PwCの「データとアナリティクスに関するグローバル調査2016」

Big Decisions™

2,100名余りのエグゼクティブが、次の重要な意思決定と2020年の意思決定のあり方について明らかにしています。

loading-player

Playback of this video is not currently available

loading-player

Playback of this video is not currently available

loading-player

Playback of this video is not currently available

loading-player

Playback of this video is not currently available

変化著しい世界に応えるデータ駆動型の意思決定

PwCの2016年度の調査によると、エグゼクティブは自社の意思決定能力についてスピードの向上と高度化が必要と回答しています。そこで求めているのが、データを活用し、リスクを見極め、競争力を獲得するための人間と機械の最適な組み合わせです。詳しい内容は次の記事をダウンロードしてお読みください。人的要因:機械と連携して行う重要な意思決定(The human factor: Working with machines to make big decisions)データ駆動型:インテリジェンス時代の重要な意思決定(Data-driven: Big decisions in the intelligence age)スピードと高度化:業務フローに取り入れるアナリティクス(Speed and sophistication: Building analytics into your workflows)

意思決定におけるスピードの向上と高度化を求めるエグゼクティブ

意思決定におけるスピードの向上と高度化が実現すれば、データとアナリティクスへの投資効率を最大限に高めることができます。
質問:自社の意思決定の現状を最もよく表しているのはどの座標ですか?2020年にはどの座標にいる必要がありますか?
下のチャートではそれぞれの質問に対する答えを2つの丸で表しています。色の濃い方は、エグゼクティブが考える2020年の意思決定のあり方を示し、薄い方が現状を表しています。丸の上にカーソルをもっていくと、現状と2020年の差分を見ることができます。

全体的アプローチを取る傾向が強いデータ駆動型企業

高度にデータ駆動型の意思決定者は、必要に応じて過去を検証しますが、それと同時に、予測的アナリティクスと処方的アナリティクスを活用して将来の見通しを立てています。
質問:自社の意思決定について最もよく表しているのはどれですか?一番活用するアナリティクスはどれですか?

必要なのは人間と機械の融合

人間の判断と機械のアルゴリズムを適切に組み合わせることで、より良い結果を生み出します。
質問:どのような分析が自社の次の重要な意思決定に役立ちますか?
下のチャートで0パーセントは、機械のアルゴリズムまたは人間の判断に基づく分析に対する依存度の平均を示しています。0パーセントから離れれば離れるほど、人間または機械に対する依存度が高いことを表します。

当社では現在、データアナリティクスを導入し、起こったことの理解に役立てていますが、今後は、データを活用して、これから起きることをより的確に予測しようとしているところです。

– North American Insurance Company

Key findings

重要な意思決定とその理由

リスクの低いルーティンワーク上の意思決定については、やがて機械が行うことになるでしょう。その一方で、独創性に富んだ意思決定や連携が求められるような判断についてはどうでしょうか?こうした意思決定に対してデータやアナリティクスはどのように役立つのでしょうか?意思決定はどのように変わっていくのでしょうか?当社では、執行役以上のエグゼクティブ、ビジネス部門のトップ、上級副社長など2,100名余りに対し、2020年までに自社が行う必要があると思われる戦略上または業務上の意思決定について調査を実施しました。その回答がこちらです。
2020年までに意思決定が必要となる事象は…

  1. 新製品・新サービスの開発(31%)
  2. 既存製品または既存サービスでの新規市場参入(15%)
  3. ITへの戦略的投資(14%)
  4. パートナーシップの構築(11%)
  5. 事業運営の変更(10%)
  6. 新たな産業への参入(7%)

こうした意思決定を行う理由は、その大半が市場でのリーダーシップを獲得・維持するためです(40%)。それより下がりますが、生き残りの必要性(28%)や自社の産業または他の産業を破壊する技術への対応(25%)がその背景にある企業もあります。こうした思いがデータとアナリティクスの活用を推進していくことになります。

エグゼクティブは、次の重要な意思決定に関するリスクを理解しており、うまく対処できると考えています。しかし、例外が2つあることに注目すべきでしょう。新製品・新サービスの開発と新たな産業への参入です。この2つの意思決定にはより大きなリスクを伴います。

3分の2(61%)の回答者が、自社には直感に頼りすぎずデータ利活用する能力があると認識しています。しかしその一方で、自社のことを高度にデータ駆動型であるとはみていません。これでは、近年のテクノロジーやデータアナリティクス手法の進歩を踏まえると、データ駆動型の競争相手に追い抜かれることになります。高度にデータ駆動型の企業は、意思決定、業務改善、製品・サービスの提供について、そのあり方を大きく変えつつあります。

データとアナリティクス:意思決定者が求めるもの

意思決定の向上に関するエグゼクティブの考え方を把握するため、スピードと高度化という2つの側面について尋ねました。スピードとは、組織がいかに迅速に行動に移せるかということです。スピードを向上させたいのであれば、企業は的確な情報を適切な場所に適時に届け、行動を起こさなければなりません。一方、高度化はインサイトに関係します。適切なレベルのインサイトを適切な問題に応用することで、適切な価値を生み出します。では新規市場への参入を例として考えてみます。市場導入の推進力や時期をシミュレーションする場合、より高度な分析とは、対象セグメント単体の規模を見るのではなく、収益や採算性に及ぼす影響を算出することです。スピード向上と高度化の両方に注力すれば、データとアナリティクスへの投資効率を最大限に高めることができるのです。

