PwCの行動規範 Living our Purpose and Values

下記のPwC行動規範(日本語)は、PwC Globalの英語による原文『Living our Purpose and Values‐PwC’s Code of Conduct』を翻訳したものです。英語原文と解釈の相違がある場合には、英語原文が優先します。英語原文はこちらをご参照下さい。


PwCグローバル会長からのメッセージ

Bob Moritz
PwCグローバル(PricewaterhouseCoopersInternational Limited)会長

PwCの目的

社会における信頼を築き、重要な課題を解決する

Bob Moritz

PwCは、プロフェッショナルサービスを提供する世界的なリーダーとして認められ、各国の世界的に有名な企業の多くと協業しています。目の前にあるチャンスや課題が、より大きくなり、複雑化する中でも、私たちは柔軟に対応し続けています。一方で、企業として進展するにあたっては、PwCネットワークの基盤であるPwCのPurposeとValuesに対するネットワーク全体、個人としての取り組みを、全ての活動の推進力として位置付ける必要があります。

PwCでは150カ国を超える国々で20万人以上が活躍し、その一人一人がクライアントや資本市場、チーム、地域社会、幅広いステークホルダーのために真の意味で違いを生み出す任務を負っています。そのため私たちは、なぜ(why)PwCのPurposeを通じて活動するのか、PwCの戦略に沿って何(what)に重点を置くのか、PwC Values、行動や振る舞いを通してどのように(how)協力し合うのかを理解する責任があります。

PwCのPurposeは、私たちのビジネスとは何か、なぜ存在するのかを明確にし、あらゆる意思決定における極めて重要な道標やベンチマークの役割をもっています。ビジネスの目的は終始一貫しているものですが、一方で私たちに対する社会からの期待は常に変化するという課題が山積となっています。しかもこの目まぐるしい変化は、人口動態の変化、技術の進歩、リアルタイムでの情報の流れといった近年私たちが目にし、実際に体験している大きな動きによってさらに加速しています。環境フットプリントや社会的インパクトといったものから投資家の要求、その他さまざまな課題まで、企業にはより広範にわたって迅速かつ責任ある行動を示すことが期待され、これまで以上に幅広い層のステークホルダーに対して説明責任を果たすことが求められています。

クライアント、地域社会、PwCで働く私たち自身がPwCに寄せる信頼および私たちの高水準な倫理的行動は、PwCの全ての活動の基盤となります。職務を遂行するにあたり、日々の意思決定の指針となるフレームワークを備えていることが重要です。この行動指針によって、私たちがどこにいて、何をしているかにかかわらず、私たちは正しく行動できるでしょう。それが、PwCのビジネスの流儀です。

行動規範は、職業上の基準や法規制の他、PwCが定める方針、Values、基準のフレームワーク内で業務活動を行う重要性を強化するものであり、それは国を超えた活動でも同様です。行動規範には、業務遂行のあり方を定めるValuesやbehaviours(行動)が規定されています。行動規範に従い、私たちは、柔軟な姿勢で状況に機敏に対応し、最善を尽くす責任を負います。

PwCとしての成果は、一人一人がいかにPwCのPurposeやValuesを、日々、全ての業務活動の中心に置けるかにかかっています。信頼を築き、重要な課題を解決するために、ぜひ力を合わせましょう。常に協力を推進し、好奇心や革新の精神を培い、誠実性をもって行動し、配慮の気持ちを育みましょう。

PwCグローバル最高倫理コンプライアンス責任者からのメッセージ

Laurie Endsley
PwCグローバル(PricewaterhouseCoopersInternational Limited)最高倫理コンプライアンス責任者

Laurie Endsley

私たちの行動規範は、PwCのPurposeと共通の基本的価値観であるValuesに基づき、私たちに求められる行動や正しい行いについて共通のフレームワークを定めています。私たちの行動規範を知り、理解し、実践することは、PwCプロフェッショナルとしての私たちの真のあるべき姿の根幹を成し、私たちが標榜する信条の基本として欠かせません。ともに働く相手が社内であっても社外であっても、私たちはお互いに信頼し合い、倫理的責任を意識する必要があります。

この行動規範には、私たちを取り巻く世界、私たちの業務の本質、今日のビジネスのあり方の著しい変化だけでなく、こうしたさまざまな変化に直面した時に、信頼されるプロフェッショナルとして倫理的な姿勢を固持するすべを体得する必要性を織り込んでいます。行動規範は、ルールブックではなく、フレームワークであり、プロフェッショナルとしての私たちの行動の指針となる数多くのツールの一つとなるものです。この行動規範において、私たちが遭遇するありとあらゆる状況を全て網羅することは不可能ですし、実際に網羅していません。むしろ、日々の行動や倫理上の意思決定の中にPwCのValuesを取り入れることを狙っています。

