先進国への海外事業展開に関しては、既に多くの日本企業が大きな成果を出している一方、競合に対する競争力強化や各業務最適化の必要性など、まだ多くの課題を抱えています。
新興国に目を向けると、グローバル市場の中における新興国は、日本企業にとってこれまで生産拠点としての注目度が中心でしたが、最近はコンシューママーケットとしてとらえる企業が増えています。特に、これからはBRICSをはじめとして、インドネシアやASEAN諸国、中でもベトナムやミャンマー、そしてアフリカへの進出を計画している日本企業は、ここ数年で加速度的に増えています。
グローバル化支援サービスでは、参入の意思決定から現地での操業、そして業務の最適化までを5段階のフェーズに分けて、クライアント企業の現地でのビジネス展開に直結する実務を強力に支援します。
海外事業展開フェーズ
海外進出の中で最も重要な作業の1つである参入戦略構築では、クライアント企業の海外進出という「参入意思」と「対象国」に基づいて、コンサルティング部門のスタッフを中心として、現地の市場環境(顧客・チャネル動向、競合動向など)、オペレーション環境、税制・規制に関する調査から実施します。
そして、各マーケットセグメントの魅力度評価を通じてクライアント企業がターゲットすべきセグメントを定め、そこでの競争優位のポイント、参入手段、グローバルと連携したオペレーションモデル、投資スキーム、長期的な事業浸透・拡大ロードマップの検討を踏まえた参入戦略を策定します。
参入手段としてブラウンフィールドを選択する場合、クライアント企業の事業戦略に整合し、合弁のパートナーもしくは買収対象となる可能性のある現地企業をショートリスト化するとともに、想定される対象会社とのアライアンススキーム、M&A戦略、FDI規制・租税条約等の国際税務を考慮した投資スキームを検討します。
また、オペレーションモデルの検討にあたっては、現地の調達・物流・インフラ環境を考慮した検討を行うだけではなく、クライアント企業のグローバルサプライチェーンとの連携をサプライチェーン効率性および国際税務双方の観点を加味して検討します。
新興各国においても強固な事業基盤を有するPwCは、鮮度の高い信頼できる現地情報の提供と、コンサルティング、ディールズ、タックスが一体化した検討により、クライアント企業の投資効果を最大化し、かつ実行可能な参入戦略を提供します。
参入意思が決定されると、参入戦略に沿って進出に必要な計画の具体化が必要となります。このフェーズではコンサルティング部門のスタッフを中心として、税制・会計制度を加味した事業計画(投資計画、要員計画、財務計画)を策定します。事業計画の策定に向けて、事業目標を達成するための製品投入計画、価格計画、プロモーション計画、チャネル計画などのマーケティング戦略を策定します。また、その実現に向け、具体的な拠点立地、物流、調達などのサプライチェーン構造やそれを支える業務、IT、組織構造に関する構想を策定します。
参入手段としてブラウンフィールドを選択する場合、このフェーズにおいて対象会社との取引(トランザクション)をクローズさせる必要があります。取引の実行にあたっては、ディールズ部門のスタッフが中心となり、リードアドバイザリー(交渉・実行支援)、各種デューデリジェンス、価値評価・モデリングなどのM&Aアドバイザリーサービスを提供し、ディールクローズまでをワンストップでサポートします。さらに、ディールの成果を実現するために、Day1に向けての準備、100日プランの策定・実行支援など、難しいといわれるクロスボーダーの事業統合(PMI)を専門チームが強力にサポートします。
このフェーズでは、次フェーズでの投資実行に向けて如何に不確定要素をなくせるか、あるいは適切にリスクを見極めコンティンジェンシープランが策定できるかがポイントとなります。現地のビジネス環境に精通し、多角的なサービスラインを有するPwCは、網羅的な観点から事業計画を可視化し、リスクと対応策を「見える化」します。
詳細に策定されたオペレーション設計を基に実際のオペレーションを構築します。営業活動体制、サプライチェーン構築全般、ITや人事・総務・経理など社内業務のベースを整え、法人設立とそれに関連する各種許認可を申請します。また、さまざまなことを短時間で行わなければならないため、これらのプロジェクト管理も非常に重要なものとなります。
また、参入手段にM&Aやジョイントベンチャーを選択した場合、買収・合併後の社内調整も中長期的に安定した力を発揮させるために非常に重要となります。
M&Aをクロージングまで遂行できたとしても、その成果を出せなければ投資の価値がありません。
現地での業務が拡大し会社が大きくなっていく中で、日常のオペレーションがある程度構築されると、多くの課題に直面します。例えば、決算が早期に終わらない、組織を組み立てていく中で人材が十分に育成できていない、ITの導入が遅れている、日本の内部統制のシステムを導入してても有効に活用できないなど、その問題も多岐にわたります。それらを慎重にモニタリングし、事業診断や業務効率の精査を行い、改善・最適化のための分析と計画を策定します。
場合によっては、税務報告書の作成や会計監査が必要となる可能性があります。
モニタリングから見つかった課題を総合的な視点から解決し、最適化を図ることが必要です。また、高度なタックスマネジメントを行うことにより、業務効率向上やコストダウンにつながり、利益を出せる体制にすることにより他社との競争に打ち勝つことができます。
こうした海外での成長課題に対して、私たちはクライアント企業との信頼関係を重視して高品質のサービスを提供し、成長を支える良きパートナーとして、その解決に一緒に取り組んでいきます。