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本報告書は、PwCとアーバン・ランド・インスティテュート(ULI)とが共同発表している不動産動向調査報告書です。
投資家、デベロッパー、不動産会社のトップ、金融機関、仲介業者、コンサルタントなど、国際的に著名な不動産専門家の見解に基づき、アジア太平洋地域における不動産投資と開発のトレンド、不動産金融・資本市場の状況、および不動産部門別・都市別の傾向について見通しを示しています。
不動産の新しい動向 アジア太平洋2025年版
不動産ポートフォリオ構築戦略の転換期
アジアの不動産業界はその地域のさまざまな要因によってポートフォリオの構築戦略の転換が求められていますが、金利決定は最も重要な要因の一つです。例えば連邦準備制度理事会(FRB)の利下げへの転換はインフレや建設コストのピークを示しており、利下げによって不動産市場の取引活動は活性化しています。しかし、同時に利下げは経済の減速も示しており、それが純営業利益(NOI)の成長に影響を与える可能性があります。
日本においては2025年には利上げが見込まれており、それによるリターンの大幅な下落が推測されているため、超低金利や円安で大きな利益を得てきたプレイヤーにとっては懸念が生じています。
また、日本においては安定的な投資対象とされてきた住宅市場でもキャップレートが低下している(3%台)ため投資活動が減速するであろうといわれる一方、投資家はインフレ、賃金の上昇、都市部への人口流入の拡大が相まって賃料が上昇するという強気の姿勢を崩していません。運用会社は利回りだけに特化した大規模な不動産ポートフォリオの構築を目指す戦略から、良質の小規模資産を厳選し、あるいは特定のサブマーケットをターゲットとして既存のプラットフォームに加える戦略や、バリューアッドにより利益の増大を図る戦略へ転換し始めています。
新しい不動産サイクルは、増加する問題とそれに対応する機会によって特徴づけられます。このEmerging Trends in Real Estate®レポートでは、何が改善されているかを示し、調査回答者の意見から、不動産市場の回復と転換の見通しを展望しています。
なお、下記のリンクより、「Emerging Trends in Real Estate®シリーズ」(英語版)として、米国・カナダ編、欧州編の調査レポートをそれぞれダウンロード可能です。
米国・カナダ編(英語) 欧州編(英語)