不正調査

近年、資産横領、粉飾決算などの不正をはじめ、食品や原材料、生産地の不当表示、インサイダー取引、個人情報の窃盗まで、さまざまな企業不正・不祥事が報道されています。内部監査や内部通報を端緒にして不正の兆候が発見されるケースも増えていますが、不正の兆候を発見した際に企業がどのように対応するかによって、その後の明暗が分かれることは周知の事実です。

プライスウォーターハウスクーパース株式会社のフォレンジックサービスは、不正の事実確認や範囲、損害額の算出にとどまらず、初期情報の取り扱い、調査チームの組成、調査範囲の決定、調査の実行、発見事項の分析、背景と原因の究明、ディスクロージャーの方針決定、監督官庁への報告、再発防止策の策定など、不正・不祥事発生時に求められるあらゆる対応に関して総合的に支援します。

また、不正行為が多くのステークホールダーに影響する場合、企業が事実解明の透明性を担保するために第三者調査委員会を組成するのが一般的です。当社は、これら第三者調査委員会の調査実務の支援を行います。

当社はグローバルで培ったフォレンジック・テクノロジー・ソリューションズ(FTS)の技術と経験を駆使し、事実調査に必要な電子情報の効率的な取得・保全・分析・処理などを行います。また、世界157カ国に及ぶグローバルネットワークの活用により、世界各国での調査を可能としています。

不正会計・粉飾決算に関する調査

売上の水増し、収益・費用の計上時期の意図的な調整などの決算操作をはじめ、架空売上、循環取引からデリバティブ取引や証券化スキームを利用したものなど、不正会計の手法はさまざまです。近年、不正会計の手法が巧妙かつ複雑化しており、証憑書類の表面的な確認だけでは発見が困難な場合が増加しつつあります。当社は、書類調査、データ分析、電子メール調査、取引先を含む関係者へのインタビュー調査などを組み合わせることにより、数々の不正会計の実態を解明してきました。

調査事例

  • 架空売上・架空循環取引の実態解明
  • 売上計上基準からの意図的な逸脱
  • 簿外取引の解明
  • 偽装在庫・在庫数量改ざんの実態解明
  • 実態の伴わない架空契約・取引による資金の拠出
  • 資産価値やデータ改ざんなどによる不正な資金調達

社内調査委員会/社外調査委員会の調査実務の支援

重要な不正・不祥事が発生した企業においては、内部調査だけで終わらせず、法律・会計・そのほか外部の専門家から構成される外部調査委員会を設置し調査の透明性を確保することが一般的となっています。

影響の大きな不正会計などの場合、ステークホールダーに対して広く実態解明が求められますが、株式市場や取引先への信用など、悪い影響を最小限に抑えるには、調査体制を整え、事実解明を進めて、影響の範囲を明確に示すという一連の手続きを適切かつ迅速に行う必要があります。

外部調査委員会や社内調査委員会は、数名の弁護士、会計士、学識者などによって組成されますが、実際には、それに加えて膨大な情報を収集して事実解明を進める実務作業が必要となります。当社のフォレンジックサービスでは、調査チームの組成、調査範囲の決定、調査の実行、発見事項の分析、背景と原因の究明、ディスクロージャーの方針決定、監督官庁への報告、再発防止策の策定など、高度な専門性が求められる不正・不祥事発生時の対応に関し、外部調査委員のメンバーとなる法曹関係者の方々を総合的に支援します。

調査形態の事例

  • 社内調査・社内調査委員会の支援
  • 外部の第三者調査委員会の支援
  • 独立的調査チームとしての単独調査

資産横領・背任などに関する調査

現金や預金の着服、取引先との共謀によるキックバックの受領など、会社から不当に利益を得る手口はさまざまです。近年内部統制の整備が進んでいますが、管理が徹底されていない部門、支店、子会社などにおいて、不正が長期間発見されず、大きな問題に発展するケースが後を絶ちません。これらの問題については、最終的には、横領罪、背任罪などの刑事事件として警察などの公的司法機関の手に委ねることになる場合も少なくありませんが、その兆候をつかんだ企業は、株主、投資家などの利害関係者への説明責任をタイムリーに果たすべく、早期に事実の把握、原因分析、再発防止策の策定が必要となります。当社は、これらの事案について、迅速かつ総合的なサービスを提供します。