私たち全員がこの取り組みの重要な役割を担っています。皆さん一人一人がこの行動規範に規定された行動を実践し、支持する役割を負っています。しかしこれは一人で成し遂げることはできません。私たちが、皆でともに取り組むことで達成できるのです。お互いに支え合いましょう。ここに記されたプロフェッショナルとしての行動と基準を全て理解し、順守し、一貫性をもって適用できるようお互いを信頼しましょう。あらゆるレベルで協力し正しい行動を取るための能力習得を目指してお互いに協力しましょう。

この行動規範に反するような状況に遭遇した場合は声を上げて下さい。PwCでは、懸念を表明する勇気を高く評価します。不正行為が申し立てられた場合の調査は細心の注意を払った上で進められることと、絶対に報復を許容しないことを忘れないで下さい。もし疑わしい状況やジレンマに直面した場合は、助けを求めて下さい。各ローカルファームにも、ネットワークにも、支援する窓口や方策があります。

PwCの確固たる倫理的カルチャーの維持のために、皆さんとともに取り組んでいくことを楽しみにしています。

PwC PurposeとValuesの実践

PwCのカルチャーは、ファーム内外からの期待や要望に基づくフレームワークを支えに発展し続けています。こうした期待や要望が私たちの行動の指針となり、以下に挙げた私たちの信頼を築くことに役立っています。

PwC PurposeとValuesの実践
  • ビジネス活動における信頼を築く
  • お互いの信頼を築く
  • 社会における信頼を築く
  • 情報利用における信頼を築く

行動規範とは

PwCのPurposeとValuesは、私たちの成功の土台となります。私たちは信頼を築き、重要な課題の解決するために存在しています。PwCが掲げるValuesは、このPwCのPurposeを果たすために役立っています。

この行動規範は、PwCのValuesと一致した行動力を支えるものです。

この行動規範は、「正しい行動とは?」という問いに答えを出さなければならない、ありとあらゆる状況について具体的なアドバイスを示すものではありません。むしろ原則に基づくガイダンスであり、難しい課題の対処に役立ち、相談を促し、懸念がある場合には声を上げることを推奨しています。行動規範内の「RADAR:正しい行動を決定するためのフレームワーク」のセクションにて正しい行動の判断の手引きとなるPwC独自のフレームワークであるRADAR(Recognise(認識する)、Assess(評価する)、Decide(判断する)、Agree(同意する)、Report(報告する))について詳しく説明していますのでご参照下さい。

この行動規範では、私たちの行動に関し一般的に期待される事項を規定しており、これらのうち重要なものとして法規制の順守があります。各国、地域の法規制がこの行動規範より厳しい制限を課す場合は、前者に従わなければなりません。またこの行動規範およびPwC ネットワークリスクマネジメントポリシーは、ネットワークおよびローカルのポリシーならびに補足ガイダンスにより補完されています。

この行動規範はPwCの全員に適用されます。従って本文において「私たち」「私たちの」と書かれている場合は、PwCの全パートナー、プリンシパルおよびスタッフ、ならびにPwCネットワークを構成している個々のメンバーファームを指します。

声を上げましょう

「声を上げる」ことは、PwCのカルチャーにとっても、長期的結果にとっても、極めて重要です。「声を上げる」ことは、まさにPwCのValuesの実践例です。正しくないと感じる状況に遭遇した場合は「声を上げること」で私たちの誠実性や、私たちに正しいことをする勇気があることを示すことになります。「声を上げる」ことで、誤りや不正行為を防ぐだけでなく、革新を促すことができ、さらにお互いを思いやり、自分たちのビジネスに配慮する姿勢を示すことができます。そして、物事を正し、道を踏み外さないようにするために「声を上げる」ことは、質の高い成果を収めるという私たちの誓約を果たすことにもつながります。

物事が正しくないように感じる時、ジレンマに陥った時、より困難な状況に発展しかねない問題がある時、助言が必要な時は?

相談しましょう。電話でも、電子メールでも、ミーティングでもかまいません。声を上げて下さい。

正しくないと感じる行為に対処する場合やそのような状況に直面した場合は、職階や役割に関係なく、私たち一人一人に声を上げる権利が与えられています。私たち一人一人には懸念事項を報告し表明する責任があります。そしてそのようにする場合は、公正に、誠実に、プロフェッショナルとして行動しなければなりません。

見て見ぬふり、黙ったままはやめましょう

PwCにおける協力とは、ことの大小を問わず、同僚と相談し合うことに加え、懸念事項が聞き入れられ、必要と認められる場合は調査が実施されることを含め、公平かつプロフェッショナルな態度で懸念事項が対処されることを皆が理解していることを意味します。PwCには上長、コーチ、パートナー、プリンシパル、コンプライアンス部門、品質管理部門(R&Q)、Office of the General Counsel(OGC)、人事部(HC)、報告ライン担当者といったその他PwC内の担当者など、さまざまな相談先があります。これらの担当者には、相談された課題に対処し、必要な場合には上長に報告する責任があります。私たちは状況に応じて公式、非公式の方法(対面、電話、電子ツール)で通報、相談することができます。