意思決定のスピード向上を求めるのは誰しも同じですが、特にその傾向は金融、保険、ヘルスケア業界で顕著です。一方で、高度化にいたっては、なすべきことがさらに多いと意思決定者は言います。意思決定の高度化については、現状と2020年までに実現したいレベルの間には、スピード向上よりもさらに大きな開きがあります。

このことから分かるのは、企業が現状保持するアナリティクスの能力を十分に活用していないのではないか、あるいは高度化に対する態勢が整っているか確信がもてないのではないかということです。実際、半数余り(56%)が、記述的アプローチまたは診断的アプローチを活用することが多いと回答、3分の1弱(29%)が予測的アナリティクスを利用していると回答しています。その一方で高度化が最も進んでいる企業(13%)は、処方的アプローチを活用しています。このアプローチを利用すれば、レコメンデーションエンジン、自動取引、ダイナミックプライシングなどが可能です。

過半数の意思決定者(59%)が、必要な分析については、機械のアルゴリズムよりもまずは人間の判断に頼ると回答していますが、これは人間の判断に基づいて問題を組み立て、適切な問いを立てられるようにしているということです。この傾向は日本で顕著ですが、中国のエグゼクティブの場合にはむしろその逆で、次の重要な意思決定の分析にあたっては、人間よりも機械に頼ると回答しています。このダイナミクスを理解することは、機械学習、自然言語処理、対話型エージェント(チャットボット)などの技術の利用が進む中で特に重要となります。人間と機械を適切に組み合わせれば、人間のバイアスがもたらす影響を軽減し、たとえ複雑な問題であっても精度の高い答えを出すことができます。(人間のバイアスに関する参考資料として、PwCのstrategy+ business による記事Beyond Bias をお読みください。)

リーダーシップの問題

これまで自らの直感と経験に頼ってきたエグゼクティブは、膨大な量のデータから学習し、従来とは違う形で意思決定に役立つ情報を提供する機械と今、向き合っています。

意思決定者は、データまたはアナリティクスが意思決定を遅らせているのではなく、それよりも別の要素が問題であると感じています。例えば、資源の有用性、予算の配分、実行に伴う課題、果敢なリーダーシップ、業務遂行能力、社内方針による制約、市場の乏しい反応などです。

何ができるか

自社の意思決定能力を向上させるためには、データの可能性を理解し、次の4つの領域でビジネスに挑む強力なリーダーに投資を続ける必要があります。

データアナリティクスから見える新たな発見領域はどこですか?これは創造性に富んだ質問です。知りたいのは、自社が新しいデータと従来のデータの利用可能性についてどう考えているか、また、自身がどうアナリティクスを活用して新たな価値を生み出すのかということです。これに答えるためには、事業に最も有益な情報は何かという判断が必要です。また、自由に試してみることも必要ですし、利用可能なデータに関する継続的な精査も必要です。例えば、今回の調査回答者の多くが自社製品やサービスのバリュープロポジションの変更を目指していると回答していますが、当社の経験から申し上げますと、クラウドから調達したデータやソーシャルデータを定期的に精査して、浮上した消費者の好みを製品設計に結びつけている企業はほとんどありません。

意味のある問いとそれに答えるインサイトをどのように見つけますか? それにはデータサイエンティストとビジネスリーダーが手を組む必要があります。意味のある問いを見つけるには、ビジネスと価値創出に関する深い知識が必要です。インサイトを見つけるには、タスクに合った種類の分析を行います。例えば、自社の優先事項が新製品のリリースだったとしましょう。ソーシャルデータは新製品に対するクライアントの反応を見極めるために役立ちます。効果的なプロモーションの展開につながる実用的な情報を必要に応じて入手するためには、データサイエンティストはどのような問いを立てればよいのでしょうか?

誰がどんな行動を取るのでしょうか?意思決定者に実行する選択肢がなければ、インサイトは無意味なものです。しかし、精細度の高いインサイトを入手できれば、業務フローや決定権、組織体制を変更する可能性は高くなります。意思決定の質を向上させる、あるいは意思決定の自動化を計画しているのであれば、機械に期待することと人間に期待することをあらかじめ選択しておく必要があります。例えば、ダイナミックプライシングモデルを構築する場合、社員にはクライアントのためにプライシングを変更する権利が与えられるのでしょうか?

生み出した成果をどのように追跡調査していくのでしょうか?データとアナリティクスに関する継続的な改善フィードバックループを構築する能力の有無が、その価値の最終的な試金石となります。現在、企業は3通りの手段を用いて、データとアナリティクスに関する取り組みの効果を測定していると当社ではみています。その3つとは、業務上・財務上の成果の追跡調査、起こした行動と起こさなかった行動を測定する限定的な検証の構築、ビジネスエコシステムやバリューチェーンの他のところで役立つデータとインサイトを利用した新たな収益源の創出です。

方法論

今年の「重要な意思決定(Big Decision)」に関する調査を行うにあたり、当社では意思決定者に対する理解を深めるとともに、企業の総合的な意思決定能力に関する意思決定者の考え方をより的確に把握することを目指し、数多くの仮説に基づき意思決定者からストーリーを引き出し、収集しました。調査結果から多様な考え方や方法論を捉え、その根底にあるパターンをより正確に把握することが可能となりました。こうした手法は、標準的な調査方法では捉えられないようなエグゼクティブの体験を知る上で役立ちました。2016年5月15日時点で、10カ国以上、15産業のエグゼクティブ2,100名余りからマイクロストーリー(ごく短い物語)などの重要なデータを収集しています。

Contact us

Follow us