Managing man and machine

デジタル時代の人と機械の分担を考える

テクノロジーと機械化の雇用への影響はいまだ限定的

今後12カ月における人員規模について、規模の縮小を見込んでいる日本のCEOはごくわずかであり(7%)、逆に4割以上が人員規模の拡大を見込んでいることが明らかとなった(世界のCEOは、縮小が16%、拡大が52%)。また、人員の縮小を見込んでいるCEOの中でも、縮小の理由に「機械による自動化やテクノロジーの影響」を挙げたのは僅少であった。

日本のCEOの半数は、過去5年の間に、各自の業界の競争条件がテクノロジーによって「完全に変化した」、もしくは、「ある程度変化した」と回答しており、同じ質問を今後の5年間について聞いたところ、その回答は7割にのぼった。

創造性と革新性のある人材の確保が最重要課題

創造性と革新性のある人材の確保が最重要課題

CEOの求めるスキルについて、ほぼ全ての日本のCEOが「問題解決能力」、「適応能力」、「協調性」、「リーダーシップ」、「創造性と革新性」を挙げているが、これは世界の他の地域のCEOと共通する結果である。これら上位に挙げられたスキルは、今のところテクノロジーや機械による置き換えが難しい分野であり、CEOはこういった機械化が難しいスキルを最も重視していることが分かる。

他方、「感情的知性、心の知能指数(EQ)(74%)」と「デジタルに関するスキル(66%)」については、日本のCEOの回答割合は世界のCEOと比べて低い水準であった。

これらの求められるスキルを持つ人材獲得の難度について質問したところ、日本のCEOの回答では「創造性と革新性(93%)」が最も多く、次いで「リーダーシップ(81%)」、「問題解決能力(75%)」となった。

世界(1,379人)

 

日本(110人)

問題解決能力

98%

1

リーダーシップ

96%

適応能力

96%

2

問題解決能力

95%

協調性

96%

3

適応能力

95%

リーダーシップ

95%

4

創造性と革新性

92%

創造性と革新性

92%

5

協調性

91%