PwCグローバルネットワーク 税務行動基準

政府は、企業およびその他の納税者がどのように課税されるべきかを決定するために、法令を制定し、他国と条約を締結します。そして、これらの法令は、納税者、税務当局、そして究極的には裁判所によって解釈されます。

一般原則として、納税者は、法令に則って行動する限り、自らの税金問題を管理する法的権利を有しています。しかしながら、複雑性を伴うビジネスの世界のグローバルな性質、および各国の法令間の優位性を巡る競合により、どこに線が引かれるべきなのか、必ずしも明確なわけではありません。そのため、PwCネットワークのメンバーファームでは、クライアント、その他のステークホルダー、そして個々のパートナーとスタッフを支援するために、以下の税務行動基準を採択しています。

PwCは何をするのか?
PwCの税務業務の主要目的は、以下の事項についてクライアントを支援することです。

  • クライアントが法令、規制等によって定められた納税義務を理解、遵守することの支援。
  • クライアントがビジネスにおいて税務上効率的になるように事業を計画すること、またクライアントが非営利の場合には、その財務上の決定を計画することの支援。
  • クライアントが直面する税務リスクを管理することの支援。このリスクには、法令順守義務、そして企業にあっては、関連する内部統制と適正な財務報告を中心としたコーポレートガバナンスおよび税務関連の財務会計リスクを含みます。

PwCは誰のために働くべきか?
PwCは、ビジネスおよび財務活動における合法性と誠実性について高い基準を示すことを追求するクライアントに対してのみ業務を提供すべきです。クライアントを受け入れる前に、そして既存クライアントへの業務を継続するにあたり、PwCファームは、クライアントには課税に関する法規制上の義務を順守する意思があるということを確信していなければなりません。この点に関して、私たちは以下のすべての事項について特に注意を払わなければなりません。

  • クライアントの評判と行動基準
  • 支配力、影響力、そしてあらゆる財務上の利害関係または資金調達の観点から、誰がクライアントの背後にいるのかを理解すること
  • 経営陣/経営者の誠実性と信頼性(行動が適切な基準以下となった可能性がある状況を受けての対応を含む)
  • 関連する倫理上、職業上および規制上の要件
  • その他の関係性および潜在的な利益相反

PwCはいかに働くべきか?
PwCは、以下のことを順守します。

  • 自国の法令、規則等の要件に従って行動すること
  • 法令や規則等の要件で要求されている適切な開示を行うこと
  • 可能な限り最高の専門水準を適用するよう努力すること
  • 誠実性と客観性に関する職業専門家の基準を遵守すること

さらに、PwCは、以下の原則に従って業務を提供します。

  1. クライアントの税務申告において採用される税務ポジションにつながるすべての税務アドバイスは、税法の確固たる根拠によって支持されるものでなければなりません。税法は時には異なる解釈を伴います。クライアントは通常最も採用される解釈とは異なるポジションを採用することができますが、それは各関係国で適用される基準と適合するもので、かつ少なくとも、法令上の合理的根拠および適正な開示に基づくものでなければなりません。
  2. 税務アドバイスは、税務当局に十分な事実が開示されることを前提としてされなければなりません。PwCファームが提供するあらゆるアドバイスは、クライアントがつくる前提条件に基づくアドバイス、及び法令に遵守するとともに税務当局からの要望がある場合に当局によるさらなる調査を可能にするような情報開示に関するアドバイスが含まれていなければなりません。クライアントが行う開示には、法令や規則により要求されている場合の税務当局への租税回避アレンジメントの登録、およびクライアントが対象となるような税務当局との情報共有義務によるものが含まれます。
  3. 税務アドバイスは、関係したクライアントの事実関係と状況を理解した上で提供されなければなりません。PwCファームは、常にクライアント、およびクライアントのビジネスや財務に関する事項を理解した上で、業務を進めなければなりません。特定の方法を推奨する前には、クライアントと協議を行わなければなりません。クライアントの事実関係と状況に適合しないタックスプランニングは推奨してはなりません。
  4. 税務アドバイスは、クライアントの行動が第三者の目にどのように映るのかを含む、関連する広範なリスクについての協議が伴うものでなければなりません。タックスプランニングには、他の多くの事項と同様、多様なリスクのバランスが関わってきます。これらのリスクには、税務専門性、法務および関連分野(例:税務当局が関連税法について異なる解釈を取るかもしれないリスク、あるいは特定のタックスプランニング・ストラテジーが最終的には効果を得られないリスク)だけではなく、他者(例:株主、政府、税務当局など)が特定の行動をどのように解釈するかにより生じる評判リスクおよび商業リスクも含まれます。PwCファームのアドバイスには、このような問題についての適切な考慮とクライアントとの協議が常に伴うものでなければなりません。法令の範囲内でどのような税務プランニングを行うかを決定するのは最終的には個々のクライアントになりますが、PwCファームは、クライアントがその行動により起こりうる結果について適切な水準の責任をもって十分な理解を有していることを確信していなければなりません。
  5. 私たちはタックスプランニングのアドバイザーであり、当事者でも取引相手でもありません。私たちのビジネスには、クライアントにタックスプランニングのアドバイスをすることが含まれます。私たちは、アドバイスが私たちの客観性を損なわないよう、クライアントとのタックスプランニングにおいて当事者あるいは取引相手としての行動はとりません。
  6. 例え合法であっても、PwCがクライアントに対して実施を提案、推奨すべきではない税務プランニングが存在します。PwCファームは、クライアントにとって法令上適切なオプションをアドバイスします。しかしながら、クライアントが企業またはその他の事業体である場合には、以下の条件が少なくとも一つ当てはまる場合に限り、PwCはその実施を提案、推奨すべきです。
    1. 基となる業務の取り決めが租税回避以外の商業目的を有している場合
    2. 業務の取り決めによる税務上の結果が、当事者国あるいはその国で締結している国際条約において、関連税法、その他の関連する法令、規則、あるいは(公的に有効な文書あるいは同等な水準による証拠によって証明される)行政上の取り決めの趣旨と整合性がある場合
    3. プランニングが、効果がもたらされる各地域において、(税法、その他関連する法令、規則、あるいは行政上の慣習の定めに応じ)必要な経済的実体などの経済上、商業上の重要性または効果を有している場合、あるいは創出する場合

クライアントが企業あるいはその他の(個人、信託のような)事業体ではない場合には、上述の代替的テストは適切ではありません。例えば、商業性の概念はそのようなクライアントの行動とは関連性がないかもしれません(例:贈答)。それでもなお、PwCは、そのようなクライアントに提案される、あるいはそのようなクライアントに代わって実施されるプランニングの種類についての判断を行うようにしなければなりません。

2005年発行
2013年7月改定