R. Ichimura
2019年入社(新卒)
私が学生時代に専攻していた社会学では共生をテーマとする分野を扱うことが多く、競争を原理とする経済学とは相反する思想だと言われることがあります。しかし個人的には、「経済活動やビジネスを含む人間社会のあらゆる活動は、人と人がつながることが根幹にあるのでは」という仮説を温めながら学んでいました。
米国の大学に在学中に、コンサルティングファームを中心に就活を開始し、さまざまな会社の面接を受けてきました。その中で、多くの企業が、私のスキルや入社後に即戦力として発揮できる力を重視しているという印象を受けたのですが、その印象を覆したのがPwCアドバイザリーでした。
面接では、「これまでどのように学業や学生活動に向き合ってきたのか」「社会的課題にどう向き合ってきたか」「将来何を目指したいか」を熱心に聞かれたことを覚えています。思考力やスキルはもちろんですが、それ以上に私の人間性やポテンシャルの部分を評価しようとしてくれていた感覚がありました。「今できなくても、即戦力でなくても、このファームであれば成長させてくれる環境がある」。面接を通じて出会った社員の方々がそう確信させてくれ、入社を決めました。自分が学んでいた社会学の思想に通じるものを、PwCアドバイザリーに感じたことも入社の決断をした理由の1つです。
最初にアサインされた案件ではうまく自分の存在感を出せず、焦る日々が続いていました。それは、クライアントの海外におけるエネルギー事業に係る契約交渉を支援する案件で、私はプロジェクト参画後初の業務として、英文の契約書を読解整理し、資料を作成するタスクを与えられていました。しかし、私はタスクをこなすことに必死になりすぎ、プロジェクトの全体像や価値の理解、進行に考えが及ばず、チーム内で活発な議論が交わされる中、ただ黙っていることしかできませんでした。その悔しさをチームリーダーに打ち明けたことがあります。チームリーダーのアドバイスはこうでした。「発言の少なさを反省するのは間違いだよ。自分自身の担当部分を120%理解していれば、自ずと課題意識が生まれ、意見が出るはず。反省するのであれば、理解度とコミット力が不足していた点であるべきだ」。自身の浅はかさを恥じる思いでした。ただ存在感を出せないというパフォーマンスのことに悩んでいた私は、チームリーダーの言葉で仕事の本質を見失っていたことに気づかされたのです。
このことをきっかけに、私は思考することから逃げない、あきらめない姿勢を意識するようになりました。この姿勢は、今では自身の仕事に対する根幹となっています。
現在はいくつかのプロジェクトを兼務しており、その1つに風力発電事業買収後の統合支援があります。買収のプロセス自体は進んでいるものの、風力発電プラントの実質的な開発はまだこれから。事業価値を落とさないように、買収先企業の開発モチベーションを高め、多数のステークホルダーが関与する当該事業をいかに推進するかが大きな課題であり、物事を前に進めるために思考することから逃げないことを胸に、チームメンバーと日々課題解決に挑んでいるところです。
また、教育推進に関わる事業開発を支援するプロジェクトにも関わっており、事業の方針や理念の策定から実際の事業運営についての実務的支援まで幅広いサポートを行っています。
いずれも高い壁が立ちはだかるプロジェクトですが、やりがいもあります。例えば教育推進事業に関するプロジェクトでは、私が考案した事業理念を基に検討を進めることができた時に、自分に与えられた仕事に真摯に向き合うことや、クライアントの要望を正確に汲み取ることの重要さを改めて実感し、それらがつながったことから、確かな達成感が得られました。それ以外でも自分が関与したプロジェクトに関する広告を街で見かけたときには、自分が関与したプロジェクトの規模の大きさを実感し、水面下で支えてきた努力が報われる感覚があり、感動しました。
まだまだ自身の存在感を出せているとは言い難いですが、尊敬できるチームメンバーから評価されると「ああ、続けてよかった」と喜びが込み上げてきます。いくつもの苦労と成功を積み重ね、いずれは「Ichimuraさんに任せてよかった」「この案件はIchimuraさんに任せたい」と思ってもらえる存在になりたいです。
就活中の皆さんの中には「この仕事は自信がない」と自ら選択肢を絞っている方もたくさんいると思います。経験したことがないことに向き合う時、誰でも不安はあるものです。私も入社時は自信が持てず、不安いっぱいでしたが、それらにどう向き合うかを考え、実行し、1つずつ乗り越えてきました。自分自身の意志があれば、PwCアドバイザリーは入社後にも学ぶ機会がとても多くあり、いつでも安心してチャレンジできる環境が整っています。ぜひ、自身の興味に素直に従って、私たちの会社にチャレンジしてください。