世界経済の先行きが、アジア太平洋地域の今後の展望に大きな影を落とす

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-アジア太平洋地域のCEOは引き続き長期的成長に自信を示す
-CEOは、規制や投資政策、労働力の移動への対応を求めている
-水問題およびエネルギー不足に対しては積極的な対応をみせる

2012年9月7日
PwC Japan

*本プレスリリースは、2012年9月4日にPwCが発表したプレスリリースの翻訳です。

2012年9月4日 ウラジオストク - アジア太平洋地域のCEOの自信は、米国景気後退の可能性、ユーロ圏の経済危機、中国の成長鈍化などの経済的混乱により、大きく揺らいでいます。PwCの調査によれば、今後1年間の事業成長に「大変自信がある」と回答したCEOはわずか36%でした。しかし、長期的展望に関しては前向きな姿勢を見せており、半数以上(54%)が、今後3~5年間の成長に強い自信を示しています。

アジア太平洋地域のCEOは、同地域がより広範囲な経済統合に向けて歩みを進めている、とみています。これは、今週後半にウラジオストクで開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)サミットにおける最重要議題です。CEOの約半数が、サービス業の貿易障壁を取り除くことが、21のAPEC加盟国・地域の本格的経済統合の鍵となると答えています。また、APECの政治リーダーに対して、地域全体での規制の調整や、労働力の移動および投資の自由な流れを推進するよう求めています。

自社の成長にとって最大の経済リスクとして挙げられているのは、1バレル150USドル超の石油価格の高騰、米国の景気後退、ユーロ圏の分裂、およびGDP成長率7.5%を下回る中国の成長鈍化でした。その他の懸念事項として上位にあるのは、大規模なインターネット障害やサイバー攻撃、さらには伝染病や自然災害でした。

アジア太平洋地域のCEOは、今後3~5年間の主要投資先として中国および米国を挙げています。また、ロシア、インドネシア、オーストラリアなどの資源の豊富な国や、香港や日本などのサービス業の中心地も上位に挙がりました。

同地域のCEOにとっての最優先事項は、今回もスキルの高い優秀な人材の確保でした。40%以上のCEOが、今後3~5年間に5%以上の人員増を計画しています。しかし、同期間中、アジア太平洋地域の人材不足はより悪化すると考えているCEOは42%に上りました。

こうした人材を巡る競争激化への対応策としては、他社を上回る給与の提示のほか、従業員に対する優れた研修制度やインターンシップ・プログラム、金銭以外の報酬や、より工夫を凝らした各種給付、さらには海外赴任の機会などを提供するつもりであるとCEOは答えています。

プライスウォーターハウスクーパース・インターナショナルの会長であるデニス・M・ナリー(Dennis M. Nally)は、次のようにコメントしています。「アジア太平洋地域の諸国・地域が直面している多くの問題を解決に向けて進展させることは、決して容易なことではありません。今回のAPECサミットに向け、CEOは複数の明確な課題を提示しています。今回のサミットの成否は、APEC地域の各種規制の調整や人材移動の推進といった重要な課題について、確かな進展が見られるかにかかっているでしょう」

さらに、4分の3以上のCEOが、効率性を高めるためグリーンテクノロジー(環境保全技術)を用いていると述べています。また、約60%が水保全技術を導入していると答えました。27%が、電力使用およびコストを管理するために、今後3~5年間に再生可能エネルギーによる自家発電設備の導入を予定していると答えました。

その他の主な調査結果は以下の通りです。

  • アジア太平洋地域のCEOの約60%が、顧客や従業員の期待に応えるためにクラウドコンピューティングやデジタルデバイス、ソーシャルメディアなどのテクノロジーの使用を高めることが「絶対に」必要であると答えています。
  • CEOの半数以上が、豊富な人材と知的財産の強力な保護がイノベーションにとって最も重要であるとしています。
  • 大多数(73%)のCEOが、交通や水処理といった分野のインフラ改善を期待していると答えました。

APECにとっての最優先事項は、同地域内における投資の自由な流れの促進、規制や基準の調整、および移住の規制緩和を視野に入れた同地域内における人材/スキルの配置であるべきだとCEOは回答しています。また、CEOの40%が、東南アジア諸国連合(ASEAN)および環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)による貿易協定が実現した場合、自社に大きな影響を与え得ると述べています。

以上

APECについて

アジア太平洋経済協力会議(APEC)フォーラムは、アジア太平洋地域の第一級の経済組織です。1989年、12の国・地域で発足したAPECは、同地域全体にわたる経済協力の円滑化や貿易、投資の拡大を図り、成長と発展を推進しています。現在、APEC加盟の21の国・地域で世界のGDPの55%を占めています。

APEC CEOサミットは、アジア太平洋地域では第一級のビジネスイベントです。同地域のみならず、世界中から、数千人の経済界、ビジネス界のリーダーが集結します。2012年CEOサミットは、ロシアのウラジオストクにおいて、9月7日および8日に開催されます。

調査方法

APEC CEO調査は、APEC加盟の21の国・地域を含む40の国・地域における376名のCEOおよび業界リーダーを対象に、2012年6~8月、PwCインターナショナル・サーベイユニットにより実施されました。

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複雑化・多様化する企業の経営課題に対し、PwC Japanでは、監査およびアシュアランス、アドバイザリー、そして税務における卓越した専門性を結集し、それらを有機的に協働させる体制を整えています。また、公認会計士、税理士、その他専門職員約4,000人を擁するプロフェッショナルサービスファームとして、クライアントニーズにより的確に対応したサービスの提供に努めています。


 
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