2021-09-30
移転価格ニュース
2021年9月30日
新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の感染拡大により、東京、大阪、名古屋などの大都市圏では、過去1年半にわたり政府による緊急事態宣言が繰り返し発令されてきました。最近では、7月に4回目の緊急事態宣言が発令され、何度か延長されています。
これに伴い、日本の税務当局は納税者との対面でのやり取りを減らす必要に迫られ、また、納税者は当局に依頼された資料の収集が困難になっており、税務調査の進行が緩やかになっています。特に、調査期間が長期に及ぶ傾向にある移転価格調査は、通常よりも、さらに時間を要しています。このため、新規の移転価格調査の件数は減少しています。
しかしながら、一般法人税調査は、減速しながらも継続的に実施されています。また、移転価格調査の件数が減少していることに関連していると思われますが、ここ数カ月、一般法人税調査の調査官による移転価格関連の文書や情報の提出依頼が増加しています。こうした税務調査は定期的に行われ、しかも調査開始の連絡後短期間のうちに開始される可能性があるため、移転価格文書を事前に準備し、業績に対するCOVID-19の影響を分析しておくことの重要性が増しています。
本ニュースレターでは、COVID-19の環境下における日本の税務当局による税務調査の動向および税務調査に備えて納税者がとるべき対応を説明します。
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新型コロナウイルス（COVID-19）の環境下における日本の税務当局による税務調査の動向および税務調査に備えて納税者がとるべき対応を説明します。