調査事例

  • 仕入業者・サービス業者からのキックバックや個人リベート受領
  • 会社資金の着服
  • 会社資産の個人事業への流用
  • 利益相反取引

贈収賄・汚職に関する調査

世界的に汚職の規制が強化され、グローバル企業にとって汚職は身近なリスクとして認識すべき問題です。当社のフォレンジックサービスでは、PwCがグローバルで蓄積した米国海外腐敗行為防止法(FCPA)や英国反贈収賄法(ABA)に関する調査手法や豊富な事例、経験を基に贈収賄全般に関する調査を実施し、重大な問題に発展する前に問題解決に向けた事実調査のサービスを提供します。

調査事例

  • 海外子会社における汚職の疑いに関する調査
  • 公企業・公務員(公立病院・学校等)に対する金銭授受に関する調査

企業買収・合併(M&A)対象先企業に対する不正発見の観点からのデューデリジェンス

企業買収・合併など重要な意思決定時に、財務デューデリジェンスを行うことは常識化していますが、外部の第三者によるデューデリジェンスを省略する比較的小規模企業を買収する場合や、外部による財務デューデリジェンスが実施されても、時間的、予算的制約から金額的重要性の低い項目に関する検証は十分行われない場合も想定されます。

しかし、たとえ小規模会社を小額で買収する場合や小額の取引であったとしても、買収先などの企業がFCPA違反、原材料偽装・環境関連などの法令に違反した取引を行っているような場合、買収後にその事実が発覚し、社会的信頼性の低下や財務的損失など思わぬ大きなダメージを被るリスクが存在しています。当社のフォレンジックサービスでは、PwCがグローバルで蓄積した調査手法、フォレンジックテクノロジーを活用しFCPA違反そのほかの法令違反などに関するレビューサービス(フォレンジックデューデリジェンス)を提供するとともに、あらた監査法人と共同でM&A対象の事業所や自社事業所の売却処理の「環境デューデリジェンス」サービスを通じ、企業買収時リスクの低減を支援します。

調査事例

  • 企業・事業などの買収時におけるコンプライアンスデューデリジェンス

環境関連・原料偽装などの法令違反に関する調査

近年、排出基準などの超過や測定データの改ざん問題、再生紙・再生プラスティックなどの環境配慮製品の偽装問題などの環境関連の不祥事や「原材料偽装」「産地偽装」「消費期限偽装」などの不正競争防止法違反の問題などが世間を賑わせました。そして、問題発覚時に適切な対応を怠ったことから廃業に追い込まれる企業もみられました。これらの問題に対しては、発生を未然に防止する仕組・態勢構築が重要ですが、万が一問題が発覚した場合に、適切な対応をとる事が企業の存続のために必要不可欠です。当社のフォレンジックサービスは、高度な専門性が求められる不正・不祥事発生時の対応に関し総合的に支援します。

調査事例

  • 販売製品の原料表示偽装
  • リコール対象基準に関する調査

不正・不祥事の予防・再発防止

不正・不祥事の発生を予防する取り組みは、発生後の当局や訴訟への対応およびこれらに密接に関連する再発防止の取り組みと比べて費用対効果が高く、何よりも企業の直接的な財務的損失や社会的信頼の低下を防ぐ企業グループをあげたリスク管理の取り組みと捉えることができます。PwC Japanフォレンジックサービスが隔年で実施している「経済犯罪意識調査」(※) によると、不正防止の対策が有効に機能していると回答した日本企業はわずか10%にとどまっており、不正防止に向けた管理体制の構築や確実な運用に課題を持つ企業が多く存在していると想定されます。

※ PwCがグローバルで実施した調査については、「経済犯罪意識調査 2011」をご参照下さい。

対応事例

  • 企業文化に根ざした行動規範の策定
  • 不正リスク管理委員会の設置および運用
  • 不正・不祥事などのビジネスリスク評価・対応計画の策定
  • 役職員や従業員へのトレーニング・周知徹底
  • 不正予防に向けたビジネスプロセスの改善およびコントロールの導入
 
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