Value Navigator 2018年夏号 特集「新たなステージに入った日本のM&A」

目次

※法人名・役職などは掲載当時のものです。

Season’s Report from Global

特集:新たなステージに入った日本のM&A

市場のグローバル化による競争の激化や国内市場の縮小傾向などを受けて、日本企業の間ではさらなる成長やイノベーションの手段としてM&Aを活用する動きが加速しつつある。特に国外におけるM&Aの増加が顕著で、事業領域の“選択と集中”を進めながら海外市場の成長をも取り込むことで競争力を向上させ、ほぼ国内のみをフィールドとしてきたような企業が海外へ進出していくケースも珍しくなくなった。

M&Aの成功の要は「買収先とのシナジーによる価値創出最大化」であるが、日本企業における企業買収の現状を見渡すと、買収先選定フェーズにおいては細心の注意が払われるにもかかわらず、その後の組織・事業統合計画の遂行に最小限の時間しか割かない傾向がある。その結果として、M&Aの成功が必要以上に難しくなる場合が多い。

本号では、PwCの考えるM&Aの成功に向けた新たな手法や制度を実践し、国外M&Aを成功させている企業例として、買収した企業を尊重しながらシナジー効果を発揮して次なる飛躍に向けて邁進する大和ハウス工業株式会社 代表取締役社長 芳井 敬一 氏、“総合商社”の強みを生かして世界のインフラ事業へ投資を進める住友商事株式会社 海外インフラ事業部長 北島誠二 氏へ、PwCアドバイザリー合同会社のパートナーが要諦を伺った。

日本企業のM&Aトレンド

Value Report:医療における革新的な予測モデル“Bodylogical ®”の可能性に迫る

PwCが開発した“Bodylogical®”は、人体の機能をクラウド上で再現した“仮想モデル”であり、医療ビッグデータと組み合わせることで、個々人の将来の健康予測を可能にする。医療・ヘルスケアの世界に革新をもたらすと世界的に注目されているBodylogical®を国内で紹介するイベントが、5月23日にPwCのエクスペリエンスセンターで開催された。イベントの開会に際し、PwCコンサルティング合同会社 常務執行役員/チーフオペレーティングオフィサーのピーター・ハリーズは「私たちの将来の生活の質をより高めてくれるBodylogical®の可能性を実感していただきたい」と訴えた。

Living PwC’s Purpose