IASBがIFRS第10号の経過指針の改訂を提案

何が問題となっているか?

国際会計基準審議会(IASB)は、国際財務報告基準(IFRS)第10号「連結財務諸表」における経過規定の変更を提案する公開草案(ED)「経過指針-IFRS第10号の改訂案」を公表しました。このEDでは、新しい用語「適用開始日(date of initial application)」に関する追加ガイダンスが提供されています。適用開始日とは、IFRS第10号が最初に適用される事業年度の開始日となります。たとえば、2013年にIFRS第10号を適用する12月決算会社の場合は、2013年1月1日となります。IFRS第10号を適用する企業は、適用開始日に支配を評価し、それに応じて比較数値を修正します。

このEDは、比較期間中に処分された投資先に関する経過指針も提供しています。

このEDは、IFRS第10号に合わせて、2013年1月1日以降に開始する事業年度から発効する予定です。コメントの募集期限は2012年3月21日です。

主な改訂内容

このEDで明確にされた主要な内容は次のとおりです。

  • 適用開始日は、IFRS第10号を最初に適用する年次報告期間の開始日である。
  • 適用開始日における、IFRS第10号に基づく連結の結論が、国際会計基準(IAS)第27号/解釈指針(SIC)第12号に基づく結論と異なる場合、IFRS第10号に従った会計処理の結果と整合するよう、取引を遡及して測定し、比較期間 を修正再表示する。たとえば、適用開始日において、過去に取得した事業がIFRS第10号に基づき新たに連結される場合には、企業結合において資産、負債、および非支配持分を測定する。適用開始日時点で、IFRS第10号に基づき支配されないと判断される事業は、連結を中止するとともに、処分日において測定した上で比較期間を修正再表示する。
  • 実務上不可能な場合を除き、遡及修正が要求される。実務上不可能な場合は、実務上可能な最も早い日から遡及修正する必要がある。
  • 適用開始日において、投資先が、IFRS第10号および従前の基準であるIAS第27号/SIC第12号の両方において連結される場合、または連結されない場合には、従前の会計処理の修正は求められない。

影響を受ける企業は?

IFRS第10号を適用した際に、連結範囲が変更されることが予想される企業は、この変更案により影響を受ける可能性がとても高くなります。

何をすべきか?

経営者は、このED全体を読み、その影響を判断し、コメントを検討する必要があります。