137カ国にネットワークを持つ世界最大級のプロフェッショナルサービスファームPwCでは、ウェルビーイングな働き方の実現に取り組んでいます。そこで、PwC Japanグループで働く2人の女性にライフとワークのバランスが取れた働き方のコツを、さらに、そうした働き方の実現に取り組む担当者に同グループの人事制度やカルチャーについて話を聞きました。
PwC Japan有限責任監査法人
パートナー
N.Iwamoto
N.Iwamoto
大学時代から、海外で働きたいと思っていました。「ビジネスの世界でグローバルに活躍するには英語、会計、ITという3つの共通言語を習得するといい」と聞いたことから、在学中に会計士の資格を取得。アカウンティングファームの中でもグローバルでの認知度が高いPwCのメンバーファームであるPwC Japan監査法人への入社を決めました。
入社後、製造、IT、エンタテインメントなどさまざまな業種の会計監査の経験を積み重ねてきました。企業が作成した財務諸表の適正性に対して、第三者の保証を与える仕事です。ビジネスへの深い理解や、内部統制、ガバナンスの仕組みを評価する力も培われました。5年目には希望がかない、PwCオーストラリアへの出向の機会を得ました。
N.Iwamoto
結婚や子育ても夢だったので、前倒しでキャリアを積みたいと考えていました。入所時から海外勤務やIPO支援、アドバイザリー業務など幅広く業務経験の希望を周囲に発信し続けていたこともあり、次々とチャンスを与えてもらえました。
PwCには「こうなりたい」「こんな仕事がしたい」と伝えると、その夢を実現できるよう周囲の人がサポートを惜しまない“Speak Up”のカルチャーが根付いています。
N.Iwamoto
はい。管理職になってから出産し、現在小3と5歳の女の子がいます。オーストラリアでプライベートを大事にしながら活躍している女性リーダーの姿を見ていたので、両立に不安はありませんでした。そこでは、性別や職階、年齢に関係なくお互いをリスペクトしながら、力を合わせてチームを作っていました。誰もが自分のスタイルを大事にし、それを互いに尊重する働き方に出会い、素敵だなと実感したのです。そのおかげで、「自分の思いを大切にしながら、やるべきことを一つずつ全うすればいい」と思えるようになりました。
N.Iwamoto
私の場合は時短勤務制度などは利用せず、これまでどおりの働き方を希望しました。上司にそのように伝えたところ、出張も含めさまざまな仕事をアサインしてくれました。制度が充実している一方で、一人一人の事情に合わせて柔軟に対応してくれるのがPwCのカルチャーです。海外勤務経験者も多く、多様な価値観をオープンに受け入れてくれる人が多いことにも助けられました。
そうは言っても、「人に任せるのは気が引ける」と感じる人は多いと思います。私も、出産前はそうでした。しかし1人目を出産して復帰した後、子育て中の男性の同僚が「子どもが発熱して早退したいから、代わりにミーティングに出てほしい」と、SOSを出してくれるようになったのです。頼ってもらえたことで「そうか、お互いさまなんだ」と思えて、ホッとしました。
N.Iwamoto
仕事でも子育てでも、どんな思いで向き合うかでハッピーかどうかが決まります。自分がやりたいことや自分にしかできないことは何かを考え、それを一つずつかなえていくことが重要です。そのための時間と心の余裕が持てるように心がけています。自分がすでにできることは、周囲の人に任せる。新しい学びと挑戦を続け「自分にしかできないこと」に注力することが自身のウェルビーイング、ハッピーにつながっています。
PwCリスクアドバイザリー合同会社
フォレンジックサービス シニアマネージャー
A.Shimura
A.Shimura
日本や上海にある英国の法律事務所で働いた後、米国で法律を学び、現地で税務の仕事に携わり2017年に日本に戻ってPwC税理士法人にジョインしました。M&Aチームで買収先企業の税務リスクを調べる税務デューデリジェンスなどを3年間担当した後、PwC Japanグループ内の各法人への異動希望を提出できる公募制度を利用し、PwCアドバイザリーのフォレンジックチームに転籍しました。今はPwCリスクアドバイザリーで、会社が不祥事を起こした際の調査や、不正を防ぐリスクマネジメント、人権コンプライアンスなどの業務を担当しています。
