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本物のリーダーシップのためには家族が必要:トルコにおける成長と経営の専門化

Selim Yaşar氏

Yaşar Holding A.S.会長/トルコ/小売業&消費財

トルコは、世界で最も活気のある市場の一つであり、若者やテクノロジーに詳しい人口が多く、欧州とアジアの交差点という恵まれた土地柄の他、起業家文化も根付いています。

この30年間には政変が多く、依然として大きな課題に直面していますが、新興経済という点では、トルコは依然としてMINT諸国の「T」を担っています。

トルコの企業の約95%がファミリービジネス所有であり、これらの企業がこの国の経済の重要な役割を担い、成長、繁栄および技術革新を推進しています。Yaşar Holdingはその好例です。1920年代の商事会社を前身とする同社は、1950年代には国を代表する塗装会社となり、4世代目の現在は多様化されたグループとなっています。現在は事業のほぼ8割が食品生産分野です。また、年間売上15億米ドルの大部分がトルコ国内のものです。同社は、その取引のルーツに忠実でありながら、中東、欧州および旧ソビエト連邦諸国への輸出を成功させています。

Selim Yaşar氏は次のように語っています。

「私が会長に就任した際、私は、『私たちは成長したい。どうすればよいだろうか?』と言いました。その一環として、生産の最大化が行われましたが、同時に横方向にも目を向けました。ブランドの成長と収益の流れの多様化です。全てのカギは柔軟性でした。生産力を柔軟に活用し、他社製品の流通に流通システムを活用できるよう準備しておくことです。それが当社の戦略でした。そしてこれがうまくいきました。さらに、当社では技術革新への投資を止めることはありません。FMCG(日用消費財)業界では、これが必須です。当社は、毎年約1億米ドルを新しい機械、包装の改良、より効率的な加工に費やしています。また、食品における流行に遅れないようにもしています。有機農場を所有し、あらゆるヘルシーな製品を製造している他、自社ブランド事業も拡大しています。この事業は成長中であり、当社にとって大いに期待できる部門です。さらに、トルコでは、食事を全て手作りする時間のない人が増えているため、そのような人を対象に開発された簡単に調理できる食事も提供しています。」

PwC Global Family Business Survey 2016

Interview with Selim Ya\u015Far, Ya\u015Far Holding A.S., Turkey

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同社は、デジタルの可能性を十分に取り込んでいます。

「当社では大量のデータを取得しており、PCやモバイル機器でそのデータにアクセスすることができます。例えば、輸送車両の場所などのデータがそれに該当します。さらに、毎月月末の8日後には月次レポートを確認できるようになります。つまり、私たちの全ての会社において何が起こっているかを非常に迅速に確認できるということです。これによって迅速な対応が可能となり、意思決定を素早く行うことができます。」

実際、同グループはERPシステムも活用しており、その専門知識をサービスとして他の企業に提供しています。産業用塗装から子ども向けの日用品まで、幅広い分野で業界をリードする会社を確立したSelim氏は、ファミリービジネス企業という観点からリーダーシップについて確固たる考えを持っています。

「私たちはその専門家です。財務と人事部門を中央に集約し、幹部レベルでプロのマネージャーを起用しています。しかし、彼らのコミットメントには限界があります。たびたび外部のマネージャーを起用してきましたが、数年務めただけで退職してしまう者もいました。しかし一族のメンバーならば会社を去ることがありません。生まれながらにして会社の一員だからです。会計、財務、マーケティング、研究開発といった分野では専門家を起用することができます。彼らは非常に貴重です。しかし本物のリーダーシップに起用するにはリスクがあります。そのため、家族が必要となります。」

同社が他のファミリービジネス企業にとっての貴重なモデルを示している分野の一つが、取締役会に対するアプローチです。取締役会には一族から3人、プロの役員が3人含まれています。

「一族のメンバーは、数年間外部での勤務を経験させてから社内に迎え入れるべきだと私は考えています。その後20年を経て、取締役会の一員とすべきです。私たちの各会社には、当社とは血縁関係のないプロの役員がいます。これは、取締役会には外部の視点が重要だからです。さらに当社では毎年取締役会のメンバーを交代しています。貢献のなかった取締役を外し、貢献してくれそうな別の人材を探します。そのため、取締役会の一員でいるのは、簡単なことではありません。しかし、これが私たちが望んでいることです。そしてこれが、私たちの成長を支えてくれるでしょう。」

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小林 和也

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越田 勝

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