無形サービスに関する源泉徴収の取扱い(ポーランド)

最近の判決により、無形サービスの対価をポーランド非居住者に支払う際に源泉徴収される源泉税に関して、これを還付する機会が提供されることとなった。この機会は、ポーランドと租税条約を締結していない国の居住者(個人および法人の両方)にとって特に有用なものとなろう。

ポーランド税法において非居住者は、原則として、ポーランド源泉所得のみ課税対象とされる。具体的には、非居住者が一定のサービス(いわゆる無形サービス)の対価として受け取る支払金は、20%の源泉税の対象となる。この税率は租税条約に基づき減免され得る。

税務当局のこれまでの見解において、非居住者が無形サービスの対価としてポーランド国内の契約の相手方より受け取る支払金は、サービスの提供が行われた場所がポーランドの国内であるか国外であるかを問わず、ポーランド源泉所得とみなされていた。その結果、このような対価がポーランド国内の契約の相手方より非居住者に支払われた場合、当該サービスを提供する事業体が居住している国とポーランドとの間に租税条約がない限り、常に20%の源泉税の対象となっていた。

しかし、最近の判決で、非居住者がポーランド国外で提供された無形サービスの対価としてポーランド国内の契約の相手方より受け取る支払金は、ポーランド源泉所得として認識されるべきではないとされた。その結果、このような所得は、当該サービスを提供する事業体が居住している国とポーランドとの間の租税条約の有無にかかわりなく、源泉税が免除されるべきであるとされた。

したがって、租税条約を締結していない国の居住者は、(サービスがポーランド国外で提供されていることを条件に)過去の無形サービスの対価にかかる源泉税の還付申請を検討し得ることになる。また、租税条約を締結している国の居住者も、過去において条約の適用を受けられなかった場合(居住者証明を得られなかった場合など)で、支払者が源泉徴収を行っている場合は、同様に源泉税の還付を申請し得ることになる。

ただし、この源泉税還付の可能性はあくまで判決に基づくものであることに留意する必要がある。現時点で、この判決で示された考え方を裏付ける税務ルーリングはない。したがって、源泉税還付は可能ではあるが、行政裁判所レベルでの話しとなる可能性が高い。

出典:PwC US, WNTS Publication, European Tax Newsalert
「月刊 国際税務」 2011年10月号収録 Worldwide Tax Summary
税理士法人プライスウォーターハウスクーパース編