実効税率

実効税率とは、法人の実質的な所得税負担率のことをいい、日本の法人所得税の場合、事業税の損金算入の影響を考慮した上で法人税、住民税および事業税の所得に対する税率を合計したものとなります。これを数式で示すと次のとおりとなります。

たとえば、法人税率を25.5%(復興特別法人税:法人税額の10%)とし、事業税率と住民税率をそれぞれ東京都の超過税率(事業税率:7.55%(外形標準課税法人)、住民税率:法人税額の20.7%)とすると、実効税率が次のとおり計算されます。

(注)法人税につき一定の中小法人に軽減税率が適用になるため、また、事業税率および住民税率が制限税率を上限に地方自治体によって異なるため、日本の法人所得に対する実効税率は、企業規模や事業拠点などにより異なってきます。

ところで、税効果会計に基づく繰延税金資産および繰延税金負債の計算には上の算式で計算される実効税率が用いられますが、事業税の外形標準課税による付加価値割と資本割については利益に関連する金額を課税標準とする税金ではないため、算式の事業税率には含まれないこととされています。(「個別財務諸表における税効果会計に関する実務指針」17)。

法人所得課税の実効税率の各国との比較において財務省は、日本の実効税率を35.64%(復興特別法人税考慮前)と計算し(法人税率:25.5%、事業税率:3.26%、地方法人特別税:事業税額x148%、住民税:法人税額x20.7%を前提)、国際的に見て米国に次いで高い水準にあることを示しています。

  国税 地方税 合計
日本(東京都) 23.71% 11.93% 35.64%
米国(カリフォルニア州) 31.91% 8.84% 40.75%
フランス 33.33% 33.33%
ドイツ 15.83% 13.72% 29.55%
イギリス 24.00% 24.00%
中国 25.00% 25.00%
韓国(ソウル) 22.00% 2.20% 24.20%
シンガポール 17.00% 17.00%

(出典:財務省HP、「法人所得課税の実効税率の国際比較」、2013年1月現在)

本用語解説は2013年6月1日現在の法令等に基づいて作成されており、これ以降の税制改正等が反映されていない場合がありますのでご留意ください。また、本用語解説は概略的な内容を紹介する目的で作成されたもので、プロフェッショナルとしてのアドバイスは含まれていません。個別にプロフェッショナルからのアドバイスを受けることなく、本解説の情報を基に判断し行動されないようお願いします。