税制改正(英国)

2012年12月5日、英国財務相のジョージ・オズボーン氏は秋季声明を発表した。財政赤字の削減、経済の安定化、英国がグローバルに競争できるような環境を整えることに重点をおいている。新たな項目は限られるが、厳しい経済状況を考えると、全体的には評価される。本声明により、英国がビジネスに開放的である、という政府のメッセージを強調することになった。

財務相は、英国への投資を引き付けるため、競争力のある租税制度がいかに重要であるかを繰返し表明した。さらに、英国を売り込み、外国から欧州への投資で、英国が一番の地位を維持できるよう、英国貿易・総投資省(UKTI)の財源を25%増やすと表明した。また、英国は、追加的な法人税の減税措置を発表した。

財務相は、2014年4月1日より、法人税の税率を追加的に1%引下げ、21%とすると発表した。これにより、英国の法人税は2013年4月1日に23%、2014年4月1日に21%に引下げられ、主要な欧米経済圏で、もっとも低い法人税率になる。

英国の大企業に適用されるR&D税額控除制度について、2013年4月1日以降、総額ベースでの税額控除が認められるようになることが、2012年12月11日に公表された財政法案の中で発表された。

税額控除額は、R&D費用の9.1%である。欠損会社の場合は、還付制度もある。ただし、還付額は、法人税額と会社に所属するR&Dスタッフに係る英国保険制度への拠出額に限定される。R&Dを外部委託している場合は、効果が減殺されることになる。

本制度は、当初は旧制度と並行して運用されるため、旧制度(増加額の130%控除)との選択適用となる。2016年4月1日以後開始事業年度からは、旧制度(増加型)が廃止され、新制度(総額型)だけになる。

出典:PwC US, European Tax Newsalert
「月刊 国際税務」 2013年2月号収録 Worldwide Tax Summary
税理士法人プライスウォーターハウスクーパース編