タイは最近になって、シンガポールの内国歳入庁(IRA)と事前確認(APA)について(2011年1月)、日本の国税庁と最初の相互協議(MAP)について(2011年2月)、それぞれ交渉を開始した。これまでのタイ歳入庁と他国の課税当局との間の移転価格に関する話し合いは日本の国税庁と事前確認について行なったことがあるだけであったので、これは重要な進展と言える。
2010年4月に事前確認制度に関するガイドラインを発出して以来、タイでは、事前確認の申請件数にかなり増加が見られる。しかし、これまでわずか2件のバイラテラル(二国間)の事前確認が結ばれたに過ぎず、ともに日本との交渉であった。
タイの国内法が移転価格仕様になっておらず、対応的調整に応えられるものではないため、これに基づいて移転価格に係る相互協議は実施することが困難であった。ただ、タイ歳入庁はこの問題に対処すべく法改正を試みている。