A.Shimura
フォレンジックの業務を知った最初のきっかけは、PwC Funs(PwC Japanグループ内のクラブ活動)です。「釣り部」のイベントに参加したところ、フォレンジックチームの人と知り合い、仕事の内容に加え、「うちのチームには弁護士も会計士もいるし、海外の人も多い」など、チームの雰囲気についても聞く機会がありました。私のキャリアと似ているし、力が生かせそうだと分かり、興味を持ちました。その後、より深くチームや業務内容を知るにつれ、キャリアチェンジを真剣に考え始め、それまで税理士として働いてきた年数や努力のことを考えると悩みましたが、最終的に移ることを決めました。
最近はESG経営など人権も尊重したサステナブルな経営が求められる時代です。もともと人権問題には興味があり、最近多く担当している人権コンプライアンスの仕事は自分の興味の方向性と同じで、これまでの経験を生かすこともできて、手ごたえややりがいを感じています。
A.Shimura
人権擁護の仕事をするNPO法人の代表者のインタビュー記事を新聞で読んで感銘を受け、「ボランティアとしてお手伝いしたい」と連絡して参加するようになりました。
兼業のきっかけは、そのNPO法人を通じ、「新しく立ち上げる別の団体の活動を手伝ってほしい」と依頼があったことです。上司に相談すると「社外でも自分らしく活動してほしい」と背中を押してもらえ、さらに、人事担当者に相談メールを送った時も、「素敵ですね!それならぜひ、兼業制度を使ってください」と返信がありました。実際始めてみると、さまざまな人に出会うことができ、PwCで働いているだけでは得られなかった経験ができていると感じています。
PwCには兼業制度があるので、団体概要や仕事内容、日数や時間などを書いて申請し、許可を得て活動を始めました。他にも、ボランティア活動も申請すれば交通費が支給されたり、ボランティア休暇を取得できたりします。
A.Shimura
はい。9時15分の始業までに所属する東京オフィスに来られる場所であれば、どこに住んでもOKというのが当社のルールであり、上司に相談の上、現在は名古屋に住んでいます。実際はほとんど在宅勤務で、集中したい時は名古屋オフィスも活用しています。
PwC Japan合同会社
人事部 ディレクター
K.Tsurumi
K.Tsurumi
当社では数年前から、ビジネス戦略の一つ、“Be well,work well”に取り組んでいます。
一般的なウェルビーイングは心身の健康を重視するイメージですが、PwCの戦略は、それに加えて、キャリア形成や働き方、社会とのつながりも大事にしているのが特徴です。各人のタイミングやニーズに合わせてキャリアアップができれば、成長実感や充実感が得られます。幸せになるための経済的安定性や会社以外の社会とのつながりも重視しています。
「Design Your Workstyle」という制度も導入しています。働く場所や時間、雇用形態に選択肢を用意し、自分のキャリアやニーズに応じて働き方をより自在に自分でデザインできるようになりました。次がその概要です。
<Design Your Workstyleの概要>
K.Tsurumi
私たちは毎年、グローバルピープルサーベイ(従業員満足度調査)を実施していまして、満足度は年々上がっています。回答率90%超の直近の調査では、総合的な満足度が79%をマーク。PwCで働くことに高い意欲を持ってくれていることが分かる数字です。
また、さまざまな制度を活用してもらうためのコミュニケーションも心がけています。最終判断を下すパートナーにインクルージョン&ダイバーシティの考え方を伝えるなど、意識改革にも取り組んでいます。そうした取り組みが行動変容につながり、カルチャーとして浸透してきたのだと思います。
※法人名、役職などは掲載当時のものです。