税制改正案を国会が承認(韓国)

2010年8月末に企画財政部(MOSF)が公表した税制改正案を一部修正したうえで、税法改正案が国会で承認された。本稿ではこのうち国際税務に関連する主な改正事項を3点紹介する。

最初に、非課税配当所得の上限を設定するために適用される期間制限が廃止された。韓国のCFC税制では、国外関連会社の留保利益は一定の要件のもと内国法人でみなし配当として扱われ、これに法人税が課される。改正前は、国外関連会社が上述のみなし配当課税の後に実際に配当を行なった場合、実際の配当金額は、CFC税制に基づいて課税されたみなし配当金額の過去10年間の総額に至るまでの金額が課税対象とならなかった。今般の改正により、この10年の制限が撤廃された。本改正は新制度の適用開始日以降に申告することになる所得より適用となる。

2つ目の改正として、居住者および内国法人が国外の銀行口座を申告することを規定した新たな条項が挙げられる。この新たな制度により、居住者および内国法人は、国外の金融機関に開設している口座を国税当局(NTS)に申告しなければならなくなる。保有する国外の銀行口座のいずれかの残高が年中に1日でも大統領令で規定する金額を超えた場合、その口座保有者は関連する国外口座情報を翌年の6月1日から30日までの間に管轄の税務署に申告しなければならない。申告をしなかった場合、もしくは正しく申告しなかった場合、当該口座保有者には、申告しなかった金額、もしくは実際に申告した金額と申告すべきであった金額との差額の10%に相当する金額が罰課金として課される。新制度は2010年1月以降保有している国外の銀行口座について適用され、2010年中の保有に関しては罰課金が5%に軽減されている。

最後に、移転価格算定方法として、伝統的な取引基準法と他の合理的な方法(利益分割法および取引単位営業利益法)との間での優先順位をなくすために、本改正で、合理的な算定方法につき優先順位を設けることなく、独立企業間価格を決定するための最も合理的な方法を採用することが認められた。本改正は、新制度の適用開始日以降最初の課税年度より適用となる。

出典:PwC Korea, Tax News Flash
「月刊 国際税務」 2011年2月号収録 Worldwide Tax Summary
税理士法人プライスウォーターハウスクーパース編