2011年11月11日、欧州委員会は、二重非課税の実態に関する意見聴取を実施することを発表した。この問題は国の歳入減の大きな要因となっており、欧州委員会は、その全体規模の把握をめざしている。この意見聴取の結果に基づき、欧州委員会は、二重非課税を防止する最も適切で効果的な方策を決定し、2012年中に解決策を提示することとなろう。
事業課税に関するEUの行動規範部会の中で、利益分配型貸付けやハイブリッド・エンティティに関する問題について長年に渡り議論されてきたが、同部会は、この二重非課税に関する問題がEU内市場における非効率をもたらしているということで大筋合意されている。同部会は、欧州委員会に、2012年中に法案をまとめることを求めた。欧州委員会は、その第一歩として、この二重非課税の実態に関する意見聴取を発表した。
この展開は、積極的な税務プランニングに関する議論と密接に関連している。EUの税務コミッショナーであるアルギルダス・セメータ氏、および多くの欧州議会議員(MEP)の方向性は、「積極的な」税務プランニングは恐らく違法とは言えないが、現在の情勢においては明らかに望ましいものではないということである。欧州委員会によるEU税制の策定に対する欧州議会および経済・通貨委員会に属する個々の議員の影響力は、間接的ではあるが、リスボン条約が2009年12月に発効して以降、増大している。
意見聴取は2011年3月には既に経済・通貨委員会の議長を務めるボウルズ議員より欧州委員会に対して提案がなされていた。ボウルズ議員は、「産業界の現役メンバーが意見を伝えられるように」匿名での意見の提出ができるようにしていた。意見聴取は今後数ヶ月内に実施され、欧州委員会がEU域内における二重非課税に関してどの程度厳しい法案を提示するかを決定するのに役立つものとなろう。