2010年度の予算が公表された。ポルトガルに投資している海外投資家に関連する主な改正事項は次のとおりである。
管理職および役員に対する支給金全額に適用になる35%の固定税率が法定された。これは、当該支給金額が年収の25%を超え、かつ27,500ユーロを超える場合に適用になる。
当該固定税率は、総額の50%超の支払いが少なくとも向こう3年に引き延ばされ、かつその支給が同じ期間の会社のプラスの業績に基づくものでない限り、適用になる。
なお当該固定税率は、銀行その他の金融機関により管理職および役員に対し2010年中に支払われる(または発生する)賞与その他の変動支給額については、50%に引き上げられる。
一般の欠損金の繰越しの上限が6年から4年に短縮される。
EUの親子会社指令のポルトガルでの適用範囲が、欧州経済地域(EEA)を税務上の拠点とする企業にまで広げられる。これは、一定の条件のもと、ポルトガル法人から欧州経済地域の企業に支払われる配当については源泉税を免除することを意味する。同様に、これらの地域からポルトガル法人に対して支払われる配当についても、この資本参加免除制度の恩典を受けることができる。
印紙税が、資本拠出、公正証書、契約書、会社帳簿、免許、公示などの様々なものに対して課されないこととなった。
租税条約の数を現在発効している52から115に増加させるという公約がある。実際ポルトガルは、アフリカ、中南米およびアジア諸国と租税条約を締結しようと試みている。またポルトガルは、いくつかの現行の租税条約の見直しにも努めている。
資本の本国送金に係る制度(RERT II)が承認された。本制度に基づき納税者は、5%の税額を納めていることを条件に、2009年12月31日時点でポルトガル国外に保有している資本に関連する租税回避行為に対する罰金が免除される。
なお本制度は税務調査、刑事手続および行政罰手続の対象になっている納税者に対しては適用されない。
納税者の租税費用、および不正や租税回避行為を減らすための行政手続きを簡便化するために、政府は、証券市場委員会(Securities Market Commission、CMVM)のような資本市場での仲介者との情報交換に関して、いくつかの方策を提言している。