(設例)
当社は中堅化学品メーカーですが、得意先に対して販売時点で販売単価を確定しないまま取引を行い、単価を後決めする方式を採用しています。販売価格は国内ナフサ価格の決定と連動する形で得意先との交渉によって、「ナフサ通関四半期統計」発表時点以降に確定します。したがって、売上計上時点では、仮単価により売上を計上し、単価確定後、確定単価との差額を調整する仕訳を入れています。IFRS適用後もこのような処理は認められるでしょうか?
(解説)
IAS18号では、収益の額が信頼性をもって測定できることを物品の販売に係る収益認識の条件の1つとして求めているため(14項)、化学品メーカーが顧客へ製品等を引き渡した時点で、原料価格の変動を考慮した後の販売価格を信頼性をもって測定できる場合には、その時点で合理的に見積もった仮単価をもって収益を認識することになると考えられます。
一方、得意先に製品等を引き渡した時点で過去の実績等を勘案しても確定単価を合理的に予測できない場合には、その時点で収益の額を信頼性をもって測定できないため、収益を認識することは適切ではありません。単価が確定した時点で、すなわち、販売価格を信頼性をもって測定できるようになった時点で収益を認識することになると考えられます。