2016-03-07
近年多くの金融機関では、健全なリスクカルチャーを醸成するための取り組みに多大なリソースを投入してきています。しかしながら、こうした取り組みが実を結んでいないのが実情です。では、実を結んでいないのはいったいなぜでしょうか。本当に意味のあるビヘイビアの変革や健全な組織文化を生み出すために、企業は何ができるでしょうか。
私たちは、数百人に及ぶ世界中の金融機関のリーダー層と、リスクカルチャーに関する見解や取り組み課題についての情報を共有することで、この問題への理解を深めることができました。
本稿では、私たちの発見事項を伝え、ここから得られる示唆がどの様に企業に役立つか検討するための視点を示し、強固なリスクカルチャーの構築に向けた推奨事項を提案します。
従業員のリスクに対する考え方や認識、行動の全体をリスクカルチャーと呼びます。経営層との徹底した対話を通じてあるべきリスク認識を定義し、それをトップダウン型アプローチで共有することで、適切なリスクカルチャー醸成に貢献します。
さまざまな環境変化やリスクに対する、組織的な、また業務機能(バリューチェーン)の対応力をリスクレジリエンスと呼びます。PwC Japan有限責任監査法人、PwCビジネスアシュアランス合同会社は、想定外のリスクや環境変化に柔軟に対応する力(レジリエンス)の強化を支援します。
データアナリティクスは、社内外に存在するデータを利用し、分析することにより、企業の現状を適切に把握し、リスク評価の精緻化、網羅性の確保や業務効率化によるコスト削減などの業務改善に資する情報を提供します。
PwC Japanグループでは、今日の社会が抱える課題や企業経営をめぐるさまざまなトピックを取り上げ、調査レポートやニュースレター、コラム等を通じて情報発信しています。また国内外の関連法令等に関わる最新情報をお知らせしています。