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2016-03-09
世界の一次エネルギーの大部分は依然として石油・天然ガスに大きく依存しています。エネルギー資源に乏しいわが国は、構造的に脆弱(ぜいじゃく)な供給体制を抱えており、安定的な資源・エネルギー供給源の確保に向けた上流権益の取得は、今後も国家的な課題といえます。石油・天然ガスが資源国からわが国に供給されるに至るまでの、探鉱・開発・生産といった一連の経済活動の実態とこれらの活動に関連するさまざまな取引とその論点を理解することは、わが国の経済活動のインフラを支える石油・天然ガスの産業構造の理解を深める上で有用であると考えられます。
本書は、ビジネスの仕組みやその会計処理が他の事業とは異なり、また独特かつ複雑な論点も多い石油・天然ガス事業を営む企業に関係する方々が、権益取得から探鉱・開発・生産といったビジネスの流れとこれを取り扱う会計処理および財務報告の体系について包括的な理解を得ることを目的としています。本書は、石油・天然ガス上流事業に係る詳細な会計基準が設定されており、実務の蓄積も豊富な米国の会計基準と会計実務を参考として、あるべき会計・開示上の取り扱いを考察しています。
第1部 石油・天然ガス業界の理解
第2部 石油・天然ガス企業の会計
付録
中央経済社 2016年3月発行
5,200円(税抜き)372ページ/A5判