連結納税制度は2002年度の導入以後、個別制度での見直しは行われてきましたが、制度の抜本的な見直しは行われてきませんでした。この度の改正により、連結子法人の単体欠損金の持込制限の見直しや連結納税グループへの加入時期の柔軟化等、連結納税制度の利便性の向上に資する改正が行われました。
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連結子法人の単体欠損金の持込制限の見直し
改正前の制度では一定の場合を除き、連結納税制度の開始または加入前に生じた連結子法人の国税にかかる欠損金額(単体欠損金)は、連結納税制度の下での繰越控除が認められていませんでした。今回の改正により、連結納税の開始または連結グループへの加入に伴う資産の時価評価制度の適用対象外となる連結子法人の単体欠損金が、その子法人の個別所得金額を限度として、連結納税制度の下での繰越控除の対象として認められることになります(法法81の9)。本改正は連結承認日の属する連結親法人事業年度開始の日が2010年4月1日以後の法人について適用されます(改正法附則26)。
この結果、個別財務諸表で欠損金にかかる繰延税金資産を計上しており、連結納税適用により、当該繰延税金資産の取崩しが必要とされていた場合も、このような取崩しは不要となります。
- 連結納税の承認申請書の提出期限の延長
改正前の制度では、連結納税の承認申請書はその適用しようとする事業年度開始の日の6月前の日までに提出することとされていました。改正により、提出期限が3月前の日まで延長されます(法法4の3)。
- 連結納税の承認の効力発生日の特例制度
改正前の制度においては、事業年度の途中で連結親法人との間に完全支配関係が生じた場合(連結申請特例年度である場合を除きます)、一旦決算をする必要があり、特に月中に完全支配関係を有することになる場合には過大な事務負担を強いられていました。改正により、加入法人のその完全支配関係が生じた日(加入日)以後最初の月次決算日の翌日を効力発生日とすることが認められました(法法4の3⑩⑪)。
- 連結納税の開始または連結グループへの加入に伴う資産の時価評価制度の特例
現行制度では、時価評価の対象となる連結子法人については、連結納税の適用開始または加入時に子法人の保有資産の時価評価課税が行われます。改正により、その開始または加入後2月以内に連結グループから離脱する法人の有する資産を時価評価の対象から除外することとされました(法令14の8二ニ、122の12①七)。
- 連結グループ法人間での寄附金税制の不適用
グループ法人税制における寄附金税制の不適用の導入に伴い、連結グループ法人間での寄附金税制も不適用となりました(法法25の2、37②)。
- 連結子法人の解散
清算所得課税制度の廃止に伴い、連結子法人の解散を原則として連結納税の承認の取消事由から除外されました(法法4の5②四)。
上記の改正は、1. を除き、2010年10月1日から適用されます(改正法附則12、18、25、改正令附則7、14)。