PwCは通報者を報復から守ります。Integrity(誠実性)とCare(配慮)というPwCのValuesを忠実に貫くため、懸念事項が報告された場合は、しかるべき機密性をもって取り扱い、その状況において必要または賢明と考えられる関係者だけで話し合いが行われます。一番安心できる連絡方法を使い、いつ声を上げればよいのかを各自で判断するためには、職業的懐疑心を発揮し、常識を働かせ、行動規範およびローカルの補足ガイダンスを理解し適用することが役に立ちます。

ここに記載した相談先の他、PwCネットワークの各メンバーファームには、通報窓口や手段を設けています。また、グローバルのサイトpwc.com/codeofconduct(英語のみ)にあるContact Usをクリックし、匿名によるメールで相談するという選択肢もあります。

声を上げることは正しい行動です。声を上げることは意味のある行為です。

PwCは、通報者を報復から保護することに力を注いでいます。報復は重大な不正行為であり、決して許されない行為です。パートナー、プリンシパル、スタッフを含め、報復行為に及んだPwCプロフェッショナルは全員責任を問われます。

Q.報復とは?
A.報復とは、実際の問題または疑わしいと思われる問題を善意で通報した者に対して、直接的または隠れた巧妙な手口で何らかの仕返しをすることを言います。

相談先

  • 上長
  • コーチ
  • パートナー、プリンシパル
  • コンプライアンス部門
  • 品質管理部門(R&Q)
  • Office of the General Counsel(OGC)
  • 人事(HC)担当者
  • その他のPwC内の担当者

ビジネス活動における信頼を築く

各自のキャリアのバックグラウンドを問わず、私たちは、誠意をもって行動し、各自に該当するプロフェッショナルスタンダード(例えば、国際会計士倫理基準審議会(IESBA)が定める基準)を順守し、これに基づき行動します。

私たちの業務の品質や影響力は、PwCプロフェッショナルである私たちや、PwCネットワークにとって極めて重要な意味をもっています。私たちの持続性のあるパフォーマンスは、クライアント、社内および社会における信頼を築く上で不可欠な要素です。

私たちはサービスに価値を見出し、かつ、適切な正当性・誠実性の基準を満たしているクライアントで、私たちがサービスを提供できるクライアントのみにサービスを提供します。私たちは、プロフェッショナルとして提供可能なサービスのみを提供します。私たちは必要なスキルや革新を、提供するサービスにもたらすために協力します。私たちは約束を守ります。

PwCの評判は、信頼、誠実性、高品質な持続性のある価値を実現することにより決まります。PwCにとっての長期にわたる成功とは、プロフェッショナルスタンダードを守り、適用のある法規制を順守し、倫理的義務を果たしながら、質の高く革新的な業務を遂行することを意味します。

ビジネス上の判断を行う場合は、先入観、利益相反、他者からの不適切な影響があってはなりません。私たちは所定のプロセスや手順に従って実在する利益相反や潜在的な利益相反を識別し対処します。

私たちは、外観的独立性を含む独立性が客観性の根幹を成していることを認識しています。私たちはアシュアランス・クライアントに対する独立性の脅威となる、または脅威となる可能性がある状況を積極的に回避し、そのような状況に対処します。

Mary Waldron

PwCは、もしそのまま継続したならば、私たちの誠実性、客観性またはプロフェッショナル意識が問われ得るようなクライアントとの関係やエンゲージメントを打切ることを躊躇しません。

Mary Waldron
グローバル最高リスク管理責任者

こんなケースの場合

私はPwCに入社したばかりです。独立性のルールがあることは知っており、そのルールも理解していますが、参考までに投資可能な銘柄についてどのように確認したらよいか教えて下さい。

投資に関するルールは複雑です。従って、その都度確認することが大切です。所属ファームの独立性担当者または独立性部門に問い合わせて下さい。どうしたらよいか助言を得られるでしょう。

利益相反にはさまざまな形態があります。以下に類する状況が生じた場合は相談して下さい。

  • クライアントにとって最善のサービスを提供するにあたって、私たちの客観性に影響を与える、または影響があるとみなされる可能性があるPwCの利益または個人的な利益がある場合
  • 同じ事項について、PwCとクライアントの立場が相反している場合
  • あるクライアントから依頼された案件が、別のクライアントの利益に相反するとみなされる可能性がある場合

