PwC 調査報告書 - 21世紀都市力調査

都市力調査―21世紀に向けた事業環境指標
テクノロジーIQ・技術革新分野で東京がトップ(3月20日発表)

プライスウォーターハウスクーパース(PwC)LLPとニューヨーク市の経済活力強化を目指して組成されている実業家ネットワークであるパートナーシップ・フォー・ニューヨーク・シティは、世界11都市を対象に都市力のベンチマーキング調査を行った。これは経済のグローバル化が続く状況下で21世紀においても事業や資本を集めうる魅力が都市に備わっているかどうかを調査したもので、港湾収容力や製造力などの伝統的な測定項目を用いず、知識ベースの経済状況が反映されるようブロードバンド普及率やテレコム等の新たな項目を用いて調査している点でユニークであり、そのため調査結果の予測も難しくなっていた。

この調査によると、ニューヨークは「金融分野」で圧倒的に他の都市を引き離していることに驚きはないが、東京が予想に反して「テクノロジーIQ・技術革新分野」でトップにランクされた。また、フランクフルトが「安全性分野」でトップ(東京は2位)、「コスト分野」ではアトランタが群を抜くという結果がでている。

「テクノロジーIQ・技術革新分野」の各調査項目(ブロードバンド普及率、ハイテクサービス関連の従業員数、自営業者数、特許件数)をみると、東京は調査全項目で全般的に上位にランクされ、特にハイテクサービス産業の従業員数、および特許件数でトップとなっている。2位にランクされたロンドンは、労働年齢人口における自営業者の割合がトップであった。驚くべきことにアトランタがブロードバンドユーザー数において、トップにランクされている。これは、市街地、商業地域へブロードバンドの配線が政策的に行われたことが影響していると思われる。「テクノロジーIQ・技術革新」分野の上位4都市(東京、ロンドン、パリ、アトランタ)においては、ブロードバンド普及率とハイテクサービス産業に従事する従業員数が連動して高いことが特徴的であり、この2項目が「テクノロジーIQ分野」の上位ランクに影響を及ぼしている。

なお、調査対象都市および調査項目における東京のランキングは下記の通りとなっている。

対象都市:アトランタ、シカゴ、フランクフルト、ロンドン、ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、上海、シンガポール、東京、トロント

調査対象9分野 項目 東京の
ランキング
No.1の
都市
最下位
Intellectual Capital
(知的資本)
1.世界Top 500の大学数
2.高等教育を受けた人の割合(対人口比)
3.ノーベル賞受賞者数(1999年~2006年)
ロンドン 上海
Technology IQ and Innovation
(技術IQ・技術革新)
1.ブロードバンドによるインターネットユーザー数(割合)
2.ハイテクサービス産業の従業員数(居住者1000人当たり)
3.労働年齢人口における自営業者の割合(対人口比)
4.特許登録件数(人口100万人当たり)
東京 シンガポール
Transportation Assets
(運輸資産)
1.登録タクシー台数(居住者1000人当たり)
2.公共機関のマイル数(住民10万人当たり)
3.航空会社数
4.飛行機による内外への旅客数
5.内外向けの航空貨物取扱重量
NY トロント
Demographic Advantage
(人口の強み)
1.人口密度
2.労働年齢人口(総人口比)
3.多様性(外国生まれの人口)
NY フランクフルト
Financial Clout
(金融影響力)
1.Fortune Global 500の本社所在数
2.金融およびサービス業の雇用者の割合
3.証券取引所における株式総数
4.プライベートエクイティの総額(ベンチャー・キャピタルを含む)
NY 上海
Cost
(コストの安さ)
1.事業所のコスト
2.生活費
3.購買力
アトランタ ロンドン
Lifestyle assets
(ライフスタイル資産)
1.娯楽性
2.レクリエーション施設のスペース(割合)
3.ホテルのベッド数
パリ アトランタ
Safety and security
(安全性)
1.病院ベッド数
2.犯罪統計(住民1000人当たり)
3.個人の安全性
フランクフルト アトランタ
Ease of Doing Business
(事業のしやすさ)
1.法人税率
2.雇用しやすさ
3.職場環境/プライベートライフの関連
4.解雇要件
7 シンガポール パリ