米国金融サービス業界 2019年第2四半期のM&Aに関するインサイト

2019-09-17

本レポートでは、米国の金融サービス業界における2019年第2四半期のM&A動向と今後の注目点についてまとめています。

2019年第2四半期、金融サービス業界のM&Aは、金利の先行き不透明感や長引く地政学的ストレスを背景にやや鈍化しました。しかし、保険ブローカーの統合や、ウェルスマネジメント会社のM&Aが増加していることからも分かるように、鋭いアンテナを持つ買い手はこういった環境においても継続して買収対象を見つけることができています。また、金融とテクノロジーが交差する分野におけるM&Aの機会も増加しています。

資産運用業界:2019年第2四半期、資産運用会社の取引は好調に推移し、公表済みの取引件数は49件、公表済み取引金額は12億米ドルとなりました。特にウェルスマネジメントの取引は、前年上半期と比べ58%増加しており、このペースは下半期も続くと予想されます。

銀行・証券業界:銀行・証券業界のM&Aは足もとで横ばいとなっており、取引件数は前四半期と同じく89件でした。また公表済み取引金額は73億米ドルとなり、大型案件が公表された第1四半期の355億米ドルから大幅に減少しています。しかし今このサブセクターでは、決済プロセシング会社の大型案件が相次いでおり、金融サービスとテクノロジーが交わる分野への注目が高まっています。

保険業界:2019年第2四半期、保険業界では、非中核事業の売却案件がけん引し、取引金額は29億米ドルとなりました。また当該四半期に公表された取引129件中119件が保険ブローカー関連の取引でした。2019年後半も引き続き、事業分離やプライベート・エクイティの関心が保険業界の取引を活発にすることが考えられます。

※本レポートは、PwCメンバーファームが発行した『Financial services/Banking and capital markets/Asset and wealth management/Insurance deals insights: Q2 2019』を翻訳したものです。翻訳には正確を期しておりますが、英語版と解釈の相違がある場合は、英語版に依拠してください。

米国金融サービス業界 2019年第2四半期のM&Aに関するインサイト

PwC US

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