上記の状況は、必ずしも業務が提供できないというわけではありませんが、利益相反の可能性や、クライアントの懸念についての対応を検討する必要があります。

次のような行動で誠実性を示します。

クライアントやサプライヤー、その他の相手先との契約交渉・締結は、法に則り、かつPwCの名に恥じない方法で行います。私たちは締結した契約上の義務を履行し、合意した条件に従います。

提供したサービスについての対価の請求においては、根拠を開示して透明性を確保します。私たちは正確に執務時間と経費をチャージします。

公正な競争を行います。私たちは競合他社と、公式または非公式を問わず、違法に競争を制限し、価格を設定したり、クライアント、市場、人員、サービスを割り当てたりするための協定を結ぶことはありません。

私たちの競合他社の機密情報を侵しません。私たちは競合他社情報を収集するにあたり、公の情報であるか、法令・契約上の義務に違反することなく入手できる情報である場合に限り収集します。

こんなケースの場合

上司から、タイムシートにチャージした執務時間を減らすようにほのめかされました。予算より多く時間がかかっているとわかっていますが、できる限り効率的に仕事をしたつもりです。どうしたらよいでしょうか?

執務時間を正確にチャージしなければなりません。チャージ時間を減らしたり、反対に水増ししたり、予定時間内で終えるようにサービスの質を落としてもいけません。この課題について速やかに上司と話し合って下さい。万が一、上司がこの件を取り合わなかった場合は、適切な別の担当部署に申し出て下さい。対応方法の指針であるRADARを参照することも覚えておいて下さい。

私はパートナーとともに、複数の競合他社が参加する会計の専門的な論点を討議する会議に出席しました。会議の後の集まりで、同業者(競合他社)の知人が、彼とそのグループが導入を進めている新しい価格体系について意気込んで話していました。彼は競合他社が皆同じような価格体系を採用するのではないかと疑っており、当方の価格体系を教えれば「競争上有利になれる」として、自分も教えるからと情報交換をもちかけてきました。どうすべきですか?

そのような情報を教えてほしくない、こちらからもそのような情報は共有できないと相手にはっきりと伝えるべきです。その件を速やかにOGCに報告して下さい。このような方法で価格情報を交換することは禁じられています。

次のような行動で誠実性を示します

一切の贈収賄および腐敗行為に関与しません。このことは、私たちの同僚、クライアントおよびその他取引先からの信頼を維持する上で極めて重要です。

私たちは、直接的または第三者を介した間接的を問わず、ファシリテーションペイメントを含む贈収賄の懇願、受領、申出、約束または支払いを行いません。

クライアントやその他取引先の身元を確認し、マネーローンダリング防止に関する基準を順守します。犯罪行為が疑われる場合には、私たちはしかるべき措置を講じます。私たちは適用のある経済制裁規制に反する行為を一切行わず、クライアントによる適用のある制裁関連法の違反行為を加担するような業務を請け負いません。

「ファシリテーションペイメント」とは、本来であれば公務員などが義務的に行う定型業務を迅速に処理してもらう(許認可、ライセンス、ビザの発行、郵便または電気、水道、ガスの利用を迅速化するなど)ために政府職員に渡す金銭または現物による少額の支払いを言います。なお、個人ではなく、行政機関に支払われ、依頼に応じて領収書が発行される正規の行政手数料や正規のファストトラックサービス(正規の追加料金で早く処理するサービス)手数料はファシリテーションペイメントにはあたりません。

こんなケースの場合

私の国の習慣では、クリスマスにクライアントとプレゼントを交換するのが一般的ですが、行動規範には、贈答品が不適切とみなされる場合があると記載されています。どうすべきですか?

この場合は、いくつかの要素によって判断します。その土地の慣習法規制、PwCポリシーやクライアントの社内方針などによって判断が変わります。クライアントが政府機関などの公共部門である場合は特に注意が必要です。具体的な規定については、ローカルファームの贈収賄に関する補足ガイダンスや方針を確認するか、ローカルファームのコンプライアンス部門やOGCなどに事前に相談して下さい。対応方法の指針であるRADARを参照することも覚えておいて下さい。

賄賂は金銭の授受だけに限りません。何らかの価値のあるもの(有価物)も賄賂に該当する場合があり、以下のようなさまざまな形態がありますが、これらの限りではありません。

  • 実際に役務を提供していない組織や人物に支払うコンサルタント料または手数料
  • 旅行、厚遇、接待、雇用機会および贈答品などの金銭以外の何らかの価値のあるものを含む現物支払い
  •  通常の採用プロセスを経ない政府職員の親族の雇用
  •  資金援助・寄付

お互いの信頼を築く

考え方や経験が多様であることは強みであり価値があります。革新には多様な視点が欠かせません。私たちはお互いの意見に耳を傾けます。お互いに協力し、対話に参加し、相手に敬意を払いながら課題について協議することにより、成功を導くことができます。私たちのアイデアと蓄積した知識を結集させることは、革新し最終的には成功につながる力の基盤となります。

