「社会における信頼を構築し、重要な課題を解決する」というPurpose(存在意義)を掲げ、会計、コンサルティング、ディールアドバイザリー、税務、法務など幅広いプロフェッショナルサービスを提供するPwC Japanグループ。多様な働き方が認められている環境で、子育てをしながらシニアマネージャーとして活躍するK.TakanoとY.Masudaに、昇進までの経緯や、なって分かった管理職のやりがい、仕事とプライベートのバランスの取り方などについて聞きました。自然体ながら軸足のぶれない働き方で、毎日を楽しんでいる様子が伝わってきました。
K.Takano
大学時代に公認会計士の試験に合格し、PwC税理士法人に入社しました。税務の仕事は充実していましたが、人事が支援を強化すれば現場の働きがいが増し、メンバーのプロフェッショナルとしての成長を促進できるのではと感じる場面がありました。現場を全力で経験した自分だからこそ人事部門でできることがあるはずと思い、異動を希望しました。
珍しいケースですが、人事部からは「現場の人が求めていることや課題を教えてほしい」と、前向きな言葉をかけてもらい、半年後に希望どおりの配属となりました。
PwC Japan合同会社
人事部 シニアマネージャー
K.Takano
大学時代に公認会計士の資格を取得し、新卒でPwC税理士法人(当時は税理士法人プライスウォーターハウスクーパース)入社。2015年に現在のPwC Japan合同会社の人事部に異動。PwC税理士法人を含むTax and legal servicesの人事戦略・企画を担当。2017年にマネージャー、2020年に第一子(長男)を出産、育休復帰1年後の2023年にシニアマネージャーに昇進。休日は長男と公園で思い切り遊んでリフレッシュしている。
K.Takano
新しい施策を始める時、人事部としては中期的に目指す理想の組織像を起点に演繹法的な制度導入の説明をしたくなります。他方で現場のスタッフは目の前に感じる課題を解決することへの関心が強い傾向があるので、そこを起点とした帰納法的な説明を加えることが効果的であったりします。
そのような思考タイプのギャップに気づき、現場のスタッフが共感し受け入れやすいメッセージの伝え方を提案しました。例えばコーチングカルチャーを浸透させる施策を導入する際、初期の段階では、忙しい現場からは「時間を割くのが難しい」という反応が出ることがあります。そこで、「コーチングを行うことで、メンバーのクライアント対応力向上をこんなふうに支援できるのでは」といった具体的なメリットを伝えました。結果、現場のメンバーに活用可能性を感じてもらえ、コーチングカルチャー浸透を後押しできたと感じています。
K.Takano
打診を受けたのは、育休復帰前の面談でした。でも「人事経験の蓄積が昇進に向けて足りていないと感じていた上に、育児をしながら働くのは初めてで、復帰後の生活が想像できない。さらにより責任の重くなるシニアマネージャーが務まるのか不安があるので、まずは復帰前と同じマネージャーとしてのポジションでスタートしたい」と話し、1年間の猶予をもらったのです。
K.Takano
担当領域の個別論点への対応がメインだったそれ以前の仕事と比べると、複数論点を俯瞰して横断的に検討したり、メンバーが抱える案件の対応相談に乗ったり、組織のリーダー層とディスカッションして自分の見解を伝える機会が増えたり、といったシニアマネージャーに近い仕事を少しずつ任せてもらいました。慣れないタイプの仕事・難易度の高い仕事に、悩んだりプレッシャーを感じたりすることもありましたが、困った時はすぐ相談に乗ってもらえました。「経験の少なさも思考力で補えているから、新しい事案にも対応できている」というフィードバックで上司が背中を押してくれたのはとてもうれしかったです。おかげで、本気で向き合えば経験の少ない領域に対しても乗り越えられると自信を持てるようになりました。シニアマネージャーも当初のイメージのような常に独力で解決を強いられるものではなく、周囲のプロフェッショナルたちに支援をもらいながら課題解決していくことが大切だと学ばせてもらいました。
また、育休明けでリーダーになった経験を持つ社員を紹介してもらったことも、ありがたかったです。育児との両立やリーダーとしての働き方といったアドバイスに加え、「絶対イヤということじゃないなら、やってみれば?無理だと思ったら、その時また考えればいいわけだし」というひと言をもらえたのは大きかったです。そういう考え方もあるんだと思ったら、必要以上に重く考えていた肩の力が抜けました。
K.Takano
昇進に対する不安な点ばかりを見ていたので、マインドセットを変えるために前向きに考えられる「タネ」を書き出してみたんです。すると昇進後に挑戦したいことがたくさんあると気付きました。
その一つが、“質の高い人事サービスを提供するために、各部門やチームの横連携を強化する仕組みや機会を作りたい”です。実際に昇進後、少しずつ進めて実現しました。書き出した「タネ」は、たびたび見返して、挑戦したいことを思い出したり、まだできていないと反省したりしています。
K.Takano
一緒に働くメンバーが、私と仕事をすることに価値を見いだしてくれているか、私に期待してくれていることは何か、それに応えられているかを常に考えています。リスペクトの気持ちを忘れず、私が持っていない知見やアイデアは教えてもらい、対話を増やすように心がけています。
一方で、昇進してよかった、と思うことはたくさんあります。まず、自分でコントロールできる要素が増え、出産前より時間的にも自由になったのはうれしい誤算でした。仕事と育児のバランスを見ながら、やり方を工夫したり、スタッフを頼ったりして、仕事も育児も全力で頑張れている充実感があります。
