※所属、役職およびインタビュー内容は掲載当時のものです。
バックグラウンドを教えてください。
新卒で外資系コンピューターメーカーに入社し、アプリケーション開発やシステム移行などのプロジェクトで、エンジニアから、PL(プロジェクトリーダー)、PM(プロジェクトマネージャー)と経験を積んできました。
産休・育休を経て、社内のISO27001認証取得プロジェクトのPMを務めたのをきっかけにセキュリティビジネスに興味を持ち、セキュリティビジネスの新しい部署を立ち上げるタイミングで社内異動。組織の立ち上げを経験するのと同時に、セキュリティコンサルタントとしてキャリアをスタートしました。新部署ではそれまでのPMの経験も生かし、セキュリティ製品導入PMや情報セキュリティ委員会運営支援コンサルティング、CSIRT構築支援などを経験しました。
PwCコンサルティングへの転職後は、セキュリティガバナンスのプロジェクトでクライアントのセキュリティ中期計画の策定やセキュリティ施策の推進支援を行っています。
学生時代からコンピューターやテクノロジーに興味があったのですか。
そうですね。大学の専攻も物理で、シミュレーターによる光の解析を行ったりしていたので、コンピューターもテクノロジーもとても身近でした。
パーソナルな質問になりますが、お子さんが生まれる前と後で働き方やマインドセットなど、大きな変化はありましたか。
子供がいるとどうしても退社時間は早くなります。特に保育園や小学校低学年の時には親が迎えに行くのが必須なので、打ち合わせ時間のコントロールはとても気を使いました。幸いなことにこの職種だと、PCとネットワークさえあれば、世界中どこでも仕事ができるので、いったん家に帰ってウェブ会議に参加、といった工夫をすればトータルの仕事の時間は確保できます。
マインドセット、といえるのかどうかは分かりませんが、日本で母親がフルタイムで責任のある仕事をするケースは、まだまだ多くはありません。周りの人から「かわいそう」といわれたことや、また自分自身の思いとしても娘に負担を掛けてしまっていると反省することもありました。そういった状況だからこそ、自分が本当にやりたいと思う仕事をしたい、という気持ちは強くなりました。逆風の中を進むのだから、自分も納得できる「やりたい仕事」を求めてきたと思います。
転職のきっかけを教えてください。
前職の会社は、新人の頃から自らキャリアを考え、推進していくことを求められる会社で、そのため、その時々で自分の強みや興味を踏まえて、次に何をするべきかを常に考えてきました。その中で娘がある程度大きくなってきたことや、自分の年齢も考え、「そろそろ社外を選択肢にしてもいいかな。まずは自分の社外での評価を試してみよう」と考えたのが転職活動のきっかけです。
仕事と家庭の両立、さらにそこに転職活動となると、かなり大変ではなかったでしょうか。
幸いなことに転職活動が実質2カ月程で終わったので、何とかなりました。面接の時間も19時まで、とお願いしていたので、プロジェクトがもう一つ増えたつもりでコントロールしていました。
転職活動では、新卒以来の面接でとても緊張したのを覚えています。活動する中でさまざまな会社の方とお話しし、自分のやりたいことが見えてきて、それに最も近いと感じたのがPwCでした。フォロー面談の場でPwCのクライアント支援事例をご紹介いただき、「あぁ、私はこの仕事がしたい」と強く感じたのをよく覚えています。
ハードウエアメーカーのセキュリティコンサルタントと、コンサルティングファームのセキュリティコンサルタントから転身されたわけですが、希望されていた上流工程のお仕事に携わることはできていますか。
はい、入社前に考えていた「上流工程を担当したい」という希望がすぐに実現できました。
娘のケアを考えると、現段階では長期出張が難しいのですが、そのような制約の中でも、PwCではさまざまな案件の中から自分の希望に沿ったプロジェクトに参画し、キャリアの幅を広げることができます。前職の経験とは異なる分野でとまどうことも多いですが、同時に発見も多く、充実した日々を過ごしています。
プロフェッショナルとしてキャリアを積むことと子育てを両立させるこつ、工夫があれば教えてください。
プロフェッショナルとしてキャリアを積むことと子育てとの両立は難しく、常にチャレンジが伴いますが、できること・できないことを周囲に率直に話すことによって、意外な協力者が現れ、いつも助けてもらいながら、これまで続けてくることができました。皆さんに助けていただいている分、私もこれからの世代の女性たちに少しでも役に立てるよう、社内のGender Diversity(性別や世代を超えたダイバーシティの推進)活動に参加しています。
PwCはどんな人に向いている職場だと思いますか。
PwCには多くのチャンスがあり、それをつかみ取ることで、自分の経験を生かすことも、新たな分野にチャレンジすることも可能です。キャリアを自ら考え、構築していきたいという人にはとても良い経験ができると思います。
PwCコンサルティング合同会社 シニアマネージャー 林 恵子