Agnès Hussherr

Agnès Hussherr
Global Human Capital Leader

PwCでは、それぞれのテリトリーをまたいだPwCネットワーク全体での協力を促進しています。この協力の鍵を握るのが信頼です。信頼は、同僚との協働やクライアントへのサービス提供の有効性を高めます。信頼とは、各自が相手を気遣い、礼節、品位、公平な態度と敬意をもってお互いに接することから始まります。

PwCは、社内人員の安全を確保するためにしかるべき措置を講じます。虐待、暴力、脅し、その他の破壊的行為のない安全な職場環境を提供します。

PwCはハラスメント、差別、いじめ、その他の無礼な行為※を許容しません。こうした行為は、お互いの関係を損ねます。

率直で正直な話し合いができる環境を醸成するため、私たちはオープンな対話を尊重、奨励しています。

こんなケースの場合

仕事帰りに、チームメンバーとの集まりに参加しました。マネージャーの一人が不快な感じで何度も言い寄ってきました。どうしたらよいですか?

嫌がっている相手に言い寄る行為は絶対に許されません。もし不快感や不安なくできるようであれば、そのマネージャーに対し、社会人として丁寧に対応して下さい。そして今後は、常にそのような対処ができることを覚えておいて下さい。また、人事部やコンプライアンス部門など該当部署に対し「声を上げて」相談し、必要に応じて所定の社内手続きに従い追加的措置を講じてもらう必要があります。対応方法の指針であるRADARを参照することも覚えておいて下さい。

マネージャーに質問するたびに、皆の前でばかにされ、能力があるのかと問われます。どうしたらよいですか?

この行為はいじめとみなされる可能性があり、少なくとも無礼であり行動規範に反する行為です。「声を上げて」下さい。人事担当者、コンプライアンス部門、その他あなたが不安なく相談できる部署に連絡して下さい。あなたの考えをまとめる際にRADARが役に立つでしょう。

※「無礼な行為」とは、個人の人種、民族、肌の色、年齢、性別、性自認性表現、性的志向、政治理念、国籍、出身国、言語、宗教、障碍、子の有無、経済的階級的地位、軍役経験の有無、その他不適切な根拠に基づく行為を指します。

PwCは、そのパートナーおよびスタッフの多様性を、今後も引き続き促進・強化していく競争上の優位性として重視しています。

PwCは、革新、プロフェッショナルとしての成長、キャリア開発、職場環境の柔軟性およびワークライフバランスを配慮し大事にするカルチャーを推進しています。

PwCは、継続教育を奨励し、短期的能力開発と長期的キャリアアップの両方の機会を設けて、人材に投資しています。継続的に学び、寛容な心をもつことは、革新する力と重要な課題の解決力の鍵となります。

クライアントを含め、他者の不適切な行為を目の当たりにした場合、自分自身と相手のために声を上げましょう。

こんなケースの場合

ランチルームで同僚と雑談をしていました。その中の一人が別の同僚について話していましたが、その内容を不快に感じました。この状況にどう対応したらよいですか?

もしあなたに抵抗がなければ、そのような状況下では、その同僚に社会人として対処して下さい。自分だけで対処することに不安を感じる場合、助言が欲しい場合や追加的な策が必要だと思われる場合は、コーチやHRマネージャーなどのしかるべき担当者に相談して下さい。RADARはこのような判断を助けるフレームワークですので、ぜひ覚えておいて下さい。

  • 正しいと思えないことを経験したり、そうした状況を目撃したりした場合は、あなたの懸念を言葉に表して下さい。適切な部署や担当者に相談して下さい。安心して声を上げましょう。
  • PwCは、善意によって懸念を報告した皆さんを報復から守ります。報復は重大な不正行為の一つであり、PwCはそのような報復行為を許容しません。パートナー、プリンシパル、スタッフを問わず、報復行為に及んだPwCプロフェッショナルは責任を問われます。

PwCプロフェッショナルの各職階とそれに期待される行動特性ごとに、倫理的行動に関する期待事項が規定されています。

PwCプロフェッショナルの職階と特徴ごとに、倫理的行動に関する期待事項が規定されています。

最も革新的な解決策は、同僚やクライアントとの協働から生まれます。
効果的な協力がそれを可能にします。

社会における信頼を築く

PwCの企業責任戦略は、プロフェッショナルサービスファームのネットワークとしての独自の強みと機会に合わせたものです。またこの戦略は、インパクトを与え、目に見える形で成果を達成し、かつ長期的なビジネス価値および社会的価値を創造する上で、真の違いを生み出す形で私たちの能力を活用することができるよう策定されています。

PwCは、持続可能で社会的一体性のあるグローバル経済を育てるための中心課題である倫理観、誠実性、信頼にかかわる課題を含む重要な諸問題を解決するために、私たちのスキルと経験を生かし社会への貢献を推進します。

