリティマネジメントにおける業務負担やコストの上昇、また活動自体の効率性や敏捷性に課題を生じさせています。

サイバー攻撃が高度化し、ビジネスの急速なデジタル化によって保護対象が増加・多様化する現在そして未来においては、CSIRTはこれまでよりもクイックに業務サイクルを回し、組織の安全性を担保し続ける必要があります。こうした取り組みを実現するためには、IT資産の管理情報を一元的に集約すると共に、セキュリティ機能と資産管理の主体のねじれを解消してCSIRT活動のパフォーマンスを最大化する「サイバーセキュリティ資産管理」(CSAM: Cyber Security Asset Management)が必須基盤と考えます。今回は資産管理の現状と課題をあらためて見つめ直し、サイバーセキュリティ資産管理がなぜ必要なのかを考察します。

執筆者

辻 大輔

パートナー, PwCコンサルティング合同会社

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渕 遼亮

マネージャー, PwCコンサルティング合同会社

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