2022年度第2期医療助成事業の助成先決定について

公益財団法人PwC財団では、2022年度第2期医療助成事業につきまして、下記のとおり助成先を決定しましたのでお知らせいたします。
当財団は今後も社会課題の解決に取り組む団体への助成を通じて、持続的な社会の実現を目指してまいります。

1.助成対象となる活動

以下に挙げるような高度な解析技術により、疾患の予防もしくは早期の段階での発見の実現を目指す活動が助成対象です。なお、望ましい事業ステージは基礎研究段階ではなく、実証実験段階です。

  1. AIなどを用いて血液などの大量のデータを即時/高精度で解析する技術
  2. 次世代シークエンサーなどを用いた遺伝子解析により、短時間/低コストで遺伝子を解析し、個人の疾病リスクや生活習慣の改善方法などを解析する技術
  3. その他、脳やPHR(Personal Health Record)などのデータを解析し、早期の段階で病気を発見する技術

2.助成先および助成金額

助成先

助成事業概要と目的

助成金額(万円)

北海道大学 当研究グループが独自開発した1粒子表面分子解析技術を用いることで、血液検査からさまざまながんを検出および識別できる可能性があるため、当事業では、その血液検査に用いる検査チップと検査装置のいずれか、またはその両方の試作機(プロトタイプ)を完成させる。

当技術の構築により、簡易的かつ効率的ながん検査を実現すると同時に、高齢化が進む地方において、医療資源不足の解消に寄与することを目指す。
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株式会社Cardio Flow Design 医療画像データに対し、3Dモデリング技術と流体解析技術を使い、さまざまなパターンで心臓手術した後の血流を自動でシミュレーションできるようにする。

まずは、大動脈再建手術、冠血管再建手術、肺動脈形成手術、単心室症修復・Fontan手術の4種類の非解剖学的血行再建手術を要する先天性心疾患(CHD)の手術領域に照準を当て、手術設計システムの開発・医療機器化を行う。

手術シミュレーションにて、これまで経験がなく、術式が決められなかった心臓疾患の術式を決められるようにし、合わせてこれまで定量評価されていなかった心臓手術に定量評価という概念を持ち込み神の手をなくす事を目指す。
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