PwCは、ビジネスと市民社会を変革し、幅広い開発目標に貢献し、環境負荷を低減するサービスを提供することで、より持続可能な社会への移行をサポートします。

PwCは、専門知識を提供し他の組織と協力して最大の成果を達成することにより、コミュニティーにおける重要な社会問題の解決をサポートします。

PwCは、事業活動を行う国々の慣習や伝統を尊重し敬意を払います。これらの慣習や伝統とこの行動規範が矛盾する場合は、その土地の文化や伝統を重んじながら行動規範を順守するための方法を社内で協議します。私たちは、相手への配慮し、寛容さや誠実さを示し、倫理観と品質に絶えず重点的に取り組むことによって、関係者の信頼を得る努力をします。

PwCは、地球の限界に配慮し、私たちの事業活動による環境負荷を最小限に抑えるための予防策を講じます。またクライアントも同様にできるよう支援します。

PwCは、公共の利益を守りPwCのPurposeに沿う姿勢で、法規制の形成に影響を与える対話に参加します。

PwCは、規制当局とのやり取りにおいて法の原則を支持します。丁重かつ率直な姿勢で、官公庁や職能機関と協力します。官公庁や職能機関とPwCを代表して接触する場合には、通常、そのために選任されたパートナー・プリンシパルおよびスタッフが担当します。

PwCは、官公庁または職能機関から適用法または職務上の義務に基づく情報提供が求められた場合には、これに速やかに対応します。

PwCは、コミュニティー活動への参加を推奨し、支援します。私たちは、個人的な政治的信条・意見をPwCの信条・意見として表明しません。またそのような場合は、適用のある報告規定に従います。私たちは、許可を得ることなくPwCのリソースを使用しません(もしくは、PwCが特定の政治的立場や、政党・候補者、慈善団体、製品、または特定宗教を支援する、推薦する、あるいは反対するように見受けられる行為を行いません)。

こんなケースの場合

自国の政治情勢について自分なりの意見があります。ソーシャルメディアで私個人の支持政党や政治的信条や見解を述べてもよいですか?

はい。ただし、他者の見解も尊重して下さい。あなたがPwCを代表してではなく、個人の見解を述べていることを必ず明らかにして下さい。

私はクライアントからある会議での講演を頼まれました。その会議ではクライアントに関係があり、かつ彼らが支持している政治的問題について取り上げています。依頼を引き受けてもよいでしょうか?

しかるべき担当部署に相談して下さい。まずは、そのような場において私たちが発言できる立場にあるか判断するために、品質管理部門(R&Q)に問い合わせるのがよいでしょう。

公認会計士協会の倫理委員会の委員を務めています。委員会ではPwCの見解とは異なる基準案について検討することが決まりました。公聴会などの公の場で協会の見解を述べることはできますか?

はい。ただし、それがPwCではなく協会の倫理委員会の見解であることをはっきりと示し、かつ必要に応じて、PwCと協会の考え方の違いを説明できるようにしておいて下さい。

PwCは国際的に宣言された人権を大切にし、尊重し、支持します。私たちは人権侵害に加担することがないよう努めます。PwCは適用される労働雇用関連法を順守し、私たちの事業活動において国際的に認められている労働原則を援用します。

PwCは、責任をもって納税義務を果たします。私たちは国内外の全ての関連する税務申告を、正確に、誠実に、かつ適時に行います。PwCの評判に悪影響を及ぼさない税務戦略または税務上のポジションのみを採用します。私たちはPwCの全てのメンバーファームおよび個々のパートナー、プリンシパルならびにスタッフに加え、クライアントに対してもPwCのグローバル税務行動基準(Global Tax Code of Conduct)を適用します。

国際的に認められている労働原則の例として、国連グローバルコンパクトの原則や、国際労働機関(ILO)における取り組みなどがあります。

ビジネスの世界のグローバル性や複雑かつ競合する各国の法令化の優先課題との関係で、税務戦略・税務上のポジションの正当性について、どこで線引きすべきか必ずしも明確というわけではありません。そこで、PwCネットワークのメンバーファームでは、クライアント、その他のステークホルダーおよび個々のパートナー、プリンシパルならびにスタッフの一助となるようPwCのグローバル税務行動基準を定めています。

情報利用における信頼を築く

機密情報については、口頭、文書、電子メールなど、他のいかなる形態で受領したかを問わず私たちがその機密性を保護できるかどうかが、クライアント、私たちお互い、そして取引先との信頼を維持できるかどうかに大きく影響します。

