企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令の公表(金融庁)

View this page in: English

2017年2月16日 第321号

  • 2017年2月14日、金融庁は「企業内容等の開示に関する内閣府令及び特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」等を公表しました。
  • 本改正により、決算短信の記載内容とされている「経営方針」について、有価証券報告書において開示されることとなりました。
  • 今回の改正事項のうち有価証券報告書の記載内容に「経営方針」を追加する部分については、2017年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書及び同事業年度を最近事業年度とする有価証券届出書から適用されます。

1.改正の概要

昨年4月に公表された金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」報告では、企業と投資家との建設的な対話を促進していく観点から、より効果的かつ効率的で適時な開示が可能となるよう、決算短信、事業報告等、有価証券報告書の開示内容の整理・共通化・合理化に向けた提言がなされました。

同報告の中で、決算短信の記載内容とされている「経営方針」について、決算短信ではなく有価証券報告書において開示すべきとされたことを踏まえ、有価証券報告書の記載内容に「経営方針」を追加しました。なお、同報告の提言を踏まえた決算短信・四半期決算短信の記載事項の見直しについては、2017年2月10日に東京証券取引所から公表されています。

併せて、昨年6月に閣議決定された規制改革実施計画を踏まえ、国内募集と並行して海外募集が行われる場合に、海外募集に係る臨時報告書に記載すべき情報が国内募集に係る有価証券届出書に全て記載されているときには、当該臨時報告書の提出を不要としました。

2.適用時期

本内閣府令は、2017年2月14日付で公布・施行されます。なお、上記改正の事項のうち有価証券報告書の記載内容に「経営方針」を追加する部分については、2017年3月31日以後に終了する事業年度に係る有価証券報告書及び同事業年度を最近事業年度とする有価証券届出書から適用されます。 

3.パブリックコメントの結果の公表

金融庁は、「企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果として、同日(2月14日)、「(別紙1)パブリックコメントの概要及びコメントに対する金融庁の考え方」(以下、「金融庁の考え方」)を公表しています(13の個人および団体から延べ67件のコメントを受領)。

この「金融庁の考え方」の中で、有価証券報告書等の記載内容の追加等に関する金融庁の考え方が示されています。(以下では、「金融庁の考え方」の一部を紹介しています。)

  • 「経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」の内容:
    目標の達成度合を測定する指標、算出方法、なぜその指標を利用するのかについての説明などを記載することが考えられます。
  • 経営計画等の具体的な目標数値の記載:
    本改正は、当該目標数値の記載を義務付けるものではありませんが、任意で記載することは妨げられません。
  • 「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」:
    当該事項の欄の記載に当たっては、企業と投資者との「建設的な対話」に資するとの観点から、それぞれの企業の経営内容に即して企業が各自判断することが期待されます。
  • 本改正の適用範囲:
    本改正は、上場・非上場の別を問わず、有価証券報告書等を提出する企業に対して適用されます。

このニュースレターは、概略的な内容を説明する目的で作成しています。この情報が個々のケースにそのまま適用できるとは限りません。したがいまして、具体的な決定を下される前に、PwCあらた有限責任監査法人の担当者にご確認されることをお勧めします。