タックスヘイブン対策税制(外国子会社合算税制)とは、いわゆるタックスヘイブン(租税回避地)といわれる国、地域に所在する子会社等を通じて租税回避を図る行為を規制するための制度として、1978年度税制改正により導入されました。現在では、一定の軽課税国に存在する外国子会社等を「特定外国子会社等」とし、その所得を、当該子会社会社等の一定の持分を有する内国法人(および居住者)の所得に合算して課税を行なう制度となっています(租税特別措置法第66条の6第1項)。
この特定外国子会社等とは具体的には次に該当する「外国関係会社」をいいます(租税特別措置法施行令第39条の14第1項)。
(1) 法人の所得に対して課される税が存在しない国または地域に本店または主たる事務所を有する外国関係会社
(2) その各事業年度の所得に対して課される租税の額がその所得の金額の20%以下である外国関係会社
ここでいう「外国関係会社」とは、外国法人のうち、居住者および内国法人によって発行済株式等の50%超を直接および間接に保有されている外国法人をいいます。
また、本制度の対象となる内国法人は、特定外国子会社等の発行済株式等の10%以上の株式等を直接および間接に保有する内国法人、ならびに10%以上の株式等を直接および間接に保有する同族株主グループに属する内国法人です。
ところで、本制度の趣旨は上述のとおり租税回避の防止にあるため、特定外国子会社等がたとえ現地での租税負担が低くても、租税負担軽減のために存在しているのではなく、その存在に経済的合理性が認められるのであれば、あえて本制度に基づく合算課税を行なう必要はないということになります。そこで次に掲げる基準(いわゆる「適用除外基準」)をすべて満たす外国子会社等は、タックスヘイブン対策税制の適用から除外されることとされています(租税特別措置法第66条の6第3項、なお下の4と5は業種に応じていずれかが適用)。
なお、2010年度税制改正で、いわゆる地域統括会社が一定の場合適用除外基準を満たすよう上述の事業基準、非関連者基準の見直しがなされました。その一方で、適用除外基準を満たす外国子会社等であっても、一定の資産性所得を有する場合は、株式等の保有割合に応じて内国法人の所得に合算して課税することとされました(租税特別措置法第66条の6第4項)。
本用語解説は2010年10月1日現在の法令等に基づいて作成されており、これ以降の税制改正等が反映されていない場合がありますのでご留意ください。 また、本用語解説は概略的な内容を紹介する目的で作成されたもので、プロフェッショナルとしてのアドバイスは含まれていません。 個別にプロフェッショナルからのアドバイスを受けることなく、本解説の情報を基に判断し行動されないようお願いします。