この信頼が維持、構築されれば、アイデアや情報をより自由に共有でき、協力や革新の促進へとつながります。

PwCは、クライアント、PwCのパートナーおよびスタッフ、その他取引先のプライバシーを尊重し情報の機密性を保護します。

PwCは、あらゆる形態の個人情報とその他の機密情報を保護します。

PwCは、透明性が確保され、信頼を確保する方法で個人情報および機密情報の収集、保管、使用、送信ならびに破棄を行います。PwCは、正当な理由がある場合に限り、個人、クライアントおよびその他の機密情報を収集し、使用し、保管します。こうした情報へのアクセスは必要な場合に限り認めるものとします。私たちの秘密保持義務は退職時に消滅するものではなく、退職後も継続して情報の機密性を尊重します。

PwCの一人一人にさまざまな形態で託された機密情報を保護する責任があります。

  1. 業務では、認められた社内システム、アプリケーションのみを使用します。
  2. ソーシャルメディアを使用する場合を含め、機密情報を不適切に漏えいしません。
  3. 公共の場でクライアントに関する話をする場合は注意します。
  4. 機密情報のハードコピーの保護には気をつけます。
  5. 機密情報の意図しない開示を速やかに特定し、しかるべきファームの担当者に報告します。

機密性とお互いの信頼関係の重要性を理解することが、ネットワーク全体の協力、革新、成功へとつながります。

ソーシャルメディアを利用する際は適切な判断を下し、ソーシャルメディアが公の情報媒体である事実を忘れてはなりません。よく考えてから投稿するようにしましょう。

PwCは、私たちがアクセスすることのできる情報および有形・電子資産を保護します。これには、あらゆる悪質な脅迫や不注意による紛失からの保護も含まれます。

PwCは全ての紙や電子媒体記録を保護し、所定の期間に限り保管します。

PwCは調査、訴訟その他が提起されることを認識している場合や予想される場合、またそうするよう指示された場合は、該当情報を保全します。

PwCは調書類の完全性を尊重し、完成した調書類を不適切に改ざんしません。

PwCは内部情報を取引に利用したり、不適切に開示するようなことをしません。

「不注意」とは?

不注意による紛失は、PCを放置したり、うっかり機密情報メールを誤送信したり、あるいは単純に執務室近くのプリンターに機密文書を置き忘れることなどによって起こります。

こんなケースの場合

オフィスのエレベーターの中で、他の同僚の二人が関与しているM&A案件について話しているのを聞きました。そのうちの一社に投資してもよいですか?

これは認められません。そのような投資は「インサイダー取引」とみなされます。私たちは、情報の入手方法にかかわらず、未公開情報に基づき取引を行いません。さらに、そうした情報を他者に漏らすこともしてはなりません。判断に困った場合は、インサイダー取引防止方針の詳しいガイダンスを参照して下さい。また、リスク管理部門をはじめ、相談できる部署があることも覚えておいて下さい。

「内部情報」とは?

内部情報とは、ある会社に関する未公開情報(財務予測、M&A提案、重要な人事異動など)を指します。

内部情報の出所

内部情報の出所は、クライアント、サプライヤー、下請業者、ジョイントベンチャーの相手、その他PwCまたはPwCのパートナーもしくはスタッフが接触した情報を有している事業体や個人など、さまざまな出所から来ます。

PwCは、オンラインおよびオフラインでのコミュニケーションに十分注意します。公の場またはオンライン上のフォーラムで発言したり、ソーシャルメディアを使用したり、社外の意見交換に参加する場合は、同僚やクライアントに丁寧に応対し、敬意を払います。
地域社会や公の問題について見解を表明する場合は、それが個人的なものであり、必ずしもPwCの意見を代弁するものでないことを明確に示します。
話の聞き手が、こちらをPwCの代表者であると当然推測するような状況においては、私たちは、通常PwCの見解のみを述べ、個人的意見については触れません。PwCは他者の見解を自分の見解として述べることはありません。

PwCは、著作権法、知的財産関係法を順守します。

こんなケースの場合

インターネットでとてもよい研究論文を見つけました。同僚やクライアントに教えてもよいでしょうか?

そのようにしてもいいかどうかは状況によります。インターネットの場合も、PwC内部システムの場合も、そこに掲載された情報は著作権やライセンスの対象であることが少なくなく、従って、その情報を回覧するために許可が必要になることがありますので注意して下さい。また他者の成果物を自分の成果物として使用しないことも重要なポイントです。盗用を訴えられることがないよう、少なくとも、必ず出典を明記して下さい。不明点があれば、あなたの上司(マネージャーまたはエンゲージメントパートナー)に相談して下さい。

RADAR:正しい行動を決定するためのフレームワーク

PwCは目的をもって動き、価値を追求する組織であり、私たちのPurposeやValuesは、私たちが正しい行動を決定するにあたっての指針となります。倫理的なジレンマの対処や解決は複雑なものであり、この行動規範は、全ての問いや状況を網羅することはできません。この行動規範は、プロフェッショナルとしての私たちの行動の指針となる数多くのツールの一つであり、ルールブックではありません。この行動規範は、PwCが掲げるPurposeとValuesによって支えられています。またこの行動規範はネットワークスタンダード、ネットワークポリシーおよびローカルファームのポリシーならびにガイダンスにより支えられ、補足されています。これらは全て、各ローカルファーム内で入手・閲覧することができます。