管理職への昇進を躊躇する女性は多いと思いますが、その躊躇の要素の一部は思い込みなどによるもので、解決可能なこともあると思います。子育てをしながら管理職という役割に就くことに当初漠然とした不安を感じていましたが、周囲の理解・サポートのおかげで、いまのところ多くは杞憂だったと感じています。やってみたいという気持ちがあるなら、不安な気持ちを要素分解して分析してみると、一歩踏み出すきっかけになるかもしれません。
K.Takano
社会や組織の課題解決のために努力を惜しまないメンバーと働けるのが魅力です。チャレンジを支援する制度やカルチャーが整っていることも、モチベーションにつながっています。制度やサポートがたくさん用意されているのもPwCならでは、と感じています。シニアマネージャー向けのリーダーシッププログラムに参加することで、これからのキャリアの方向性も見えてきました。
Y.Masuda
前職はシステムエンジニアでしたが、よりクライアントに近い立場で案件に関わりたいと思い、2015年にPwCコンサルティングに転職しました。以来、前職のスキルを生かし、システム導入をはじめIT・DXに関わるさまざまなプロジェクトを担当しました。そうした中でプロジェクトの先輩マネージャーがスタッフを尊重しながらもチームをリードする姿に憧れ、自分もマネージャーを目指したいと思うようになりました。今はシニアマネージャーとして、さまざまな業界のデジタル戦略・ガバナンスの立案、実行支援を取りまとめています。
PwCコンサルティング合同会社
シニアマネージャー
Y. Masuda
新卒でシステムエンジニアとして勤務した後、2015年にプライスウォーターハウスクーパース株式会社に転職。デジタル領域のコンサルタントとして活動。担当領域はテクノロジー&デジタルコンサルティング/テクノロジーアドバイザリーサービス。2020年にマネージャー、2022年にシニアマネージャーに昇進。第二子(次男)が生まれた2020年に1カ月間の育休を取得。現在は、コンサルタントとして勤務する傍ら所属部門の新卒採用、研修の企画・運営も担っている。
Y.Masuda
私はIT・DXに関わる経験はありましたが特化した専門領域がなく、シニアマネージャーに昇進した当初は悩んでいました。管理職は専門性をもってスタッフを導かなければならない、という固定観念にとらわれていたのです。
ですがふと、学生時代から続けてきた野球になぞらえた時、「優秀な選手をまとめて勝利に導く監督になればいい」と気づいたんです。選手は自分の守備範囲や打席で力を発揮しますが、監督は「どうすれば試合に勝てるか」を俯瞰して指示を出し、チームを勝たせる役割です。プロジェクトでも、スタッフ時代は与えられた仕事をきっちりこなす役割でしたが、管理職はチームでクライアントの課題を解決するという視点になり、立ち位置やアプローチが大幅に変わります。
PwCのメンバーはさまざまな専門性やスキルを持っているので、自分の強み・弱みを認識して皆の力を集めれば、クライアントが求める以上の価値を提供できます。シニアマネージャーというロールを与えられたからには、自分にも活躍する余地がある──そう考えるようになって以来、自分の考えをしっかり伝えてチーム一丸となって力を発揮する、という自分なりのマネジメントスタイルを確立できるようになりました。
Y.Masuda
スタッフ時代は、自分一人の成果を重視して、クライアントに対して広い範囲・深いレベルで入り込むことを目指していました。管理職になってからは、チームとしてのパフォーマンスの最大化に目が向くようになり、チーム全員でプロジェクトを成功させることやメンバーの成長に喜びを感じるようになりました。そういう自分に気づけたことも、大きな収穫でした。
Y.Masuda
マネージャーになって1年弱が経過したころ、プロジェクトが佳境の時に育休を取得しました。影響を最小限に抑えるために上席マネージャーにも相談し、半年前から育休を取得することを関係者に知らせました。
自分の業務の引き継ぎは丁寧に行いました。後輩のチームメンバーにとっては自分の職階の役割以上のレベルの仕事を引き継ぐことになるため、育休に入る前に伴走するかたちでフォローアップしました。結果的に引き継いだ業務をしっかりと対応してもらい、メンバーにとって成長のよい機会になったと思います。
Y.Masuda
家庭と仕事のバランスは私にとって変えられないもので、18時以降は家族時間として仕事を入れないようにしていますが、それを認めてくれる柔軟な組織だと感じます。自分にできないこと、足りない部分を周りがサポートしてくれて、メンバーが互いに補い合う風土が根づいているのはPwCの魅力だと感じます。今後もチームのパフォーマンス最大化を目標に、自分自身も成長を続けていきたいと思っています。
Y.Masuda
Takanoさんの「育児も仕事も全力で頑張れる」という言葉にグッときました。私も育休明けはコロナ禍だったため、育児をしながらリモートワークでした。乳児を抱いてリモートでの会議に参加することがたびたびありましたが、とても自然に受け入れられていると感じました。当時のことを思い出しつつ、誰もが無理なく、けれど全力で仕事ができる職場だと改めて思いました。
K.Takano
Masudaさんが言っていたとおり、「お互いに足りない部分を、多様な能力のメンバーで補い合う風土」は日々、感じています。その風土は、組織も自分も成長し続けられる環境につながっていると思います。私は今後も人事の枠にとどまらず、いろいろなシーンに参加し、より働きやすく、よりよい組織にしていきたいと思っています。
※法人名、役職などは掲載当時のものです。