非財務指標をKPIとして組み入れた業績連動型株式報酬の役員給与の取扱いについて

2025-07-16

Japan Tax Update
2025年7月16日

上場企業は、有価証券報告書やコーポレート・ガバナンスに関する報告書において役員報酬の決定方針等の開示が義務付けられています。2025年5月21日に東京証券取引所から公表された「東証上場会社 コーポレート・ガバナンス白書2025」(以下、「CG白書」)では、報酬決定の方針について「業績」を要素とする企業の割合(38.4%)が「基本/固定」を要素とする企業の割合(34.2%)を上回っていることが明らかになりました(ただし、複数回答)。また、個別事例として、中長期業績連動株式報酬のKPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)にESG指標が含まれること、中長期業績連動報酬に占めるESG指標の割合等の開示が報告されています。近年のサステナビリティ経営の普及に伴い、欧米企業の役員報酬制度へのESG指標の積極的な導入が進められていますが、日本企業での導入割合は低く、ESG経営を後押しする観点から、一定の非財務指標を業績連動給与の算定基礎となる指標に追加するよう、経済団体から検討すべき税制改正の提言がなされています。

このような、非財務指標を組み入れた業績連動型株式報酬の税務上の取扱い(2025年5月20日付文書回答事例)(以下、「文書回答事例」)が、国税庁のウェブサイトで公表されました。本ニュースレターでは、役員報酬の決定方針等における非財務指標導入の状況と文書回答事例の概要について解説します。

  1. サステナビリティ開示と役員報酬の決定方針等における非財務指標

  2. 非財務指標をKPIとして組み入れた 業績連動型株式報酬の法人税上の取扱い

  3. 文書回答事例の概要

(全文はPDFをご参照ください。)

非財務指標をKPIとして組み入れた業績連動型株式報酬の役員給与の取扱いについて

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