2011年度の改正財政法が、通常よりも早く立法手続きを通過し、2011年9月7日および8日に国民議会および元老院で可決された。本改正財政法は、(違憲審査が行われない限り)政府に提出されてから15日以内(すなわち、2011年9月末まで)に施行されることとなる。
本改正財政法には、フランスで事業を行っている、ないしフランスの子会社を有している国際的企業グループに重要な影響を及ぼす可能性のある次の2つの改正事項が含まれている。
欠損金の取扱いに関する改正
現行制度上、税務上の欠損金は原則として無期限に繰り越すことができる(ただし、事業内容に重大な変更がないことが前提)。また、欠損金は、使用する金額の上限なく、法人の前3事業年度において発生した所得に対して繰り戻すことができる。改正法では、法人が使用する欠損金の金額が制限されることになる。新しい制度の概要は次のとおり。
この欠損金の繰越しおよび繰戻しにかかる新たな制度は、当該改正財政法の施行後に終了する事業年度から適用になる。当該改正財政法の施行は(違憲審査が行われない限り)9月末日までに予定されており、この日より後に終了する事業年度については、直ちにこの新たな制度の影響を受けることになる。
キャピタルゲインの資本参加免税制度に関する改正
現行制度上、2年を超えて保有している資本参加株式(participating share)を譲渡したことにより生じるキャピタルゲインは、その95%が免税とされている。残りの5%は、34.43%の法人税の最高税率で課税されている(実効税率は1.72%となる)。
新たな制度では、キャピタルゲインにかかる資本参加免税は90%に引き下げられる。その結果、資本参加株式を譲渡したことにより生じるキャピタルゲインには、34.43%の法人税の最高税率が適用されることから、3.44%の実効税率で課税されることとなる。
本制度は、2年を超えて保有していた資本参加株式を2011年1月1日以降に開始する事業年度において譲渡したことにより生じたキャピタルゲインから適用になる。