Paying Taxes - 企業の税務コンプライアンス負担 国際比較 (2011)

本調査報告書は、世界各国の租税にかかる行政手続きの違いが、企業の税務コンプライアンスの負担に対してどのような影響を及ぼすかについて考察したものです。

本調査は、Paying Taxesプロジェクトの一環として、世界銀行(World Bank)および世界183カ国の国際金融公社(IFC)が収集したデータに基づき実施されました。また、本調査には、租税行政の分野での豊富な経験を持つ、公的機関および民間企業における第一人者とのインタビューの中で示された数々の見解も含まれています。

本調査は、税法規の複雑さ、必要となる文書業務、税務当局の取組み、税務調査で行われる内容など、租税行政の全般に渡って実施されました。本調査に基づく結論のうち主だったものは次のとおりです。

  • 複雑または曖昧な税法規は、企業のコンプライアンス負担を増加させる。コンプライアンスに要する時間は、税法規が「複雑である」または「大変複雑である」とみなされている国では平均で39%長くなっている。
  • 税目によって取り扱う税務当局が異なる場合、コンプライアンス負担は増加する。付加価値税(VAT)と法人税で取り扱う税務当局が異なる場合、コンプライアンスに要する時間は平均で31%長くなっている。社会保険料を取り扱う当局が別にある場合、コンプライアンスに要する時間は30%長くなっている。
  • 企業が効果的なオンラインシステムを利用できる場合、コンプライアンス負担は軽減される。電子申告制度を整備している国では、付加価値税のコンプライアンスに要する時間が30%短くなっている。
  • 税務調査は、企業が税務当局と持つことになる関係の中で最も困難なものとなり得る。企業の税務調査対応のしやすさについて尋ねたところ、質問に回答した国の73%が「困難である」または「大変困難である」と答えている。
  • 納税者と税務当局が相互に信頼し尊重し合っていることは、優れた税制の証しとなる。専門家らの経験に基づくと、時が流れて政権が変わっても、継続して税法規を正しく適用すれば、納税者の信頼を築くことができる。

本調査報告書の詳細については、Paying Taxesのホームページ (www.pwc.com/payingtaxes) をご参照ください。