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自動運転やEV車、またその上流概念であるスマートシティなどをベースとして、さまざまなビジネスモデルを掛け合わせてモビリティ領域のクライアントに価値を提供しているPwCコンサルティング合同会社(以下、PwCコンサルティング)IX(Industrial Transformation)※1部門のSmart Mobility CoE。このCoEに所属する2名に、CoEの概要や具体的に行っているプロジェクト、働き方などについて語りました。
※法人名、役職、インタビューの内容などは掲載当時のものです。
左から村松哲郎、藤田裕二
藤田:
私は大学卒業後、メーカーに入社し、商品開発などに従事しました。その後コンサルティングファーム、ベンチャー企業などを経てPwCコンサルティングへ2018年に入社しました。前職でバイオベンチャーに関わっていたことから、ヘルスケア領域の企業の支援を行うHIA(Healthcare Industry Advisory)部門の配属となりました。それ以前に自動車企業を支援していた経歴もあり、パートナーと今後の自動車業界の話をしたのをきっかけに自動車企業を支援するIPS(Industrial Product Service)部門へ異動しました。ヘルスケアも魅力的な産業ですが、自動車は日本の基幹産業なので長く競争力を持って成長していく必要があり、そこに貢献できるというのはとても魅力的でやりがいは大きいです。その後、ET-ISが発足した際にIPSから異動、その後IXが発足し、現在はIX-SBX(Smart Business Transformation)のSmart Mobility CoEのリードをしています。
村松:
私は大学卒業後、自動車メーカーへ入社しキャリアをスタートしました。主に商品・事業企画部門にて、商品性・台数・収益の観点で自動車をゼロから検討する商品企画に携わっていました。既存の自動車産業におけるビジネスモデルに関連した経験を重ねるにつれ、次のステップとして新規領域であるCASE※2、MaaS※3に関わることで、モビリティビジネスに携わりたいという思いが強くなり、その取り組みを外部から支援するコンサルタントへ転身しました。他コンサルティングファームでは、自動車会社向けに内部/外部環境情報集約化支援、開発プロセス改革支援などの上流プロジェクトに参画しました。PwCコンサルティングへは、上流から下流までの全過程を通じてクライアントと伴走できること、チームワークでプロジェクトを進められることに魅力を感じ入社しました。入社以来、一貫してCASEやMaaSなどモビリティを取り巻く課題に携わることができ、思い描いたキャリアを実現できています。
藤田:
自動運転を中心としたスマートモビリティ領域におけるコンサルティングを行うチームです。クライアントは自動車会社が多いと思われがちですが、官公庁や地方自治体、通信など多岐にわたります。戦略から実行まで一貫してクライアントを支援している点が大きな特長です。クライアントが自社の強みをどうマーケットで発揮するかといった悩みに対し、マーケット分析やケイパビリティの明確化を行い、戦略立案から、ともにチームとしてプロジェクト進行を行うところまで支援しています。
新規事業を立ち上げると、ビジネスが成長してフェーズが変わっていく段階で、海外企業とのアライアンス交渉などが必要になることが多くあります。その際は、PwCグローバルネットワーク内の他のチームと緊密に連携し、交渉の窓口となってもらうこともあります。
また、私たちは自動車の屋根を支える柱であるピラーにたとえて、3つのピラーを大事にしています。政府による法律などのルールづくりを支援するプロジェクト、自治体のビジネス創出を支援するプロジェクト、事業会社のビジネス創出を支援するプロジェクトです。新しいテクノロジーに関わる私たちにとって、法律の整備が必要になってくる場面も多く、3つのピラーを並行して進め、ルールづくりから関わることで、ルールを守る立場となる自治体や事業会社が使いやすいものにしていくことを目指しています。
村松:
