企業報告の改善に向けて、国際統合報告フレームワークの草案への幅広い意見募集を呼び掛け

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PwC Japan

*本プレスリリースは、2013年4月16日にPwCが発表したプレスリリースの翻訳です。

2013年4月16日-投資家、企業、規制当局、基準設定者、会計専門家などで構成される国際組織であるIIRC(国際統合報告評議会)は、企業報告の改善が期待されるフレームワークについて、90日間にわたるコンサルテーション(意見募集)を実施します。

本日意見募集のために発表されたIIRCの青写真は、企業の短期・中期・長期における価値創造に焦点を当て、より凝縮された企業報告を作成するアプローチを推進しようとするものです。また、従来の手法が陳腐化するなか、企業の説明責任・受託責任を強化し、統合的な思考や意思決定をサポートするものでもあります。企業は、投資家の信頼・信認を高めるとともに、次の10年間において自社を可能な限り最善な状態に持っていくために、自社の戦略策定や重要な意思決定についてより統合的な情報を提供することが求められています。

ビジネスモデルの定義や説明が不十分であると不利な結果になることは、証拠から示されています。PwC(プライスウォーターハウスクーパース)による少数の投資家を対象に行った実験によって、企業の開示内容が投資家の評価にどのように影響を与えているのかが示されました。定量化された非財務情報がないときは80%の投資家が「売り」を推奨した一方、統合的情報が充実しているときは大部分の投資家が「買い」を推奨しました。

ステークホルダーからの信頼を勝ち得る活動(Building Public Trust)に関するPwCの分析によると、FTSE350種総合株価指数の構成企業の大多数(77%)が「ビジネスモデル」について開示し、そのうち半分強が示唆に富む詳しい情報を提供しています。しかし、自社のビジネスモデルを戦略、リスク、その他の分野と明確に結びつけているのは8%にすぎません。

欧州企業でビジネスモデルに言及したのはやや少なめ(54%)ですが、将来の市場トレンドには大多数(85%)が言及しています。しかし、それが自社の戦略上の選択にとって何を意味するかまで説明しているのは、4分の1にとどまりました。この場合、企業がチャンスやリスクに有効に対応しているのかどうか、読み手は自分自身で判断するしかありません。

PwCのグローバル・アシュアランス・リーダーであるリチャード・セクストン(Richard Sexton)は次のように語っています。

「自社のビジネスに関する凝縮された情報を提供することによって、企業は資本や資源を獲得しやすいことが判明しつつあります。そして、企業が適切な情報を入手し意思決定に活用できれば、成功するために最適な戦略やビジネスモデルを採用できる可能性がはるかに高まります」

「一般消費者や投資家、規制当局、政治家、評論家から効果的なコミュニケーションができないと非難されている状況が続くと、企業の信用も危うくなります。業績や展望を断片的・部分的にしか見せないようでは、企業への信頼も失われかねません」

IIRCは、国際統合報告フレームワークのドラフトについて、市場参加者から幅広くコメントを募っています。

このフレームワークは開発段階で、全世界の85以上の企業および50以上の投資家が関わるパイロットプログラムを通じてテストされました。その結果、統合報告は企業にとっても投資家などのステークホルダーにとってもメリットがあることが判明しています。パイロットプログラムに参加した企業に尋ねたところ、統合報告の作成・公表によってビジネスモデルがより明確になった(95%)、社内の縦割りがなくなった(93%)、取締役会が自社の重要業績指標(KPI)が何かにより集中するようになった(95%)、との回答が得られました。

PwCインターナショナルの会長であるデニス・ナリー(Dennis Nally)は次のように述べています。

「フレームワーク構築をめざすIIRCの取り組みには、世界の多くの企業や機関投資家が関わっています。できること、やるべきことがまだまだあります」

「企業、投資家をはじめ、ビジネスモデルの持続可能性を表現する情報を重んじるあらゆる関係者が、最低限の貢献として、このフレームワークのコンサルテーションドラフトに意見を寄せてほしいと思います」

「統合報告は財務の安定に大きく貢献します。自社の業績や展望について、整理され、かつ信頼に足る形で示すことができる企業は、投資家に過小評価される心配がありません」

IIRCのコンサルテーションドラフト(英文)は以下に掲載されています。
http://www.theiirc.org/consultationdraft2013/[英語]

以上

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