以下に説明するRADARは、倫理的ジレンマを分析し正しい判断をするための思考を助け分析能力を高めるための意思決定フレームワークです。一連の行動を決定する際に、RADARのステップに沿って質問に答えることによって取るべき対応方法を選択することができます。その際、特定の順番で行動する必要はありません。以下に示した図はディシジョンツリーではなく、どちらかといえば体系的に考えることに資することを意図したものです。考えをまとめるには数分かかる場合もあれば数日かかる場合もあります。その時その時にどう行動すべきか判断する際に、PwCのValuesを適用した上での個人の判断に代わるものはないことに留意して下さい。

事実を把握する(Recognising the event)

  • 当該事案の状況はPwCのPurposeとValuesに反していませんか?
  • PwCのPurposeとValuesに照らして正しくないと感じることをするよう求められていませんか?
  • 他者(同僚、クライアント、サプライヤー、その他関係者など)の非倫理的、非合法的な行為に気付いていませんか?
  • 倫理的な意味合いがよくわからないまま意思決定をしようとしていませんか?
  • もしその件が報道されたらどうなるでしょう?
事象を認識する



状況を判断する(Assessing the situation)

誰に影響がおよびますか?

  • 自分?
  • 同僚/所属部門?
  • PwC‐所属ファームまたはネットワーク?
  • 担当クライアント/他のクライアント?
  • その他第三者?
誰に影響がおよびますか?

許容行動範囲の指針は?

  • 正しいと感じますか?
  • 法的観点‐合法ですか?
  • 規制/プロフェッショナルスタンダード
  • PwCスタンダードおよびポリシー
  • クライアントの反応
  • 幅広く見た場合の第三者からの反応
  • PwCのPurpose
  • PwCのValues

行動を決定する(Deciding what to do)

  • どのような選択肢がありますか?
  • それぞれの選択肢について、起こりそうな結果は何でしょうか?
  • 倫理的矛盾が生じない代替案はありませんか?
  • 必要に応じて相談して下さい。
  • どう行動するか決定して下さい。
どのような選択肢がありますか?



解決法を決定する(Agreeing the way forward)

  • 決定した行動を吟味して下さい。
    正しいと感じますか?
    夜ぐっすり眠れますか?
  • あなたがしたこと、あるいはしなかったことを他の人が知ったら、あなたは恥ずかしい思いをすることになるでしょうか?
  • 分別のある人であればどう考えるかじっくり考えてみて下さい。
  • 必要であれば、改めて相談して下さい。
  • 判断に自信がもてる場合は、実行に移して下さい。そして常に誠実に行動して下さい。
解決法を決定する


報告とコミュニケーション(Reporting and communicating)

  • 必要に応じて該当部署(コンプライアンス部門、OGC、R&Q、人事部など)に懸念事項を報告して下さい。
  • 必要に応じて、懸念事項とその理由・根拠を適切な関係者に通知して下さい。
  • 当該事案から何を学んだのか振返り、何か改善点はないか検討して下さい。
報告とコミュニケーション

PwCは耳を傾け対応します

「声を上げる」ことは重要な第一歩です。申し立て、不満、懸念の声が上がった場合は、調査を行い、適切な方法で状況に対処します。調査手続きや匿名通報の選択肢について詳しく知りたい場合は、ローカルファームのコンプライアンス部門に問い合わせて下さい。繰り返しになりますが、PwCは、通報者に配慮し、報復行為から保護することに専心していることを覚えておいて下さい。

この行動規範または社内方針や手順に違反した場合は、誰であっても説明責任が問われます。報告ラインにある全ての者が報告された問題に取り組む責任を負います。

もし誰かが違反するように指示または許可した場合、あるいはそうした行為を知っていながら直ちに是正を促さなかった場合は、その責任を問われます。調査手続きにおいては全員が協力する責任があり、また質問に対しては、正直に、正確に、誠実に、かつ包み隠さず答える義務を負います。調査に協力しない場合は、懲戒処分の対象となり得ます。

行動規範とPwCネットワークファーム

PwCは、PwCネットワークファーム間の協力の精神に専心しています。PwCネットワークの別のメンバーファームとの協業において、業務遂行に関し疑問が生じた場合や懸念が生じた場合は、ホストファームの所定方針に従います。ホストファームに対して問題を提起することに安心感がない場合、または対処の結果に納得できない場合には、自国のファームで問題提起し、関係ファームのリーダー間で解決が図られるようにして下さい。