現在、私は主に中央省庁向けに地域公共交通の維持・確保、商用車のカーボンニュートラル化を目指す事業の支援をしています。日本ではドライバー不足などの社会課題を背景に、地域公共交通に自動運転を適用することが検討されています。現在、自動運転の安全性確保に向けたガイドラインを定める試みを進めていて、私たちPwCコンサルティングはこの取り組みに係る調査支援をしています。また、地域公共交通へ自動運転を適用するにあたっては、地方自治体が主体となり実証実験を進めていく段階にあり、中央省庁ではその活動に対して補助金を交付しています。私たちは同事業に係る推進支援補助金交付関連の支援を行っています。
自動運転に関しては、従来の自動車メーカーだけではなく、スタートアップ企業が強みを持っていることも多く、スタートアップ企業を中心とした技術開発の支援を進めていく予定もあります。
また、カーボンニュートラル実現に向けて商用車の電動化が進む中、燃費の維持・向上、移動・輸送の効率化といった自動車使用の最適化についても検討する必要があります。現行のOBD検査(車載式故障診断装置を使用した検査)の対象装置は安全分野に関する装置がほとんどですが、カーボンニュートラル実現に向けて自動車環境分野に関する装置もさらなる追加が可能かを検討すべく、勉強会を開催し、先行事例の調査を通じて取り組みの方向性を検討する支援もしています。こうした取り組みは運輸部門のカーボンニュートラル実現にも寄与するものであり、私たちは国が行うプロジェクトを多角的に支援しています。
私自身は、シニアマネージャーとして、マネージャーやシニアアソシエイト、アソシエイトの指導や育成はもちろんのこと、チームが作成した成果物の品質管理やクライアントの期待値コントロールなど、プロジェクトの全体管理を行っています。チーム全体として総力を挙げてクライアントの期待値を超え続けることに徹しています。
村松:
私は、自ら主体的に仕事を選択してキャリア形成をしていきたいです。PwCコンサルティングには成長意欲を持った人を支えていくための制度が整っていますし、そういった意欲ある人のサポートをしてくれるのが魅力だと感じています。自分を成長させるために、やりたいことを周囲に伝え、それをサポートしてもらう。苦労や失敗もあるかもしれませんが、自分で自分の道を決めて挑戦できる環境があります。
一方で、ファームとしてクライアントファーストを重視しているので、クライアントのためだけに生活を送るイメージもあるかもしれませんが、むしろクライアントファーストだからこそ、クライアントに最大の価値を提供し続けられるよう、自分の人生を大事にしていきたいと考えています。この環境を活かしてどんどん成長していきたいです。
藤田:
コンサルタント全員が全て完璧である必要はなく、各々が長所、短所を持ち、長所を伸ばしながら、短所はチームでカバーしていく。チーム全体としてパフォーマンスを高めていくのが目指したい方向です。
そして、日本の社会や企業にとって役に立つ組織でありたい。日本の社会や日本で事業を行う企業にとって、後々まで何らかの形でプラスになるようなパフォーマンスを出していきたいです。
そのために、互いに補い合いながら全体として強いチームでありたいと思います。凸凹した個性ある人たちが力を最大限に発揮し、楽しく働ける環境を作っていくのが私の仕事だと思っています。私自身もクライアントに伴走し、メンバー同士で切磋琢磨しながら、クライアントも職員もわくわくするようなプロジェクトを提案していきたいですね。
※1 IX(Industrial Transformation):インダストリーの視点から重要課題(業界課題・業務課題・IT課題など)を解決し、クライアントのトランスフォーメーションを支援する組織。
※2 Connected、Autonomous、Shared & Service、Electric
※3 Mobility as a Service:従来の交通手段・サービスに、自動運転などを掛け合わせた次世代のサービス
PwCコンサルティング合同会社 IX ディレクター 藤田裕二
国内二輪車メーカーや外資系半導体メーカーの事業開発マネージャーを経て現職。主に自動車業界のコンサルティング業務に携わり、国内外の自動車、パーツメーカー、政府・自治体などのMaaS・自動運転戦略策定や実行支援を行う。
PwCコンサルティング合同会社 IX シニアマネージャー 村松哲郎
日系大手自動車メーカーでの商品・宣伝企画、総合コンサルティングファーム等における戦略立案~実行に至る業務経験等を経て現職。主に中央官庁等を中心にしたモビリティ社会実現に向けた事業を中心に従事。
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