能動的サイバー防御有識者会議の提言解説

  • 2025-02-03

有識者会議の成り立ち

近年、サイバー攻撃の増加や高度化に伴い、「社会全体でのサイバーセキュリティの確保」が求められています。日本国内では、政府が主導してサイバーセキュリティ対策の強化を進めており、関連するさまざまなガイドラインが策定されています。また、企業や組織においても、サイバーセキュリティの重要性が高まる中で、対応能力の向上が急務となっています。

「サイバー安全保障分野での対応能力の向上に向けた有識者会議」は、国家安全保障戦略(2022年12月16日閣議決定)に基づき、サイバー安全保障分野での対応能力を欧米主要国と同等以上に向上させるべく、当該分野における新たな取り組みの実現のために必要となる法制度の整備などについて検討を行うために立ち上げられました。

おわりに

能動的サイバー防御に関する法制度は、日本政府機関と重要インフラ事業者だけでなく、製品ベンダーや中小企業を含むサプライチェーンを構成する全ての日本企業にとって無視できないものとなっています。

サイバー空間の脅威が深刻化している事情を踏まえると、制度整備が急がれることは明白ですが、多くの解決すべき課題や考慮事項が有識者会議の提言として示されていることから、実際に能動的サイバー防御を実行に移すための議論は継続されるものと想定されます。

本稿執筆時点では、日本企業が実施すべき具体的な要件が明確にされていないため、今後の法案審議や関連動向をモニタリングし、自社に対する影響を先回りして把握していくことが必要です。

参考資料

内閣官房「国家安全保障戦略」
https://www.cas.go.jp/jp/siryou/221216anzenhoshou/nss-j.pdf

サイバー安全保障分野での対応能力の向上に向けた有識者会議「サイバー安全保障分野での対応能力の向上に向けた提言」
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/cyber_anzen_hosyo/koujou_teigen/teigen.pdf

執筆者

藤田 恭史

パートナー, PwCコンサルティング合同会社

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北野 卓史

マネージャー, PwCコンサルティング合同会社

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吉村 海人

アソシエイト, PwCコンサルティング合同会社

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