自社および対象会社のキャッシュフロー計画に対し適切な判断を下すことは、ディールの成否を左右する重要な要素の一つです。
財務モデリングとは、デューデリジェンスを通じて特定された、成長機会やリスクなどの事業ドライバー(KFSおよびKPI)をパラメータ化し、事業シナリオに応じた損益プロジェクションやキャッシュフロー計画に落とし込むものです。
複数の事業シナリオを策定し、それに沿って事業ドライバーの感応度を詳細に検討することによって、アップサイドのオポチュニティー、またはダウンサイドのリスクを定量的に把握し、迅速かつ的確に意思決定に結びつけることが可能となります。
買い手にとっては、対象会社の事業を分析し、キャッシュフローを獲得する構造、すなわち事業ドライバーを把握することが重要な課題となります。対象会社が貴社に提示する事業計画を鵜呑みにするのではなく、対象事業が属する業界の先行きや対象となる事業の構造を理解したうえで、デューデリジェンスの結果を踏まえて対象会社の事業計画を貴社にとって適切なものに修正することが必要になります。
また、対象会社および貴社のスタンドアローン事業計画をもとに、根拠が明確な買収シナジーを検討し、それを損益プロジェクションとキャッシュフロー計画に落とし込むことで、スポンサーの理解を得やすくなります。
貴社が事業を売却する売り手の立場であれば、まず、対象となる事業が獲得する将来のキャッシュフローを適切に見積もることが重要です。対象事業にかかわる重要な経営指標の推移やそのほかの事業ドライバーを示し、これと整合させた損益プロジェクションとキャッシュフロー計画を示すことは、売り手として対象事業の価値を示すうえで強い根拠になります。
次に、買い手企業の事業を分析し、買い手にとってのシナジーを見極めることが重要となります。適切な財務モデルを作成することは、シナジーの算定根拠たるロジックと仮説を明確に提示して、対象事業の価値を正当に主張することにつながります。
これらは、ディールを成功に導くうえでの重要な要因です。
その他、バリュエーション&モデリングの項目も参照ください。