短期滞在者免税

来日した外国人が日本国内での勤務に基づいて得る給与所得は、原則、国内源泉所得として所得税課税の対象となります(所得税法161条八、164条2項、169条、212条等)。したがって、一年未満の期間で日本に派遣された所得税法上「非居住者」とされる従業者であっても、日本において行なった勤務に基因する部分については所得税が課され、20%の税率での源泉徴収が適用されます(国外で支払われる給与で源泉徴収の対象とならない場合は、申告書により納税を行なうことになります(同172条))。

ただし、日本との間で租税条約を締結している国の居住者が日本で短期間の勤務を行なう場合は、一定の要件を満たすことにより、原則的に日本での課税が免除されます。これを一般に短期滞在者免税をいいます。

この短期滞在者免税を受けるための要件は租税条約により若干異なっていますので留意が必要です。一例を挙げますと、米国との間の租税条約では、以下の3つの要件を満たす必要があると規定されています(日米租税条約14条2項)。

(1)当該課税年度において開始または終了するいずれの12カ月の期間においても他方の国に滞在する期間が合計183日を超えないこと
(2)報酬が他方の国の居住者でない雇用者またはこれに代わる者から支払われるものであること
(3)報酬が他方の国に存在する雇用者の恒久的施設によって負担されるものでないこと

本用語解説は2013年6月1日現在の法令等に基づいて作成されており、これ以降の税制改正等が反映されていない場合がありますのでご留意ください。また、本用語解説は概略的な内容を紹介する目的で作成されたもので、プロフェッショナルとしてのアドバイスは含まれていません。個別にプロフェッショナルからのアドバイスを受けることなく、本解説の情報を基に判断し行動されないようお願いします。